いよいよ夏期講習です。受験生にとっては天王山といわれる大事な夏休みです。高二生にとっても重要な夏休みです。
これからの人生で、与えられた学習をするのは最後の機会かもしれません。もちろん、多くの意味で一生学習は続きますが、受験勉強という意味では最後です。しかも、その受験によって人生が大きく変わるのですから、ここで真剣にならずにどこで真剣になるのでしょうか。
高三生は部活が終わります。これからの数カ月で人生が大きく変わるといっても過言ではありません。部活が終わった段階で、できる限り塾に来て、一日中勉強ができる環境を確保し、またそれを継続していきましょう。
まずは、受験科目の学習を一通り終わらせておく必要があります。特に文系で歴史を選択した場合、学校で近代史が最後まで終わらないことはあり得ますから、学校を頼らずにまずは通史を終わらせることです。国立で記述がある場合は、この夏で記述の特訓をすることです。一問一答と異なり、記述は時間がかかりますから、夏で一周を終わらせることはできません。早目に対策をうちましょう。
英語は毎日長文を読みましょう。センターレベルのものだけではなく、二次試験の問題も過去問を買って対策を立てていきましょう。私立文系を志望の場合は、長文が長く、単語が難しいのが特徴です。長文は、現代文と同じく一朝一夕で点数を上げることはできませんから、毎日読んで慣れることです。
赤本はアマゾンやブックオフで古いものから買っていくこと。夏に発売される最新のものはここ数年分しか入っていないので、三年ほど前のものから買っていきましょう。
国立志望生は、同時に数学や国語の記述にも力を入れましょう。私立と違い、記述があるのが国立の特徴です。英作を含め、まとまった時間がある夏にこそできる学習がありますから、まずはしっかりとした計画を立て、それを実行していきましょう。
また、受験する学校の情報収集は言うまでもありません。オープンキャンパスには当然参加しましょう。
多くの高二生は、何とか志望校を探さねばならないという気持ちはあるものの、実際に学校を探そうとすると、何をし始めたらよいのか分からないという状況ではないでしょうか。
まずは、情報収集です。オープンキャンパスに行ける機会も今年と来年と二回しかありません。ということは、今年が重要なのは言うまでもないでしょう。学校やキャンパスの雰囲気も重要ですが、受験科目もまた重要です。自分が少しでも考えている学校は、どのような受験方法があるのか。試験科目がなになのであるかは調べておきましょう。漢文がある学校もあればない学校もあります。センター利用だと科目はなになのか。AO入試であれば??
先輩に話しを聞くのも良いでしょう。自らが動けばいくらでも情報は入ってきます。
これだけ入試方法が様々になって現在、学校の勉強だけをしていても他の受験生に後れをとるだけです。自ら動いて、情報を収集しましょう。そして、集めた情報から自分に合った受験方法や学校・学部を選び、ときに先生と相談して進路を決める。そうした段階で初めて、受験に向けた学習カリキュラムが決まってまいります。
特に部活が忙しい人は、自分の進路を真剣に考えましょう。時間がある人は普段からまとまった学習時間がとれますが、運動部に所属している場合はそれもなかなか難しいのが現実です。そうであるなら、効率よく学習するためにも、自分にはどういう受験が向いているのかを真剣に考えるべきです。
どこの大学に入るのかは、みなさんが考えている以上に将来を左右していきます。悔いの残らないように、全力で勉強に取り組んでいきましょう。中学受験や高校受験と違って、ライバルは全国区に散らばっている強者ぞろいです。
夏休みを迎えるにあたって、もう一度ご家庭で話し合っていただきたいと思います。