Kip学伸のブログ



上智大学文学部新聞学科合格!

カテゴリー:合格体験記2023.12.07

公募推薦で、R君が上智大学文学部新聞学科に合格しました。おめでとうございます!

戦争の「記憶」と「記録」を後世に伝えるというミッションを持って記者になるという大きな夢をもって望みました。

今年の総合型選抜入試系受験生の中で最初からもっとも文章がうまかったのが印象的です。

夢に向かって頑張てください!

立教大学合格!

カテゴリー:合格体験記2023.12.05

オンライン+通塾を続けたK君から、立教大学経営学部国際経営学科に自由選抜入試で合格したとの連絡がありました。おめでとうございます!

お休みのお知らせ

カテゴリー:お知らせ2023.11.17

11月22日(水)、23日(木)は塾がお休みとなります。お間違いのないようご注意ください。

中学受験合格生第一号

カテゴリー:中学受験2023.11.11

昨日は海外帰国生枠で大妻中野に合格した生徒さんがいました。おめでとうございます!先週の大学受験発表より合格続いております。

11月3日

カテゴリー:お知らせ2023.11.03

本日11月3日は通常どおり授業をおこなっておりますので、お間違いのないようご注意ください。

慶應大学看護医療学部合格!

カテゴリー:大学受験2023.11.02

慶應大学看護医療学部をAO入試で受験したHさんから合格の連絡がありました!

おめでとうございます!

面接後まったく自信を失っていた彼女ですが、ふたを開けてみたら合格!

おそらく自分の強みを自覚したいなかったために、最後まで自信が持てなかったのかもしれません。

この数か月の努力はずっと見てました。本当によく頑張りました。

夢に向かって頑張ってください!

今年度合格第一号

カテゴリー:大学受験2023.11.01

Nさんが総合型選抜入試で東京農業大学応用生物科学部に合格しました!おめでとうございます!

夏期講習期間は毎日、志望理由書の書き直しでしたがくじけることなく、よく頑張りました!

栄養に関する知識不足によって悩んでいる女性に、正しい知識を広めたいという大きな夢を胸に農大に飛び込みます!夢に向かって頑張ってくださいね!

【冬期講習】中高生へのメッセージ

カテゴリー:冬期講習2023.11.01

早いもので今年もあと二ヶ月を切りました。高2の皆さんは年が明けたら受験生です。

Kip学伸では、中1・2年生で学習ペースをつかみ、中3から大学受験を考える、ということを常々伝えています。というのも、私立中学へ通う最大のメリットは高校受験がないことにあるからです。高校受験がないからこそ、中3から大学受験を意識できます。

中学や高校と違って大学は学校の選択肢が多いだけはなく、入試制度も多岐にわたっています。まずは、各入試がどういうものなのかを知らなければなりません。そのうえで、何が自分に向いているのかを考えて、やるべきことを考えるのです。そのことを踏まえると、当たり前ですが、高3になってから大学受験を考えて行動を始めるというのでは、遅すぎます。「総合型選抜入試って何ですか?」という質問を高3でしているようでは間に合いません。

そのようにならないためには、早い段階から目標を設定していくことです。

中3生は高校に向けた進級テストがある人もいるかと思います。進学校ではすでに高校数学に入っていると思いますが、進学テストでは中学校の範囲がテスト範囲となるかと思います。これを機にしっかりと復習をしていきましょう。また、高1生は理系か文系かの進路の振り分けもあったかと思います。

一般受験ではやはり国立理系志望がもっとも大変です。国立は必要科目が多いため、早い段階から計画を立てて学習を進めないと厳しくなります。高3になると、やらなければならないことが多くなり時間が足りなくなりますので、高2の冬期講習までには、主要科目が一通り終わるように計画を立てましょう。私立理系の場合は、カギを握るのは数学です。担当講師とも相談をしたうえで、青チャートを何周もするのか、それとも一個上のレベルの『一対一対応』をするのかを決めましょう。

私立文系志望者の場合、カギを握るのは英語です。国立に比べ、英単語も難しくまた長文も長いため読解スピードを上げる必要があります。また、学校の社会の授業は、高3の夏休みまでに終わりませんから高2の春~夏から始めておいた方が良いでしょう。特に私立の場合は、歴史でいうと近代史が重要であるにもかかわらず、学校の授業では二学期以降、下手をすると終わらないまま高校卒業になってしまいます。夏休みで共通テスト9割、秋以降は二次対策ができるようになるには、夏休みまでに一通りが終わるのをめどにしましょう。

また総合型選抜入試(指定校推薦や公募・AOなど)を考えている人は、個別に相談をしてください。提出書類の期限ひと月前に問い合わせをしてくる人が年々増えています。みなさんはそうならないよう、早めに準備を始めましょう。総合型選抜入試は早めに対策を立てれば圧倒的に有利です。

 

【冬期講習】私立受験コース4・5・6年生へのメッセージ

カテゴリー:冬期講習2023.11.01

今年も2カ月を残すばかりとなりました。

年が明けますと、塾ではすぐに新年度体制に入ります。4年生は新5年生に、5年生は新6年生に入ります。中学受験は全ての受験の中で最も過酷で厳しい受験と言われていますが、それは単に受験生だけの問題だけではなく、ご両親やご家族の協力なくしてありえない受験だからです。

ご家族で意志を統一していただくためにも、4、5年生のうちに学校訪問にできるだけ足を運んでいただき、志望校をいくつかに絞っていただきたいと思います

4年生は、学習習慣の定着が課題です。学習習慣の定着とは、単に机に座って勉強をする、ということだけではなく、演習問題⇒まるつけ⇒直し といったことをみずからできるようになることです。

5年生は、新しいカリキュラムになって、少し進歩が見られるようになりました。現在使用中の算数テキスト『受験シリーズ』は八冊あり、各テキスト終了後にテストを実施しております。8割以上の得点で合格となり、次のテキストに進めます。この8冊のテキストを来年の夏期講習中に終わらせられるよう計画を立ててください。

6年生はいよいよラストスパートです。寒くなってまいりますので、体調管理はこれまで以上に気をつけてください。受験まで100日をきっています。風邪をひいたりインフルエンザやコロナに罹患したりすると数日間~一週間程度寝込まなければいけません。これから受験までの日々は非常に重要ですので一日も無駄にしないように最大限の注意を払ってください。

冬期講習の学習内容としましては、基本的に過去問とその対策となります。各自の志望校過去問は10年分程度を三周できると理想かと思います。そのなかで、合格するためにどこで点数をとって、どの問題を捨てるかを判断していくことが重要になってきます。

体調管理の一環としまして就寝・起床時間も見直していきましょう。人間の脳は朝食後二~三時間後が最も働くと言われています。これから寒くなりますので朝はつらくなっていきますが、今のうちから六時には起きる習慣をつけていくのが良いでしょう。

秋以降、志望校の過去問にどれだけ本気で集中をして学習できたかが、合否を決定するといっても過言ではありません。「必ず○○中学に合格する!」という強い思いを持てば、自ずと何をしなければならないかが分かるはずです。

これからの時期は難問、解説を見ても分からない問題に時間をかける必要はありません。基礎事項を徹底的に反復すれば点数は必然的に上がります。暗記ものでも苦手分野はどうしても後回しにしがちかと思いますが、自分の苦手な科目・単元から逃げずに、「必ずできるようになる!」という強い心で立ち向かって下さい。自分だけが苦しいのではありません。みんなが苦しい思いをしています。これまでの先輩たちも苦しい想いをしてきました。志望校がある程度決まってきたこの時期以降、精神戦の色合いが強くなってきます。つらいときは、合格した自分・志望校に通っている自分を強くイメージして自分に勝って下さい。

受験生のやるべきことは勉強です。合格するために、とにかく一にも二にも勉強をすることです。余計なことをできるだけ考えず、頭の中をとにかく、勉強のことでいっぱいにしましょう。

中学受験では、ひとり平均四~六回を受験すると言われています。同じ学校を複数回受験する人も多くいます。受験当日の合格発表が多いものですから、その結果を受けて翌日の受験に備えなければなりません。結果によっては、一週間ほど毎日受験をする人もいます。小学生にとって、このスケジュールはかなり精神的にも肉体的にもハードなことです。

これから何日の午前・午後にどこを受けるか考えていかなければなりませんが、上記のことも考慮しながら、受験日程を考えて頂ければと思います。また、どんな状況でも最後まであきらめずに受験できる強い心を持つように日々、鍛えていきましょう。

悔いの残らぬように、全力で学習に取り組みましょう。Kipスタッフも、みなさんが第一志望校に合格できるように全力でサポートしていきますので、合格に向かって一直線で進みましょう!

 

前編 【慶應大学総合政策学部】SFCってどんなとこ?~高校生活~(動画)

カテゴリー:ブログ2023.10.26

【動画はページの最下部にあります。以下は動画のテキストバージョンとなります。】

Kip学伸 大沢(以下、大沢):
はい、皆さんこんばんは。
Kip学伸、塾長の大沢です。
今日は慶應大学総合政策学部の、
うちで講師をしていただいてる栗原先生に、ゲストにお越しいただきました。
よろしくお願いします。

栗原先生(以下、栗原):
よろしくお願いします。

大沢:まずは今日は、高校時代どのような勉強をしたのかとか、
なんで慶應に行きたいと思ったのかっていうの、
高校時代の話と、実際に入ってみて大学がどういうところなのかということについて
お話をしていただければと思ってますので、
よろしくお願いします。

栗原:よろしくお願いします。

大沢:まずは栗原先生は、どちらの出身なんですか。

栗原:群馬県前橋市出身です。

大沢:なるほど。
僕のファンの、ギタリストの布袋さんが・・・

栗原:そうです、群馬県出身です。

大沢:そうですよね。
あと総合格闘家の堀口恭司って、僕の推しの選手がいるんですけど。

栗原:それは名前知らないです、すみません。

大沢:群馬ではどういう高校に通われてたんですか。

栗原:県内の進学校に通っていて。

大沢:県内一ですか?

栗原:多分女子校だったら1番かな、
男子校もあって、同じくらいでした。

大沢:県立高校ですか。

栗原:県立です。

大沢:あ、なるほど。
そうするとじゃあこれをご覧になってる全国の高校生の人で、
ちょっと慶應行ってみたいなという人が励みになると思うんですけど。
じゃあ県内トップの女子校であったと。

栗原:はい。

大沢:成績はどれぐらいだったんですか?

栗原:そんなによくはなかったかもしれないです。

大沢:そんなに良くなかった?

栗原:そんなに良くなかった、これは本当にみんなの勇気になると思うんですけど。

大沢:どれぐらいですか?

栗原:えっと、中の下ぐらいでした。

大沢:中の下ぐらい?

栗原:本当によくなかったので。
でも、こんな私でも慶應に行けるっていう希望になれば。

大沢:なるほど。
その高校の皆さんはどういったところ、進学先が多いんですか。

栗原:基本的には国公立志望が多めで、
文系よりも理系の方が人数が多くて、
医学部目指してる人もたくさんいましたし、
慶應早稲田ももちろんたくさんいました。

大沢:1番人気の大学は?

栗原:そこそこいろんな大学をみんな目指してるって感じで、
でも結果として多かったのは東北大学とか、
あとは慶應早稲田そこそこいたのかなっていう感じです。

大沢:あ、なるほど。
じゃあやっぱり進学校だけあって、
群馬の大学に行くというよりは旧帝である東北か、
もしくは東京に出てきて東京の私大のいいところに行こうかなと
いうようなことなんですね。

栗原:はい。

大沢:そもそもいつから慶應は目指すようになったんですか?

栗原:私が慶應を受験したのはほぼ記念受験みたいな感じだったので。
私はもともと国立志望だったので、
それでいろいろな私立も受けなきゃいけないので、
その中で受からないと思うけど受けてみるのがいいかなと思って
その私大の候補の中に慶應も入れました。

大沢:じゃあ私大の本命というか、ここなら受かるっていうのは
どこだったんですか。

栗原:映画の勉強がしたかったので日大の映画学科とか、
あとは中央大学とかは受けました。

大沢:なるほど、映画に興味があったっていうことですね。

栗原:はい。

大沢:では慶應は目指してるってことではなかったんですか?

栗原:もともとは、慶應は目指してはなかったですね。

大沢:でも実際に受かったら行ったってことは、
やっぱり行きたい気持ちもあったと?

栗原:そうですね。

大沢:慶應に魅かれたんですか、
それとも総合政策というやっぱりちょっと変わった学部に魅かれたのか・・・

栗原:総合政策学部が、
受験科目が英語か数学か情報+小論文という感じで、
英語と小論文っていう私の得意科目を2つ受けるだけでいいというのが
すごくありがたくて、それで総合政策学部にしました。

大沢:なるほど。
いつぐらいから考えられてたんですか?

栗原:本当に高3の終わりくらいですね、受けようと思ったのは。

大沢:ああ、なるほど。
英語もいけるかもしれないっていうのと、小論はどういう勉強をしてたんですか?

栗原:小論は高校の小論文対策っていうのがあって、
それを1、2回先生に添削してもらったくらいで。

大沢:でも全然違うでしょ。
学校で習う小論と実際の慶應の過去問解いたら
「え、全然違うんだけど」って。

栗原:はい、そうですね。
高校で小論文を全員でやってみるみたいな授業もあったんですけど
自分で解いてみた慶應の問題は文章量とかも全然違って
栗原:本当に1、2回しか解いてなくて。

大沢:すごいね、それで受かったってことでしょ。

栗原:でも自分の得意な感じの内容でテストが出たので、
それで運よく、という感じですね。

大沢:じゃあ自分的に見ると10回受けたら、何回ぐらいですか、
受かったかなっていうのは。

栗原:10回受けても6回は受かるんじゃないかなと思います。
自信は・・・はい。

大沢:なるほど。
英語なんかも出てくる入試形式が合ってるっていうことですか?

栗原:そうです。
でも英語も本当に難しかったので、
添削自分でしたんですよ、最終的な。
本当に6割とかで、最初にその英語受験をして
6割取れたら小論を見てもらえるっていう感じらしくて。
本当に英語がギリギリでできて
小論文はうまくいけたのかなっていう感じですね。

大沢:そんなギリギリでも、
6割ぐらいの確率で、10回やっても6回は受かるぐらいの。

栗原:小論文は自信ありましたね。

大沢:あ、なるほど。

栗原:一応大学の先生に聞いたことがあるんですけど、
英語も6割取れてれば十分くらいのレベルらしくて、
結構難しい感じで。

大沢:じゃあ高めに設定してたってことかな。

栗原:そうですね。

大沢:ああ、なるほどなるほど。
過去問もそんなにしなかったってこと?

栗原:英語の過去問はたくさん解きました。

大沢:あ、なるほど。
じゃあ受験勉強そのものっていうのは
そんな早い段階からしてた感じではないってことですか。

栗原:慶應目的でしてた受験勉強はそんなに早い段階からしてなかったんですけど、
一応国立志望だったので。
高校の方針として高2までに高校の勉強を全部終わらせて、
高3でもういきなり受験勉強に入るという感じだったので。

大沢:結構大変だったんだ。

栗原:高3のうちからいろんな大学の過去問とかを解いてて。

大沢:じゃあ数学とかもやってたんですか?

栗原:一応やってはいました。
受験にはほぼ使わなかったんですけど。

大沢:やっぱり県内トップの学校なので
東京や関西にあるようないわゆる進学校、
中高一貫の進学校と対抗できるように高2までには全部勉強を終わらせて、
高3で受験勉強、でいい大学行くんだと。

栗原:はい、そうです。

大沢:で、学校の成績がそこまでよくなかった、
中の下って言いましたっけ。

栗原:はい。

大沢:中の下とはいえ、ただ進み方も半端なかったということですね。

栗原:はい。

大沢:ちなみにその学校の成績は、
学校の成績が悪かったのか、
模試においても、
多分学校内で模試を何回か受ける機会あったと思うんですけども。

栗原:模試はそんなにすごく悪かったわけではないです。
高校の成績があまり・・・

大沢:先生の言うことあんまり聞いてなかったとか?

栗原:そんなことは・・・

大沢:そういうわけではない。
なるほど。そういう感じなんですね。
そしたら慶應は、英語で6割を超えて小論でなんとか点を取ろうっていうのを、
最後の方、受かればいいなと思いながらやったという感じですね。

栗原:はい。

大沢:その他じゃあどういう大学・・・
ちなみに第1志望どこだったんですか?

栗原:県内の高崎経済大学を最終的に第1志望にしてはいたんですけど。

大沢:その高崎経済大学のレベルがピンとこないんですけど、
そこを受ける人っていうのは?

栗原:中堅くらいなんですかね。

大沢:じゃあ慶應の方が全然高いということですね。

栗原:全然高いと思います。

大沢:じゃあとりあえず東京で、
滑り止めも含めていくつか私大を受ける中で
慶應が受かっちゃったから。

栗原:はい。

大沢:受けたんですか、結局その・・・

栗原:高崎経済大学の受験が12時に終わって、
それで慶應の成績発表の日が
その高崎経済大学の受験当日だったんです、結果が出るのが。
それで10時くらいに慶應の結果が出てたんですけど、
私はまだテストを受けていて、
12時くらいにテストが終わって、
みんなが辛い顔して帰っていた時に、
私は慶應の結果を見て、親にも「受かったよ!」って電話して、
そういう感じで。
一応受けました。
で高崎経済大学も受かったんですけど・・・

大沢:そら慶應行くよね。

「勉強しなさい!」に効果はあるのか?

カテゴリー:中学受験2023.10.20

勉強をしないわが子を見て、ついつい口から出てしまうセリフ「勉強しなさい!」。おそらく、ほとんどの人が日常的に発していることでしょう。

この言葉は効果あるのでしょうか?

行動経済学では、どういうセリフをどういうタイミングで言えば、より学力向上に効果的であるのか、すでに膨大な数の実験結果から答えを得ています。

まず、大前提として教育投資というのは非常に効率が良いということを頭に入れてください。当然、大人は教育の効果というのを知っているので、そのことをわが子に伝えようとするのです。

ただし、ここに一つ問題が生じます。教育投資に効果があるとはいえ、それを実感できるのは数十年後です。人間は(人間に限らず、すべての動物)、遠くの利益よりも目の前の利益を優先します。これを「双曲割引」と言います。

 

双曲割引(そうきょくわりびき、: Hyperbolic discounting)は、行動経済学の用語で、「遠い将来なら待てるが、近い将来ならば待てない」という、今までの経済学理論では説明できない非合理的行動を説明する概念として注目されている。時間経過をx 軸、割引率をy 軸とした時のグラフが、時間とともに減少する双曲線反比例のグラフ)になることから名づけられた。ジョージ・エインズリーテンプル大学教授(臨床精神医学)が唱えた。

「今日と明日の違いは明日と明後日の違いより大きい」と説明されている。例えば1年後のダイエットの成果より、目の前のケーキの誘惑に負けたり、1年後のローンの負担より今のキャッシングの買い物が嬉しいということである。これを人間やその人の弱さとしてではなく、動物(人間を含む)の基本的性質として捉える。

経済学を心理的・精神医学的基盤の上に乗せようとする努力の一環である。今までの経済学は「合理的人間」仮定の上に立っていたが、人間は本来非合理的なものであるということと矛盾するという根本的な問題と、経済理論と現実との不整合が目立ってきたため、それを解決するかも知れない理論と言うことで注目されている。

                    ウィキペディアより引用

 

とすると、遠い未来のご褒美では意味がありませんから、その場合は目の前にご褒美をぶら下げるしかありません。これは、日常的に多くの親がしていることです。

「80点以上とったら、新しいゲーム買ってあげる」

会社でも結果を出すと報酬が出ることは珍しくないでしょう。

 

実はご褒美を上げるということ自体は、何もしないことよりも効果があることが実証されています。もちろん、「ご褒美をもらうために勉強をする」という考え方が好きではないというのも、教育の一つのあり方です。あくまでも、ご褒美がある場合とない場合ではある場合のほうが学力が伸びたという実験結果があるということです。

 

では、ご褒美を差し出すとして、どういうことに対してあげるのが効果てきなのでしょうか?

ノーベル経済学賞を受賞した米ハーバード大学のフライヤー教授は以下のような実験を行いました。

結果(アウトプット)⇒「学力テストや通知表の成績がよくなったら報奨金を出す」というもの。つまり「いい成績」というアウトプット(成果)に対して報酬を出した。

行動(インプット)⇒「本を読む、宿題を出す、きちんと出席する、制服を着る」といったインプット(投入)に対して報酬を与えた。

 

意外なことに上記の実験の結果、アウトプットよりもインプットのほうが学力が伸びたそうです。

 

なぜでしょうか?

 

それは、インプットのほうが指示が具体的だからだと考えられます。成績をとるというのは具体的な指示ではありませんが、毎日宿題をするというのは具体的な指示です。これが、結果として学力の向上につながるのです。

よくある「結果を褒めるか」「過程を褒めるか」でも同じです。この場合も、結果よりも過程を褒めるべきです。

過程を褒める場合、必ずその過程を見ておかなくてはなりません。お父さんがお子さんを褒める場合を想定してみましょう。

結果で褒める場合は、テストが返ってきてその点を見たときのみで完結しています。一方、過程を褒めようと思ったら、途中の努力している姿をお父さん自身が見ていなければなりません。それだけ、お子さんの学習に関わっているとも言えます。

まとめますと、ご褒美がないよりもあるほうが効果がある。ご褒美は遠い未来に設定せずに、こまめに、具体的な行動によってあげる。結果よりも過程を見て上げる。これが行動経済学の実験で出た、より学力があがるための行動です。

 

ちなみに、最初の問いである「勉強しなさい」というセリフはまったく効果がないそうです。

最も効果的だったのは、母親の場合は「勉強する時間を決めて守らせている」こと、父親の場合は「勉強を見ている」ことでした。

星城高等学校にて講演

カテゴリー:お知らせ2023.10.10

先日、愛知県にある星城高校父母の会の皆様よりご依頼をいただき講演をしてまいりました。

『高校時代にするべきこと』というタイトルで話をいたしました。

 

みなさん熱心で、前のめりになって聞いておられ、話している私も熱がこもりました。

ご両親がお子さんに話をするとき、ついつい自分の時代の話を疑いなく話してしまうものです。ただ、実際はご両親が高校生だったときからは数十年経っていますので、当然社会も大きく変わっています。

社会が大きく変わっている以上、これまでと同じ考えでは、未来を生き抜くことは難しいと言えます。

社会が変われば、今後はどのような人材が求められるのか、そして変わるためには何が必要なのかということについて一時間ほど話をしました。

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小6の模試の結果が全員過去最高!

カテゴリー:中学受験2023.10.06

本日、首都圏模試の結果が閲覧可能となりましたが、六人全員が過去最高の成績となりました。全員の成績が上がるというのは珍しいことですが、今回は全員が上がりました。

もっとも上がった生徒さんで偏差値が前回よりも14、上がらなかった生徒さんでも過去最高の偏差値と同じ結果でした。

 

去年の12月よりカリキュラムを完全に変更し、基礎固めに徹底してきました。その成果がここにきて出てきているのを感じています。

 

難しい問題にいくら時間を費やしても基礎ができるようにはなりません。成績を上げたいのであれば、まずは基礎を固めてから。中学受験は、難問を解く傾向になりがちですが、実際の受験で難問があまりでない中学もたくさんあります。

難しいテキストを止めて、中学受験の基礎問題に徹底的に取り組んだことの成果が出てきて講師一同非常に嬉しく思います。

総合型選抜入試を考えている高校生の方へ

カテゴリー:志望理由書の書き方2023.09.28

高1、2年生の方で総合型選抜入試に興味のある人はできるだけ早めに塾探しをしましょう。

総合型選抜入試で受験をすると決めてからで良い、と思っていると3年生の一学期の成績が出た後、あるいは部活が終わった後から探しはじめることになります。年々そういうお問合せが増えていますが、残念ながらその時期のお問合せのほとんどはお断りしています。残席がないからです。

総合型選抜入試において、まず重要なことは文を書く力です。基本的に学校の授業では、文を書く訓練(ある程度の長さの文章を書いて添削を受ける)をすることはあまりありません。たとえば、小学生のときに大半の人は読書感想文を書いたと思いますが、添削を受けた人はほとんどいないでしょう。当たり前ですが、文章を書けるようにするには、それ専門の訓練を受けなければなりません。この当たり前の事実を分かっていない人も多く、国語が得意だから大丈夫だと考えている人も多いようです。しかし、文が書けることは、国語の成績が良い、悪いとは別のことですので、具体と抽象を行き来しながら、論理的に展開していく文章を書けるようにするためには、それなりの訓練が必要であり、そのためには一定の時間が必要だということです。

 

また、将来就きたい職業や進みたい方向など決まっている人は良いですが、そうでなければ、そういうことは今日の明日で決まるものではありませんので、多くの職業や大学の学部にはどういうものがあるのかを調べなければなりません。将来のことだけではなく、志望理由書には活動履歴も書かなければなりませんので、書くべき活動がなければ活動をし始める必要があります。

 

こうしたことすべてに対応しようとすると、残念ながら高3の夏からでは間に合いません。そもそも厳しいようですが難関大学に数か月で入ろうという考え自体が甘いのです。

 

とはいえ、早いうちから対策を始めれば合格率が圧倒的に高まることは間違いありませんので、少しでも興味のある人は早めにご連絡してください。お待ちしております。

私立中学受験 出来ない子に模試を受けさせる意味はあるのか?

カテゴリー:中学受験2023.09.10

study_chienetsu_girl中学受験をする人にとって模試の受験は避けて通れません。たとえば首都圏では、四大模試といって、「サピックスオープン」「四谷大塚の合不合判定テスト」「日能研全国公開模試」「首都圏模試」と1万人前後の受験者がいる模試が四つもあります。こうした模試に加えて、各塾で行うテストなども加えると、中学受験期というのは、常にテストに追われていると言っても過言ではないでしょう。

中学受験に慣れている保護者の方であれば、「そういうものだ」と思えるかもしれませんが、初めての方にとっては「こんなに試験ばっかりして意味あるの?」と疑問に思われる方も多いでしょう。

最初に私自身の考えを言うと、模試や小テストの意味は当然認めているものの、頻繁な模試や受験直前の模試、あるいは1月のお試し受験などはあまり推奨していません。その理由はおいおい話をしていきます。

そもそも模試を受ける意味は何でしょうか?

・自分の学力が客観的なデータで分かる
・試験会場に慣れる
・広い範囲からの出題に慣れる
・自分の解くスピードの確認、ペース配分を学べる
・問題の解く順番
・何ができていないかを確認できる
・成績が出ることでモチベーションにつながる

模試を受ける意味は上記のように数多くあります。しかし、こうした模試から得られるものは、ある程度の条件が必要です。

・出題範囲をすでに学んでいる
・自分が目指している学校のレベルと模試のレベルが合っている
・成績に一喜一憂しない(成績の悪い場合にモチベーション低下につながらない)
・返却されたデータをきちっと分析できる

上記のような条件を満たしていなければ、模試にあまり意味がなくなります。たとえば、基本的に小6の夏以降ですと、全単元終わった状態になっていますので、出題範囲の問題はなくなりますが、それまでは塾によって学習進度や単元の学ぶ順番など異なりますので、まったく習っていない範囲が模試に出るということもしばしばあります。中学受験用の算数をまったく学んでいなければ、成績がとれるはずありませんから、返却される成績に意味はありません。出題範囲があまりにも学習している範囲と異なるようでしたら受験の必要はないでしょう。

また、成績が良くない人によくあるケースが次のようなものです。それは、成績が返却されたときに、成績が悪いために保護者の方がキレるというケースです。「こんな成績だと意味がないから受験をやめろ」というようなケースです。あるいは、ご本人自身が、「こんな成績しかとれないなら無理だ」と思うようなケースです。模試を受験することでやる気がそがれるようなら、模試など受験しないほうが良いでしょう。

塾が模試を受験させたり小まめにテストを実施したりするのは、理解の程度を測るという意味もありますが、競争心を煽ってモチベーションを高めるという意味もあるからです。というのも成績が良い人に共通していることは、モチベーションが高いことが挙げられるからです。やる気がないのに成績が良いということはありえません。ですから、競争によって「負けたくない」と強く思える人は、模試を受験することで自分の成績を上げようと思えます。

反対にこうした競争が嫌であれば、競争のない個別塾に行けば良いのです。ただし、この場合競争しなくても自分でモチベーションを高いまま保てなければ意味がありません。

自分のペース=楽ができる

では意味がなくなってしまいます。

もう一度確認をしましょう。そもそも学力の高い生徒はモチベーションが高いのです。ということは、モチベーションを高められれば成績が上がる(もしくは上がるであろう)と考えられます。そして、塾にとって生徒のモチベーションを上げるもっとも楽なの方法が競争をさせることなのです。その是非はともかく、一定の割合で良い成績をとりたいという一心で勉強に打ち込める人がいるのです。そういう人は模試やテストに向いているといえるでしょう。最難関中学にもっとも合格者を輩出しているサピックスが小まめにテストを実施し、その成績でクラスを分けることをしていることを考えれば想像できると思います。

このことを裏返すと、成績の悪い人はモチベーションを模試によっては高められないのです。あまり競争したくないともいえるでしょう。だからといって、自分のペースでゆっくりと楽をしながら学習をしたところで学力が高まるわけではありません。そうした人の場合は、別の方法でモチベーションを高めていく必要があります。

そうした人の場合は、模試よりも、自分が習った範囲のテストを小まめにして、自分が理解できているかどうかに重点を当てるがお薦めです。要は、人との競争ではなく、自分の実力がついているかの確認です。全体の中での自分の立ち位置よりも、習ったことがしっかりと分かっているかどうかの確認を通して、自信をつけていき、モチベーションを高めるのです。こういう人の場合は、4年生から定期的に模試を受ける必要はないと思います。むしろ、先ほど述べたような復習テストを中心におこない、模試は必要性を感じたときだけで良いでしょう。ただし、小6の夏から秋にかけては自分の立ち位置をしっかりと認識するためにも、3度、4度の大きな模試を受けてみてください。

最後になりますが、12月は模試よりも志望校の過去問対策に力を注いだほうが良いでしょう。模試というのはその性質上、どうしても最大公約数的な問題になります。最初に述べた四大模試は受験者数が一万人前後となります。そうすると、一万人の受験生の実力を測れ、なおかつ採点に差が生じないようにしなければならないので、実際の入試(受験生が数百人で偏差値も10前後の差しかない)とはそもそもの性質が異なるものです。

受験直前は、偏差値を上げるというよりは、志望校の対策に重点をおいて学習をしたほうが、はるかに効率的です。また、12月、1月はインフルエンザが猛威を振るう時期でもありますから、わざわざ人が密集しているところに行く必要もないでしょう。1月入試も同様のことが言えます。直前の貴重な日曜日一日を、行くことのない学校の試験に費やすのはもったいないと言えるでしょう。そもそも入試や模試というのは学校や塾が利益を出すためにおこなっているという側面もありますので、みんなが受験するからといって、わざわざ受験する必要はありません。

小論文の書き方 「○○はどちらでも良い」はウソ!

カテゴリー:小論文2023.09.06

小論文は論理的に考えて表現できるかどうかを見るものであるから、結論は(是非を問う形にすれば)どちらでも良い、という意見があります。しかし、こうした主張は大学入試に出題される小論文に関しては正しくありません

 

小論文の王道な書き方を例に考えてみましょう。たとえば、「中学生の制服着用の義務に対してどう考えるか」という課題が出たとします。それに対して二つの例を挙げてみます。

【例1】

中学生は制服着用の義務がある。

 

確かに、オシャレをしたい年頃であり、服装の着こなしを通して自己表現をしたい人も多いだろう。

 

しかし、中学生の本業は学業であり、オシャレをすることでもなければ自己表現でもない。そもそも私服になると、オシャレに対する競争熱が高まり、それによる階層化が生徒間に生じる可能性がある。こうしたことを学校という場に望む人はいないだろう。また、中学校では学業以外にも愛校心や仲間とのつながりも学べる。制服があることで、帰属意識や仲間意識が強まるだろう。

 

こうしたことを踏まえると、中学生は制服を着用することが望ましいと言える。

【例2】

 

中学生に制服着用の義務はない。自由に服を着るべきだ。

 

確かに、制服を着ることで学生としての自覚が生まれ、生徒間で一体感が生まれるという意見もあるだろう。

 

しかし、これだけ「多様化」や「グローバル化」が叫ばれている時代に、みんなが同じ服を着て学校生活を送らなければならないというのは時代錯誤も甚だしい。ましてやLGBT増進法が施行されている今日、生物的な性別によって、着るべき服が定められるというのは時代の流れに逆らっている。

 

このように、現代の時代の潮流を考慮して、中学生の制服着用の義務は撤廃し、小学生と同様、私服であることが望ましい。

 

さて、小論の出来はともかく、二つとも同じ構成で書かれています。

 

  • 結論
  • 反対意見
  • 反対意見に対する反対意見と自分の意見の補強
  • 結論

 

このような構成上の問題として見れば、どちらの小論も大きな差はありません。結論が異なるだけです。ですから、もし論理的な思考と表現ができるかどうかを見るために、小論文を課しているのであれば、上記の二つに差はつかないでしょう。しかし、総合型選抜入試での小論はそもそも趣旨が異なります。

 

というのも、もし、論理的な思考と表現ができるかどうかを見るために、小論文を課しているのであれば、学部別で問題を変える必要はないはずです。しかし、実際は学部どころから大学によっては学科ごとに出題内容が異なっています。なぜでしょうか?

結論は簡単です。要するに、大学側は小論文で論理的思考能力だけを見ているのではないということです。

 

たとえば、大学のHPやパンフレットに「多様化」「国際的」「グローバル」といった文言が数多くある大学を志望しているとしましょう。総合型選抜入試では、自分は大学側が求めている人材にぴったりであるというのをアピールします。だからこそ、大学のリサーチが重要になるのです。そうしたことを考えますと、「多様性」を謳っている大学の入試で「男は男性用制服」、「女は女性用制服」を着用するべきだと主張するような人が合っていると言えるでしょうか?あるいは、上記のような小論文が課せられたときに、海外の事情も含めて考えたときに、制服の着用義務が本当にグローバルに説得性をもつでしょうか?

 

多くの小論文の出題内容は時代が反映されています。当然です。大学で学ぶということは、単に自分だけの問題ではなく、社会的な意義を求められるからです。だからこそ、税金が投入されるのです。特に社会科学は、自然科学に比べて社会的な潮流の影響を大きく受ける傾向があります。昨今でいうと、「SDG’S」や「グローバル」「多様性」といったキーワードなどまさにそうだと言えるでしょう。こうした社会の流れを踏まえたうえで、自分が目指すべき方向性を考えるべきです。

 

以上のようなことを考えると、小論文でもある程度、結論は決まっているはずです。そうした方向性を知ったうえで、結論を書いていくことが大学入試に向けた小論文対策となります。

単なる型を覚えてそれに従って文を書く練習は、受験対策になっていないことを知っておきましょう。

夏期講習終了

カテゴリー:お知らせ2023.09.01

夏期講習が無事に終了しました。

塾は本日より通常授業となります。

予定した学習プランは遂行できたでしょうか?

その成果が問われるのは、今後の模試やテストとなります。

9月5日(火)はお休みです!

カテゴリー:お知らせ2023.08.31

9月5日(火曜)は塾がお休みとなっておりますので、お間違いのないようご注意ください。

ダメな志望理由書

カテゴリー:志望理由書の書き方2023.08.29

ありがちなダメな志望理由書を挙げてみました。何がダメなのか考えてみてください。添削は下の箇所にあります。

 

私は将来世界に出て活躍できるビジネスマンになりたいと思っています。その夢を実現させるために貴学の経営学部を志望します。

 

そのように思うようになったきっかけは、海外赴任が多かった父の影響です。父は、仕事で世界中を飛び回り、様々な国の話をしてくれました。国によって文化が異なることを具体的に教えてくれて、自分もそのような多様な国に行き、多くの人とビジネスができるようになりたいと思いました。

 

 貴学部には、他大学にはない実践的な英語カリキュラムがあり、それが最大の魅力です。大学時代は英語に力を入れて、将来多様な国の人とコミュニケーションがとれるようにします。また、ワンキャンパスのため他学部の人との交流ができるので、異なる考えを持つ人と出会えると思います。自分とは異なる意見を持つ人と交わることで、多様性を受け入れられるようになり、将来のビジネスの場で役立つはずです。

 

 高校時代は部員が校内最大であったサッカー部に所属していました。部で学んだ最大のことは「コミュニケーションの重要性」です。副キャプテンということもあったので、同級生だけではなく、下級生とも話す機会が多くあり、意見を聞くことの重要性を学びました。また、小学生の頃から英語も習っており、英検は準一級をもっています。

 

 こうした私の力をいかして、卒業後は世界をはばたくビジネスマンになるためにも、貴学部を志望します。

 

まず、この志望理由書の最大の問題点は、 将来の自分像をまったく具体的に考えていないところです。「世界で活躍できるビジネスマン」とは具体的にどのようなビジネスマンでしょうか。たとえば業種や具体的に取り組んでみたい分野について考えて、進みたい方向性を絞りましょう。

 

第二段落に、「様々な国の話」国によって文化が異なることを具体的に教えてくれて自分もそのような多様な国に行き、多くの人とビジネスができるようになりたいと思いました。」とありますが、様々な国とはどこですか?また、どのような話であり、その話を聞いてどういうことを考えたのでしょうか?お父さんが具体的に教えてくれたのであれば、具体的に書かなければ、どのような話であったのか読み手にはまったく伝わりません。

第三段落を見てみましょう。

「 貴学部には、他大学にはない実践的な英語カリキュラムがあり・・・」

「また、ワンキャンパスのため他学部の人との交流ができるので、異なる考えを持つ人と出会えると思います。自分とは異なる意見を持つ人と交わることで多様性を受け入れられるようになり・・・」

まずは、英語のカリキュラムに関してですが、「実践的なカリキュラム」だけでは分かりません。どの講義がどう実践的なのかを書きましょう。また、考え方が異なるかどうかは学部は関係ありません。そもそも他学部の人と交流できるだけで、多様性が受け入れられるというのは、安直すぎます。そもそも「多様性を受け入れる」とはどういう意味でしょうか?どういった人とどういう議論を交わしたいのかを具体的に考えてから書きましょう。

第四段落では、高校時代の部の話がでてきます。

「部で学んだ最大のことは「コミュニケーションの重要性」です。・・・意見を聞くことの重要性を学びました。」

 

「コミュニケーションの重要性」や「意見を聞くことの重要性」といった言葉が出てきていますが、これらもまた具体的なエピソードが書かれていないので、何を学んだのかがよく分かりません。

 

以上のような箇所がまず、ひっかかるポイントとなります。ダメなポイントは基本的に一点。

具体的に文が書けていないということです。

では、なぜ具体的に書けないのでしょうか?それは、具体的に書くために考えたり調べたりしていないからです。パンフレットやHPに出てきそうな言葉を使うことで、何となく伝えようとしているのは分かりますが、書き手の人間性が見えてきません。それは、具体的に何も書かれていないからです。

 

志望理由書を書いている(あるいは書く)人は、このことを意識して、仕上げていきましょう。