■上智大学法学部・地球環境法学科/「上智大学に惚れ込め」
私がKip学伸への転塾を決意したのは高3の9月の終わり頃でした。書類提出期限まで一ヶ月ほどしかなくかなり勇気のいる決断でしたが、それでも転塾を決意したことには、大沢先生の「公募推薦を受けるためには、まず上智に惚れ込め」「本当に受ける覚悟があるのだったら本気で教えたい」という言葉がありました。当時私は「受かったらラッキー」くらいにしか考えておらず、上智を受験するにあたって十分な覚悟と熱意があるとはお世辞にも言えませんでした。しかし初めて学伸に足を運び、大沢先生と面談をした際に、これらの言葉が自分の上智大学公募推薦への心構えの甘さを痛感させ、同時に私の心の中に「絶対受かってやる」という決意を芽生えさせました。
入塾後私がまず取り組んだことは、上智大学について徹底的に調べ上げることでした。大学の資料はもちろん、学科の講義で使うテキストや教授の書籍など、ありとあらゆるものに目を通しました。自己推薦書は、今までの経験や自分の長所・短所をまとめることから始め、その上で大学で何をしたいかを考えました。課題レポートは、転塾前に既に完成させていたものを何回か推敲したものの、納得がいかず思い切って全く違うテーマに切り替えました。いずれの書類も白紙から書き始める時が最も大変でした。とりあえず書きたいことを全て書き、そこから不要な部分を削ったり言い回しを変えたりして、その都度大沢先生に添削していただきました。一ヶ月ほどの書類作成を通して、上智大学への思いがますます強くなっていくのを感じました。
書類提出後は、間髪いれずに面接と小論文対策にあたりました。小論文を書くにあたっては、論理的に書くことを意識して、過去問だけでなく多くの問題に取り組みました。面接の対策としては、志望理由を特に重点的に整理したほか、自己推薦書と課題レポートを、大沢先生だけでなく大学生の先生方にも目を通していただき、繰り返し議論を交わしました。多くの方々の意見を聞くことで、当日どの側面から質問をされても柔軟に対応できる力がつくと思います。また実際に、地球環境法学科の学生である先生に質問をする場を設けていただき、より大学と学科の情報量を増やし、自信を持って試験に臨みました。
そして受験当日。上智を第一志望とする人のみが集まるだけあって、異様な緊張感が立ち込めていました。まず午前に小論文、約1時間の休憩を挟んで午後に面接という流れです。小論文の試験会場と面接の試験会場は別で、小論文は学科によらず法学部の受験者全員が同じ教室で行い、面接はいくつかのグループに分かれます。小論文の試験が始まり、試験問題を開いた時、愕然としました。問題は、BPO(放送倫理・番組向上委員会)が指摘した、バラエティー番組などにおける「痛みを伴う笑い」が青少年の適切な精神の発達を害する、という問題に対して意見を述べるというもので、地球環境法学科とは縁が無さそうな内容だったため拍子抜けしたのを覚えています。しかし冷静に、これまでやってきたように論理的に書くことを意識して、なんとか形にし、休憩時間に、書ききれなかったことを面接で補足できるようにその問題について必死に調べ、言いたいことをまとめました。その後控え室に移動し、面接を目前にしても最後まで繰り返し頭の中でイメージをしました。上智の面接は圧迫だと聞いていたので、少々不安に感じていましたが、二人の面接官はいずれも地球環境法学科の教授で終始和やかな雰囲気でした。面接では、覚えたことをそのまま口に出すのではなく、会話をする感覚で相手の意思を汲み取るように心がけましたが、思っていた以上に掘り下げられたため、言葉が詰まってしまうことが多々ありました。しかし、学伸で積み上げてきた自信が後押しとなり、屈することなく答えることができました。一方で、志望理由や小論文についてなど、面接で最も聞かれそうなことは一切聞かれず、面接終了後はそのことがずっと気がかりでした。
あっという間に迎えた合格発表日、携帯の画面には「合格/ACCEPTED」の文字がありました。
振り返ってみると、家族や担任の先生、塾の先生や友人など、数えきれないほどの方々の支えで合格が勝ち取れたのだと思います。支えてくださった皆様、本当にありがとうございました。私はこの二ヶ月間、言われたことを素直に受け止め、与えられた課題をこなすのではなく、自分から積極的に取り組む姿勢を大切にしてきました。このことは、心から大沢先生を信頼していたからこそ成し得たことです。改めまして、大沢先生をはじめKip学伸の皆様、ありがとうございました。
上智大学公募推薦で最も重要なのは、自信です。先述したように、小論文も面接も変化球が当たり前になっています。そのようなときに、コツコツと積み上げた自信が武器になります。この文章が少しでも受験生の方々のお役に立てれば幸いです。
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