中学受験 塾に問い合わせるのは何月がベスト?多くの家庭が「出遅れる」理由とは?
カテゴリー:中学受験2025.11.16
本日は、中学受験のために塾に通おうとしている方、あるいは転塾しようかなという方に向けての動画となります。「まだ3年生だし、もう少ししてから塾を探そう」と思っている方もいらっしゃると思うのですが、実は、集団指導塾と個別指導塾では、問い合わせの「ベストなタイミング」が異なります。授業形態が違うからです。実際最初の塾への入塾のタイミングが悪かったことで、ゆくゆくは転塾を余儀なくされる方は想像以上に多いと思います。しかし、多くの方はそのことに気づかないまま、「学力不足」や「やる気の不足」のせいだと思っています。本日は塾に問い合わせをするベストな時期について話をしていきたいと思います。
特にタイミングを間違う典型パターン3つを紹介したいと思います。
お子さんが初めて塾に通うという方の場合は、塾の一年の大まかな流れを知らないことが多いしょう。もちろんお子さんのタイミングで塾を探すことも大切なことではありますが、塾の流れを知っていると、より良いタイミングで入塾できると思います。まずは、塾の一年の流れを見てみましょう。
【中学受験塾の場合】
2月 新年度スタート
3月下旬~4月上旬 春期講習
4月~7月 上半期
7月下旬~8月 夏期講習
9月~12月中旬 下半期
12月下旬~1月初旬 冬期講習
1月 受験直前 新年度生募集
大まかには上記のようになります。まず、2月がスタートとなるのは、入試が2月(東京の場合)だからです。小6生は1月いっぱいでいなくなるので、2月が新年度スタートとなるのです。これがまず、学校との大きな違いとなります。
ここでまず一つ目の典型パターンを紹介します。それは、「新年度(2月)に始まるから、1月に問い合わせればいい」というものです。確かに上記のような一年の流れでしたら、新学期スタート直前がベストのような気がします。しかし、実は、塾が新年度の準備を始めるのは11月〜12月で、1月には「席も時間」もほぼ決まっていることが多いでしょう。特に集団塾の場合、次年度のクラスなど事前に決まっているので10月~12月までには問い合わせたほうが良いでしょう。個別の場合は、座席に空きがあるのであればいつでも大丈夫だと言えますが、個別の場合は、新年度の学生講師の確保がありますで、これもやはり2月より早いほうが良いでしょう。ただし、集団ほど早くない12月~1月くらいがベストだと思います。もしくは反対に、受験が終わった時期を見ての問い合わせもありかもしれません。受験生がいなくなった後が、塾はいちばん空くからです。
たとえば、3月になって、春休みが見えてきた段階での問い合わせはどうでしょうか?集団塾の場合は、スタートがずれますとついていくのが大変ですが、春期講習までに入れれば、春期講習で追いつける可能性は高いでしょう。特に、復習に力を入れるカリキュラムがあるのであれば、問題ないでしょう。
ここで二つ目のパターンを紹介します。「体験してから決めたいから、講習の直前に動く」という流れです。これは春期講習に限りません。というよりむしろ、夏期講習の直前でこのような理由で問い合わせをする人が多いと言えます。ただし、ここにも問題があります。講習が始まりますと、塾は忙しくなり、場合によっては受けつけてくれないこともあるでしょう。それだけ講習期間は忙しく、体験学習や面談を設けるのが難しいのです。そもそも入塾までに
面談⇒体験学習⇒入塾の手続き
のような一連の流れだけで数週間の時間がかかります。教材を追加で注文しなければならないといったらなおさらです。
なかには講習が始まってから問い合わせる方もいらっしゃいますが、定められたコマ数が消化できないと判断される場合は、断られることになるでしょう。また、集団授業の塾の場合は、入れたとしてもついていくのが大変になります。とりあえず、これまでの話をまとめますと以下のようになります。
| 観点 | 集団塾 | 個別塾 |
| カリキュラム | 固定(2月始まり) | 柔軟(途中調整可) |
| 席確保 | 早い者勝ち | 講師枠・曜日次第 |
| 問い合わせ時期 | 10〜12月が理想 | 11〜1月が理想 |
しかし、ここにもやはり落とし穴があります。
それは、塾も「人気塾とそうでない塾」との格差が拡がっているということです。昔と違って現在はSNSを使えば多くの情報が集められます。飲食店でも「インスタ映え」するようなお店は行列ができていますが、その横にまったく並んでいないお店もあるのとまったく同じことです。塾の業界でも人気のある塾とそうでない塾の差は、明確にあります。人気のある塾は、次年度の募集をだいぶ前に行っています。これは個別の塾であっても集団の塾であっても変わりません。要するに、人気の塾はすぐに埋まるから入りづらいが、人気のない塾は空いているからいつでも入りやすいと言えます。
当然、いつでも入れるからといって、あまり人気のない塾を求める人は少ないでしょう、人気のある塾に入りたい、と思われるのであれば、事前にSNSやHPなどをフォローして、いつ募集をしているのかに注視するのがいちばんでしょう。塾の方針によって、満席の定義は異なります。集団塾の場合は、学年ごとに定員がありますが、個別の場合はむしろ講師の数と、座席の数によって決まります。
特に最近は、特定の強みを持つ塾の人気が高まっている傾向があります。入試が多様化したことで、オーダーメイドで見てくれる塾が求められるようになってきているということです。こういう要望を持たれている方は、特に早めの連絡が良いと思います。特に希望がなく、学校の勉強についていくための塾ということであれば、そんなに困ることはないでしょう。
2026年度の募集状況
カテゴリー:お知らせ2025.11.12
来年度(2026年2月スタート)の募集状況ですが、下記のようになっております。入塾をご検討の方はお早めにご連絡いただきますようよろしくお願いします。
・新高3生と新小6生(中学受験)新5年生(中学受験)⇒募集終了
・中学受験4年生⇒募集中
・私立中学生⇒募集中
・高校生1年生・2年生募集中
「AI時代の中学受験、求められるのは記述力」
カテゴリー:中学受験2025.11.10
本日は、中学受験の入試形態のここ最近の変化について話をしてみたいと思います。その変化とは「記述問題」の増加です。もちろん、すべての学校が変わったというようなことはありませんが、全体的に「記述力」を測るような問題が増えました。記述といっても、単に国語の問題の記述問題が増えたというだけではなく、「要約」や「自分の意見」を書かせるような問題も増えています。また、国語だけでなく、社会や理科といった科目にも、理由や原因を書かせるような問題が増えました。要は考えたことを「自分の言葉で表現することができるかどうか」というような問題す。こうした記述力が求められる理由について三つの視点から話をしていきます。
- 時代の変化
「ググる」という言葉が一般に流布されるようになってどれくらい経ったのでしょうか。それくらい、何かを調べる際に、グーグルで検索をかけるということが一般的なこととして認知されるようになりました。だれでも情報にアクセスできる時代になると、何かを知っているということに関する価値が下がります。だれでもその情報を得ることができるからです。そうしますと、当然「暗記」のような能力に対する社会的な評価が下がってきます。
加えて、ここ数年で、ChatGPTのような生成AIが普及し、文章作成や計算をだれでも一瞬でこなす時代になってしまいました。その変化は多くの人が考えていたよりもはるかに大きなものだと言えるでしょう。そして、こうしたAIの活躍が今後さらに進むことはだれの目にも明らかです。当然、そのような社会では、暗記や単純計算ではAIに勝てないことになります。そのような社会変化の中で、「考えて説明できる力」や「自分の言葉で表現する力」が評価される流れになっています。そうした能力を小学生のうちからつけている人がより望ましいということで、入試において記述の問題が増えてきたのだと思います。
- 学校教育の変化
文部科学省の新学習指導要領では「思考力・判断力・表現力」がキーワードになっています。公立小学校でも探究学習やプレゼンの機会が増加していますが、私立の学校はよりいっそう力を入れています。たとえば、東京都立小石川中等教育学校や渋谷教育学園渋谷中学校は、入学後にディスカッションやプレゼンを重視するカリキュラムを前面に押し出しています。現在の流れとして、学校教育全体が「答えを知っている子」より「自分の言葉で説明できる子」を育てる方向に進んでいると言えるでしょう。それは、価値観の多様化と対応しています。社会において、たとえば価値観が少ない社会では、何が正解なのかが決まっています。価値観が少ないからです。そうすると、その正解を知っているかどうかが重要になりますが、価値観が多様な社会では必ずしも正解は一つになりません。その場合、何が重要になるかというと、「これが重要である」と主張するときに、いかに根拠があるかというのを相手に伝える能力になってきます。こうした力が重要になってきたからこそ、中学受験においても、「表現する力」を重視するようになってきたのです。
- 大学入試の変化
中学受験で記述力が重視される背景の三つ目は、大学入試の変化です。実はここ10年で、大学入試の姿は大きく変わりました。かつては一般入試(学力試験)で入学する学生が大多数でしたが、現在では「推薦入試」や「総合型選抜(旧AO入試)」で入学する学生が大きな割合を占めています。文部科学省のデータによれば、2024年度入試では私立大学における推薦・総合型選抜の入学者は全体の約55%に達しており、一般入試を上回っています。さらに国立大学でも、推薦・総合型選抜の割合は20%を超え、今後さらに拡大していく見通しです。
こうした入試方式では、単なる知識問題だけではなく、小論文やプレゼンテーション、面接でのやり取りが重視されます。そこでは「与えられた資料を読み取り、自分の考えを筋道立てて説明する力」が問われるのです。つまり「考えたことを自分の言葉で表現できる力」が合否を分ける最大のポイントとなっています。
この大学入試の潮流は、中学・高校の教育現場にも影響を与えています。実際、中学入試においても、ただ暗記した知識を答えるのではなく、文章を要約したり、自分の意見を根拠とともに書いたりする問題が増えてきました。大学入試の選抜方式が大きく変わりつつある今、その力を小学生段階から育てようという意識が学校側に広がっているのです。
まとめの結論
このように、①AIの進化によって「暗記より思考力」が重視されるようになったこと、②学校教育全体が「自分の言葉で説明できる子」を育てる方向に進んでいること、③そして大学入試において推薦・総合型選抜が半数を超え、「表現する力」を直接的に評価する仕組みが広がっていること。これら三つの流れが重なり合って、いま中学受験において「記述力」がこれまで以上に求められるようになっています。
単なる知識量や計算力だけではなく、「読んで考える」「自分の言葉で説明する」「相手に伝わるように書く」といった力を育てることこそが、これからの中学受験に挑む子どもたちに必要な準備だと言えるでしょう。
ちなみに、小学生中学年で訓練できる「記述力強化」のヒントを2つだけ最後に述べておきます。
・まずは、主語と述語のねじれの確認
⇒長い文章を書かせる必要はありません。一文で良いので、注意するのは、主語と述語の対応を必ず意識させるということです。
まちがった例:ぼくは、運動会で一番になったことがうれしかったです。
これでは、「うれしかった」という述語に対して、「ぼくは」と「ことが」の主語が二つあることになってしまいます。
正しい例:ぼくは、運動会で一番になれてうれしかったです。
・同じ接続詞を続けて使わない
⇒小学生に限らず、同じ接続詞を続けて使う人は思った以上に多くいます。小学生の場合は、「そして」が何度も続く文章が多く見られるので、そうならないよう注意するのです。
まちがった例:昨日は運動会がありました。そして かけっこをしました。そして ぼくは一番になってとてもうれしかったです。そして 給食もおいしくて、いい一日になりました。
正しい例:昨日は運動会がありました。かけっこでは一番になり、とてもうれしかったです。さらに、給食もおいしくて、いい一日になりました。
上記二つだけでも、意識して文を書くようになると、見違えるくらいよくなります。
来年は少子化が超加速する!? 60年前に出生数が激減した真相とは?
カテゴリー:その他2025.11.02
みなさん、こんにちは。本日は久しぶりに雑学ネタを話そうと思っています。実は、来年は干支で言いますと、「丙午(ひのえうま)」の年です。60 年に一度巡ってくるこの干支ですが、実は60年前の「丙午」の年に日本で『出生数が大きく減った年』として知られています。今日は、そもそも丙午が何なのかということと、なぜ少子化と結びつくのかについて話をしていきたいと思います。
- 干支・十干の仕組みと「甲子園」誕生秘話
まず、丙午が、そもそもどういう意味なの?というところから見てみましょう。干支(えと)というと、「子・丑・寅・卯…」の12支を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はこれだけではなく、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」という十干が組み合わさっています。
この十二支と十干を順番に組み合わせていくと、60通りの組み合わせになります。これを「六十干支(ろくじっかんし)」といって、60年で一周する周期のことを表しています。
だから「60年に一度の還暦」は、文字通り「生まれた年の干支が一巡して戻ってくる」という意味なのです。
では、この干支や十干って何のために作られたかと言いますと、もともと、古代中国で暦や方位、時間の区切りに使うためです。たとえば農作業をする時期を決めたり、建築の吉日を占ったり、方角を示したりするための時間と空間の座標システムのような役割を果たしていました。つまり、干支は単なる「動物占い」ではなく、「社会を動かす暦の根本」だったのです。ちなみに野球で有名な、あの『甲子園球場』の名前は、実はこの干支から来ています。甲子園が完成したのは1924年(大正13年)。この年がちょうど「甲子(きのえね)」の年だったことから、「甲子園」と名づけられました。 「甲子」は六十干支の最初の組み合わせで、「新しい始まり」を意味する、とても縁起の良い干支です。だから球場名には、「スポーツの始まりの聖地」という願いも込められていると言われています。
このように、干支や十干は古代から人々の生活や文化の中に深く根づいていて、私たちの身近な場所にも、実はその痕跡が残っています。昔であればなおさらでしょう。
- 丙午年で出生数が激減したエピソード
1966年(昭和41年)が前回の丙午にあたる年でしたが、この年、出生数が前年から大きく減少しました。・具体的には、1965年180万人以上あった出生数が、1966年は140万を切るまで減少しています。
ChatGPTに作ってもらった出生数グラフを見てみてください。
グラフを見ると、それまで180万人くらいであった出生数が140万を切るまで減少しています。翌年の67年には190万を超えていますから、余計に66年のへこみが気になります。ちなみに、さらに60年前の1906年も前後の年に比べて減っています。
1905:169万
1906:142万 ⇒丙午
1907:172万
- :なぜ出生が減った?迷信?
その「丙午」ですが、は「丙(ひのえ/火)+午(うま/馬)」。という意味で、その字面から「勢いが強い」「気性が激しい」といったイメージが、昔から語られてきました。 そこから、丙午生まれ=女性の気性が強い・夫に不幸をもたらすという迷信が拡がったようです。
こうした言い伝えが婚姻・出産計画に影響を及ぼしたと言われています。
また、テレビやマスコミの影響も大きいのではないでしょうか。「丙午に生まれた女性は男性に不幸をもたらす」といったことが、マスコミを通して何度も繰り返し言われ続けると、何となくその年の出産を避けようという心理が働きそうです。
実際、その一つ前の丙午でも現象は見られますが、1966年ほどの減少率は見られません。おそらく、マスコミの発達がそこまでではなかったために、そういった迷信の拡散がそこまで大きくなかったのでしょう。
- :次回丙午年(2026年)はどうなる?
さて、次にこの話が現代においてどう意味を持つか、そして来年の丙午年(2026年)をどう見るかについての話になります。来年が丙午年であるため、過去の出生数変動を引き合いに「また出生数が減るのでは?」という話題が今後広がっていく可能性もあると思います。ただし、現代では「丙午=迷信」という認識も広がっていますし、何よりも干支のことをそこまで気にする人がいるとも思えません。ですから、昔ほど丙午年に生まれることを避けるという動きがどれほど強いかは疑問です。
出生数の減少の仕方が以前よりも大きくなってきている現在は、「迷信」以前に、少子化・晩婚化・経済的な子育てコストといった構造的な要因の比重が遥かに大きくなっており、その抜本的な解決がなされない限り、少子化の歯止めはきかないでしょう。そちらのほうがはるかに大きな問題だと言えるでしょう。
3×5と5×3、どっちが正解?子どもがつまずく意外な理由
カテゴリー:勉強方法2025.10.24
どちらの主張が正しいの?
こんにちは。本日は、いつもと少し異なるお話をしたいと思います。みなさんは、Xなどで次のような投稿を見たことがありませんか?
【問題】
1人にミカンを5個ずつ3人に配ります。全部でミカンはいくつ必要でしょうか?
この問題の解答を導く式は、5×3=15 となりますが、これに対して、3×5=15 と書いてしまうと、小学校では×をつけられることになります。SNS上で、その採点に対して、学校の指導、あるいは採点基準が間違っているというコメントが多く寄せられているのを見ることがあります。批判をしているのは一般人だけではなく、数学者も入っているため、余計に話がややこしくなり、どちらが正解なのかが分かりづらくなっています。
そもそも5個ずつを3人に配るのだから5個×3人=15個が正解であり、反対に3人×5個=15個 というのが間違いとなるのは当たり前ではないかと思う人もいるかもしれません。たとえば、速さの問題でいえば、速さ×時間=距離であって、時間×速さ=距離としないというのも同じ感覚から言えるものだと思います。
ところが、中学校に入るとかけ算の順序に関してはそのようなことは言われなくなります。円の面積もπr2と習い、小学生のように半径×半径×3.14のようには習いません。それは、最初に「交換法則」というものを習うからです。交換法則というのは、かけ算や足し算は順序を変えても答えは一緒という法則です。
かけ算の順序にこだわる必要がないと主張する人たちは、こうした中学以降の数学で学んだことを踏まえて、小学生の指導の仕方を批判しているわけです。より抽象的になる数学で正解とされることが、なぜ小学校では間違いだとされるのだという主張です。実際、かけ算の順序というものに正解がある、という主張にはかなり無理があります。上記のリンゴの問題でいえば、3人に配るのであれば、一人にひとつずつ配れば一回で3個が必要で、それを5個配るのであれば、3×5になるとも考えられるわけです。
では、小学校の指導法は間違っているのでしょうか?
【小学校と中学校での指導法の違い】
そもそも小学校での算数を指導する目的は「計算の意味理解」をすることにあります。ですから、数式を「記号の並び」としてではなく、具体的な場面と対応させて理解することに重きをおくため、現実に即したような「りんごを人に配る」という問題設定にしているのです。小学生は、順序を意識することで、数量の構造を視覚的・意味的にとらえる訓練になるわけです。
一方で、中学以降の数学としての「かけ算」は、交換法則(a×b=b×a)を認めています。したがって、「計算の意味をつかませる初期段階」では順序を重視し、「形式的な計算ができるようになったら柔軟にする」という段階的指導が妥当です。
要は小学校と中学校以降では重視していることがまったく異なるのです。
【かけ算の順番に無頓着な子ほど意味理解が不十分な可能性】
さて、今回この問題について書いた理由は上記のような話をしたいと思ったからではありません。20年の指導歴で、小学生には計算の順序というものが大切なのではないかと思ったことが最大の理由です。というのも、数学の苦手な人はほぼ必ずといっていいほど、かけ算の順序に無頓着だからです。
たとえば、算数の苦手な人は、二つの数字が出てくれば、かけ算をすれば良いのではという発想で問題を解いて、数式を記号としてしか捉えておらず、「場面をイメージする力」が弱いような印象があるのです。したがって、「順序にこだわること=式と意味を対応させる練習」としては有効ではないかと考えています。
こうしたことが顕著になるのが、5年生で学ぶ「割合」という単元です。整数、小数、分数のかけ算、割り算が出てくるので、意味をしっかりと把握していないと、かけ算をするべきなのか、割り算をするべきなのかがあやふやで、とにかくかけ算をする、というような現象が起きてしまいます。そうしたことを防ぐためにも、式に意味づけをしていく訓練が重要になっているのだと思うようになりました。
【結論】
おそらく児童の発達を考慮したうえで、学校のカリキュラムが組まれており、そのために順番を重視した指導になっているのだと思います。
「AI時代の中学受験、求められるのは記述力」
カテゴリー:中学受験2025.10.19
本日は、中学受験の入試形態のここ最近の変化について話をしてみたいと思います。その変化とは「記述問題」の増加です。もちろん、すべての学校が変わったというようなことはありませんが、全体的に「記述力」を測るような問題が増えました。記述といっても、単に国語の問題の記述問題が増えたというだけではなく、「要約」や「自分の意見」を書かせるような問題も増えています。また、国語だけでなく、社会や理科といった科目にも、理由や原因を書かせるような問題が増えました。要は考えたことを「自分の言葉で表現することができるかどうか」というような問題す。こうした記述力が求められる理由について三つの視点から話をしていきます。
- 時代の変化
「ググる」という言葉が一般に流布されるようになってどれくらい経ったのでしょうか。それくらい、何かを調べる際に、グーグルで検索をかけるということが一般的なこととして認知されるようになりました。だれでも情報にアクセスできる時代になると、何かを知っているということに関する価値が下がります。だれでもその情報を得ることができるからです。そうしますと、当然「暗記」のような能力に対する社会的な評価が下がってきます。
加えて、ここ数年で、ChatGPTのような生成AIが普及し、文章作成や計算をだれでも一瞬でこなす時代になってしまいました。その変化は多くの人が考えていたよりもはるかに大きなものだと言えるでしょう。そして、こうしたAIの活躍が今後さらに進むことはだれの目にも明らかです。当然、そのような社会では、暗記や単純計算ではAIに勝てないことになります。そのような社会変化の中で、「考えて説明できる力」や「自分の言葉で表現する力」が評価される流れになっています。そうした能力を小学生のうちからつけている人がより望ましいということで、入試において記述の問題が増えてきたのだと思います。
- 学校教育の変化
文部科学省の新学習指導要領では「思考力・判断力・表現力」がキーワードになっています。公立小学校でも探究学習やプレゼンの機会が増加していますが、私立の学校はよりいっそう力を入れています。たとえば、東京都立小石川中等教育学校や渋谷教育学園渋谷中学校は、入学後にディスカッションやプレゼンを重視するカリキュラムを前面に押し出しています。現在の流れとして、学校教育全体が「答えを知っている子」より「自分の言葉で説明できる子」を育てる方向に進んでいると言えるでしょう。それは、価値観の多様化と対応しています。社会において、たとえば価値観が少ない社会では、何が正解なのかが決まっています。価値観が少ないからです。そうすると、その正解を知っているかどうかが重要になりますが、価値観が多様な社会では必ずしも正解は一つになりません。その場合、何が重要になるかというと、「これが重要である」と主張するときに、いかに根拠があるかというのを相手に伝える能力になってきます。こうした力が重要になってきたからこそ、中学受験においても、「表現する力」を重視するようになってきたのです。
- 大学入試の変化
中学受験で記述力が重視される背景の三つ目は、大学入試の変化です。実はここ10年で、大学入試の姿は大きく変わりました。かつては一般入試(学力試験)で入学する学生が大多数でしたが、現在では「推薦入試」や「総合型選抜(旧AO入試)」で入学する学生が大きな割合を占めています。文部科学省のデータによれば、2024年度入試では私立大学における推薦・総合型選抜の入学者は全体の約55%に達しており、一般入試を上回っています。さらに国立大学でも、推薦・総合型選抜の割合は20%を超え、今後さらに拡大していく見通しです。
こうした入試方式では、単なる知識問題だけではなく、小論文やプレゼンテーション、面接でのやり取りが重視されます。そこでは「与えられた資料を読み取り、自分の考えを筋道立てて説明する力」が問われるのです。つまり「考えたことを自分の言葉で表現できる力」が合否を分ける最大のポイントとなっています。
この大学入試の潮流は、中学・高校の教育現場にも影響を与えています。実際、中学入試においても、ただ暗記した知識を答えるのではなく、文章を要約したり、自分の意見を根拠とともに書いたりする問題が増えてきました。大学入試の選抜方式が大きく変わりつつある今、その力を小学生段階から育てようという意識が学校側に広がっているのです。
まとめの結論
このように、①AIの進化によって「暗記より思考力」が重視されるようになったこと、②学校教育全体が「自分の言葉で説明できる子」を育てる方向に進んでいること、③そして大学入試において推薦・総合型選抜が半数を超え、「表現する力」を直接的に評価する仕組みが広がっていること。これら三つの流れが重なり合って、いま中学受験において「記述力」がこれまで以上に求められるようになっています。
単なる知識量や計算力だけではなく、「読んで考える」「自分の言葉で説明する」「相手に伝わるように書く」といった力を育てることこそが、これからの中学受験に挑む子どもたちに必要な準備だと言えるでしょう。
ちなみに、小学生中学年で訓練できる「記述力強化」のヒントを2つだけ最後に述べておきます。
・まずは、主語と述語のねじれの確認
⇒長い文章を書かせる必要はありません。一文で良いので、注意するのは、主語と述語の対応を必ず意識させるということです。
まちがった例:ぼくは、運動会で一番になったことがうれしかったです。
これでは、「うれしかった」という述語に対して、「ぼくは」と「ことが」の主語が二つあることになってしまいます。
正しい例:ぼくは、運動会で一番になれてうれしかったです。
・同じ接続詞を続けて使わない
⇒小学生に限らず、同じ接続詞を続けて使う人は思った以上に多くいます。小学生の場合は、「そして」が何度も続く文章が多く見られるので、そうならないよう注意するのです。
まちがった例:昨日は運動会がありました。そして かけっこをしました。そして ぼくは一番になってとてもうれしかったです。そして 給食もおいしくて、いい一日になりました。
正しい例:昨日は運動会がありました。かけっこでは一番になり、とてもうれしかったです。さらに、給食もおいしくて、いい一日になりました。
上記二つだけでも、意識して文を書くようになると、見違えるくらいよくなります。
私立中学 学費インフレが止まらない!
カテゴリー:中学受験2025.10.11
①首都圏の話
本日は、私立中学の学費インフレについて話をしていきたいと思っております。中学受験は合格すれば終わり……と思いきや、実は「入学後の学費」がじわじわ上がっているのをご存じですか?コロナ明け頃から、日本にもインフレの波が押し寄せてきて、生活用品を含めたあらゆる物の物価が上がってきました。当然、私立の学費もその波と無縁ではありません。東京都の調査によれば、令和7年度の初年度納付金(授業料・入学金・施設費・その他を含む)の平均額は 1,033,387円 となっています。(都庁総合ホームページより)
東京都生活文化局の資料によりますと、2015年度入学(=2014年12月発表)の平均 初年度納付金は、936,679円であることから、ここ10年ほどで金額にして約7万円、率にして約7.5%上がったことになります。
塾代の負担が終わったと思ったら、今度は学費が年々上がっていく状況では、家計は苦しくなるばかりです。
②慶應と恵泉の話
まずは、二つの学校の今年度と2016年度の比較を見てもらおうと思います。一つ目は、慶應義塾中等部です。慶應義塾中等部の場合は下記のとおりとなっております。
慶應中等部
- 2016年度
入学金:34万円
授業料:86万円
その他:20万8,390円
合計:140万8,390円 - 2026年度
入学金:34万円
授業料:93万円
その他:48万5,000円
合計:175万5,000円
→ 10年間で+34万6,610円(約24.6%増)
かなりの増加率であることが分かると思います。次に、小田急の経堂にある恵泉女学園を見てみましょう。
恵泉女学園(経堂)
- 2016年度
入学金:30万円
授業料:45万6,000円
その他:29万6,400円
合計:105万2,400円 - 2026年度
入学金:30万円
授業料:54万円
その他:43万9,815円
合計:127万9,815円
→ 10年間で+22万7,415円(約21.6%増)
慶應が10年で約25%増だったのに対して、恵泉は21%です。違いはあるものの、どちらも20%を超える増加率ですから、ブランド校か否かにかかわらず、幅広い私立中学校で「学費インフレ」が進んでいるといえるでしょう。
上記をふまえますと、ここ10年で、私立中学の初年度納入金は平均して数万円〜十数万円率にして20%強上がっていると言えますが、よく見ると入学金はどちらの学校も上がっていません。上がっているのは授業料と、「その他」の項目です。そして、この傾向は多くの学校に共通しています。
③分析・背景
学費インフレの背景には以下のようなことが考えられます。
- 教員人件費の上昇
- 光熱費・維持費の高騰
- ICT化・1人1台タブレット導入
- 施設改修や新校舎建設
- 海外研修
- 英語教員の増加
これは、単純な「物価上昇のしわ寄せ」ということが原因なだけでなく、「受験生に選ばれる学校」として注目を集めるために、海外研修や英語教育の強化といった「投資型の値上げ」も含まれていることを意味していると言えるでしょう。人件費の上昇だけでなく、英語教育の強化、資材の高騰は今後も続きそうですので、学費や「その他諸経費」が今後も上がることは避けられないと思います。
④保護者へのアドバイス
当然、みなさんもされていると思いますが、志望校を選ぶときは「偏差値」だけでなく「学費」も比較しましょう。さらにその学費やその他の諸経費も今後も上がっていくと想定していたほうが良いでしょう。6年ありますから、6年後ではだいぶ変わっている可能性もあります。特に初年度納入金だけでなく、3年間・6年間の総費用をシミュレーションしてみてください。下記に三つのアドバイスを記します。
〇 学校説明会で確認すべきポイント
初年度納入金以外に、タブレット代・研修費・寄付金などの「隠れコスト」がどれくらいになるのかを必ず質問しましょう。」
〇 長期的な視点
6年間でいくらかかるかを見積もるだけでなく、大学まで私立に進む場合は10年間の教育費もイメージしておくと安心です。
〇 学費対策の工夫
奨学金や自治体の助成制度が利用できるか調べておくと、家計の見通しが立ちやすいです。」
東大附属 親の推薦書の書き方 書く内容とポイント教えます!
カテゴリー:志望理由書の書き方2025.10.05
本日は、東大附属中学の推薦入試で必要な「親の推薦書」について、書き方のコツをお話しします。推薦書は、お子さんの魅力を学校に伝える大切な書類です。どう書けばいいのか迷う方も多いので、ポイントを分かりやすくまとめました。
1. 推薦入試制度と親推薦書の役割
東大附属中学には、一般入試とは別に推薦入試があります。この入試では、保護者が子どもの推薦書を書くことが必須となっています。学校は、子どもの個性や家庭での様子、将来性などを、保護者の目線から知りたいと考えています。ですから、単なる「いい子です」ではなく、具体的で説得力のある内容が求められます。
2. 書くための材料集め!3つのポイント!
推薦書を書く前に、次の3つを準備しましょう。
- お子さんの強みとエピソードを整理すること
どんな性格か、どんな場面で力を発揮してきたかを思い出します。活動歴や表彰など、数字や具体的な成果がある場合はメモしておきましょう。
・具体的なエピソードで子どもの「強み」「成長の過程」「人柄や価値観」など。
・この学校でどのように伸ばしてほしいか。どんな力を身につけてほしいか。
- 東大附属中学の教育目標を理解すること
東大附属には、「自己を確立し、ことばと論理の力を育てる」という方針があります。こうした学校の理念とお子さんの特長を重ねることが大切です。また、東大附属が東大の教育学部の研究機関であることも重要な要素として考えらます。研究機関であるためか、自塾の合格者を振り返ると、わりと個性の強い受験生が合格する確率が高いように感じられます。一般的な学校であると「学力の高い受験生」が合格する確率が高くなりますが、東大附属の場合は、研究対象として魅力のある「個性のある受験生」をとりたいのではないでしょうか。これはどちらかというと、対策でどうにかなるものではなく、生まれついての性格や資質の問題だといえるでしょう。とはいえ、保護者があまり子どもを型にはめずに、その個性を伸ばすような教育方針をもつことはできるはずです。ちなみに去年自塾で合格した生徒は、メイキャップアーティストになりたい男の子で、彼は面接にメッシュの入った髪形で受験をしに行きました。 - 東大附属でどう成長してほしいのか
・将来の夢や方向性にも触れるとよい。どういう6年間を過ごしてほしいのかを考えると良い。ここでもやはり学校の特色と結び付けられると良い。
3. 推薦書の構成と書き方
推薦書は、およそ350字程度のものとなります。350字という文字数では、詳細を書くことはできませんので、できるだけ整理することが重要になってきます。次のような5つの流れに沿って書くとスムーズです。
- 導入
お子さんを推薦する立場としての思いを書きます。
例:「東大附属中学の教育理念に深く共感し、息子〇〇を推薦いたします。」 - 学校との接点や共感できる部分
学校の教育目標のどこに共感したか、たとえば「自己の確立」「探究的・協働的な深い学び」「ことばの力や論理の力を養う教育」など。そして、なぜこの学校を選んだのかを具体的に。どの点で共感したか。 - お子さんの特長や成長のエピソード
強みや人柄が伝わる具体的な出来事を書きます。
例:「学級委員としてクラスをまとめ、意見が割れたときも対話を大切にし、最終的に全員が納得できる解決に導きました。」 - 将来の展望と学校への期待
この学校でどのように成長してほしいか、将来の目標も含めて書きます。 - 締めくくり
学校への感謝と協力の姿勢を示し、簡潔にまとめます。
例:「貴校の教育のもとで、さらに成長していけると信じております。どうぞよろしくお願いいたします。」
4. 良い例・悪い例
- 悪い例:「明るく元気な子です。よろしくお願いします。」
→ 抽象的で印象に残りません。子どもの個性を「無難な言葉」でぼかしてしまうと、印象が薄れるので、具体的な言葉で書きましょう。
- 良い例:「人前で話すのが苦手だった息子ですが、地域のイベントで司会を務める経験を通じて、自分の自信をもって意見が発表できるようになりました。」
→ 具体的なエピソードがあり、成長の過程が分かります。
5. 推敲とチェックポイント
書き終えたら、次の点を見直してください。
- 誤字脱字や字数オーバーがないか。⇒ワード、もしくはChatGPTに聞く
- エピソードが具体的に書かれているか。
- 学校の教育目標とお子さんの特長がきちんと結びついているか。
- 熱意は伝わるか、しかし誇張しすぎていないか。
- 読みやすい段落構成になっているか。
- 誇張や嘘は絶対に避ける → 書類・面接で矛盾があればマイナスになる。
- 書き方が硬すぎて人間味がない → 熱意や親としての思いが伝わるように自然な言葉で。
- 同じ語尾が続いていないかどうかのチェック⇒「~と思います」「~を望みます」など。
2026年度首都圏中学受験に起こる大変化3つを解説!
カテゴリー:中学受験2025.09.28
夏も終わり、ついに2学期が始まりました。受験生は緊張感が高まっていると思いますはここから一気に受験まで時間が過ぎそうな感じがしますが、実は意外と年内が長く感じられるはずです。9月10月はすぐに過ぎるのですが11月後半くらいから少しダレ始める人がいますので、要注意です。
本日は、2026年度の首都圏中学受験で起こるであろう3つの大変化を解説したいと思います。
- サンデーショック
サンデーショックというのは、2月1日が日曜日だった場合に、ミッション系女子校が宗教上の理由で入試を実施しないことで、併願の組み合わせが大きく変わることを指します。
【例】
・ 女子学院(千代田区)
・東洋英和女学院(港区)
・立教女学院(杉並区)
・横浜共立学園(神奈川・山手)
・ 横浜雙葉 など
一方で、フェリス女学院(横浜・元町)は、2026年度も例年通り 2月1日に実施 を表明しました。これにより、これまで「フェリスと女子学院」のどちらかしか受けられなかった女子が、両方受験可能になることになり、女子学院志望者の一部が2月1日にフェリスを受験する流れが出てくる可能性が増えるでしょう。ということは、「フェリス第一志望」層にとっては、例年以上にライバルが増える可能性が増えるということです。
- 安全志向の強まり
昨年度は、東京や神奈川の御三家(開成・麻布・武蔵/桜蔭・女子学院・雙葉)全校で志願者が前年より減少しました。一方で一時人気の低迷が見られた大学付属の人気が再燃しています。おそらく、新しい大学入試制度に対する不安があるのでしょう。
また、難関ではないが特色ある教育を行う学校が注目されています。特に「共学」「国際教育」「STEM系教育」に力を入れている学校への関心が目立ちました。その結果、知名度より教育内容で選ぶ保護者が増え、選択肢の多様化が加速しています。
【例】STEM教育に注力して人気上昇中の中学校
・工学院大学附属中学校
・駒込中学校・高等学校
・埼玉平成中学校
国際教育に力を入れて人気のある学校
・三田国際学園中学校 ⇒三田国際科学学園
・サレジアン国際世田谷
・広尾学園中学校
- 共学化・校名変更・新設校
近年の首都圏中学受験の特徴のひとつに、女子校・男子校から共学への転換、そして校名変更や新設校の登場があります。これは単なる名称変更ではなく、学校の教育方針やブランド戦略の刷新と直結しているのがポイントです。
まず、女子校・男子校から共学化すると、単純に志願者層が倍増し、人気が上昇する傾向があります。また、進学の安定性を重視する層と、国際教育を重視する層の双方に刺さるMARCH附属+国際志向はまさに時代のニーズに合っていると言えるでしょう。STEAM、探究、PBL(課題解決型学習)、デュアルディプロマなど、これまでにない教育手法を掲げる学校が、特に保護者に対して、偏差値以上の魅力を持ち始めています。
- 明治大学付属世田谷(旧・日本学園)、芝国際(旧・東京女子学院)サレジアン国際学園世田谷中学校(旧・目黒星美学園)など、ここ数年共学化・改称が続く。
- 羽田国際中や浦和学院(仮称)など、新設校への期待も高い。
- 特に「共学でグローバル教育」路線が人気。
- 偏差値ではなく「新しい学びの形」を打ち出す学校に注目。
以上となります。2026年度は「日程の変化」「受験生の志向の変化」「学校側の変化」が同時に重なる年となり、大きな変化を迎えるでしょう。ここから導き出せる結論としては、
- 受験戦略は“去年と同じ”では通用しない。
ということです。そのためには、併願計画と学校研究を早めに始めることが合格の鍵になります。
上智大学公募推薦 課題レポート書き出し5選!
カテゴリー:小論文2025.09.10
本日は、上智大学の公募推薦入試で出題される「課題レポート」の書き出しについて話をしていきます。上智大学の公募推薦入試においては、自己推薦書と課題レポートを提出しなければなりません。まさに、この時期みなさん苦労して書かれていることでしょう。おそらく、ほとんどの方は何を書くかは決まっていて、最後の仕上げに入っているかと思います。そして最後の仕上げにしなければならないことの一つは、出だしの工夫です!どうやってレポートが始まるかによって、読み手に与える印象が変わります。また、それだけではなく、レポートの構成を決めるものにもなりうります。
今日はその書き出しの中でもこんなパターンがありますよ、というもの5つを紹介したいと思います。5つのパターンのポイントと例文をあげていきますが、分かりやすくするために、ここでは例文はすべて「外国にルーツをもつ子どもの教育格差」というテーマで示します。
【1.問題提起型】
- 「問いかけ」から始めることで、読み手の関心を引き込む型。
- 論点を「事実そのもの」ではなく「解釈の仕方」へ広げるのがポイント。
- 課題レポートでは、この問いが論述全体の方向性を決める「問題設定」になる。
【例】
日本の学校に通う子どもたちの中には、外国にルーツをもつ子どもが少なくない。しかし、言語や文化の違いにより学習機会に格差が生じている現状を、私たちはどのように受け止め、改善していくべきだろうか。
【2.データ提示型】
- 客観的な統計や事実で始めるため、説得力や信頼性を高められる型。
- 単なる「数字の羅列」で終わらせず、そこから「人間的な意味」へ接続することが重要。
- 課題レポートでは、議論の土台を「データ」に置くことで論証性を強められる。
【例】
文部科学省の調査によれば、日本に在住する外国籍の子どものうち、およそ2割が学校に通っていないとされる。この数字は、教育を受ける権利が必ずしも保障されていない現実を示している。
【3.理想を描く型】
- 誰もが共感できる「理想像」から始め、読者をポジティブに引き込む型。
- ただし、必ず「現実との差」を指摘することで、課題意識を明確化する。
- レポートにおいては「理想=ゴール」「現実=出発点」を提示することで、議論の枠組みを示せる。
【例】
すべての子どもが平等に教育を受けられる社会――それは国際社会が共有する普遍的な理想である。しかし、日本の現状を見ると、言語や文化の壁によって、その理想が十分に実現されていないことがわかる。
【4.名言やことわざを引用する型】
- 権威や普遍性のある言葉を使うことで、導入に「重み」を与える型。
- 名言そのものに頼りすぎず、自分の議論にどう接続するかがカギ。
- 課題レポートでは「理念と現実のギャップ」を見せる切り口として効果的。
【例】
「教育は万人に与えられるべき基本的人権である」。ユネスコの理念を体現するこの言葉は、教育の普遍性を示している。しかし、日本社会には、この理念をすべての子どもに行き渡らせることができていない側面がある。
【5.歴史的背景や現状から始める型】
- 「過去から現在への変化」を提示することで、問題の背景を自然に示す型。
- 歴史的経緯を踏まえると「なぜ今この問題が重要なのか」が理解されやすい。
- 課題レポートでは「現状の必然性」を論理的に説明できるため、説得力が増す。
【例】
日本は戦後、外国人労働者の受け入れや国際結婚の増加により、多文化社会としての側面を強めてきた。その結果、外国にルーツをもつ子どもも増加したが、教育制度は依然として“日本語母語話者”を前提とした設計のままである。この構造的なギャップが、教育格差の一因となっている。
【まとめると】
- 問題提起型 → 論点の設定力
- データ提示型 → 客観性と論証性
- 理想型 → 共感と枠組み提示
- 名言引用型 → 権威付けと理念の提示
- 歴史型 → 背景理解と問題の必然性
これらの書き出しを参考に、自分の書きたいテーマに合わせてアレンジすると効果的です。また、書き出しは読者を引き込む大切な部分なので、内容に合ったインパクトのある表現を意識してください。ちなみに文系の学部ですと、下記の組み合わせが書きやすいと思います。
- 哲学科や法学部 → 問題提起型・名言型が相性良い
- 社会学科や教育学部 → データ型・歴史型が強い
- 国際系学部 → 理想型・名言型で価値観を強調しやすい
9月がラストチャンス!自己PRと志望理由書の完成度をどう高めるか
カテゴリー:志望理由書の書き方2025.09.05
本日は、総合型選抜入試の志望理由書の最後の仕上げに向けて、いくつかヒントを話していこうと思います。書類提出の時期は大学によって異なりますが、この時期(9月初旬)提出まで1か月を切るケースが多いでしょう。要するに、「仕上げの時期」であると言えるのです。夏に頑張った人も、まだ不安が残っている人も「9月の取り組み」で合否が変わると言っても過言ではありません。本日はそんなラストスパートに向けて、自己PRと志望理由書を「合格レベル」に引き上げるために注意するべき3つの点を解説したいと思います。
まず、そもそも9月がラストチャンスである理由として、
- 出願は10月前後 → 直前で修正する時間がもうない。
- 9月中に完成していないと、面接や小論文対策に時間が回せない。
- 「未完成のまま提出=不合格のリスク」
ということが挙げられます。二次試験に向けての対策もありますから、提出書類を完成させる時期として、ちょうど9月であると言えるのです。
そして、仕上げの時期である9月だからこそ、志望理由書を含めた書類を合格レベルにするための3つの点を確認しましょう。
- 独自性(自分だけのストーリーを明確に)
- よくある「誰でも言える自己PR」では埋もれる。
- エピソードに「具体的な数字・経験」を入れる(例:ボランティアで何人の子どもを指導したか、何年続けたか)。
- 志望理由書は「大学の学び」と「自分の経験」を一本の線で結ぶ。
- ChatGPTに丸投げでは書けないのが「独自性」。
- 一貫性(自己PR・志望理由・活動報告がつながっているか)
- 自己PRで「リーダーシップ」と書いて、志望理由で「国際問題を研究したい」…別々だと弱い。
- 活動経験 → 得た学び → 大学で伸ばしたい → 将来どう活かすか、の流れをそろえる。
- 面接官は「この人は大学で何をするか」がイメージできると評価しやすい。
- 適合性(大学・学部に合っているか)
- 「この学部で学びたい理由」が具体的かどうか。
- HPの文言のコピペではなく、シラバスや研究室の内容に触れる。特に大学HPに書かれているような文言不特定多数に向けたメッセージであるため、抽象的になりやすい。受験生はそれをコピーするのではなく、反対にできるだけ具体的に書くことを意識する。
- 「なぜこの大学・この学部なのか?」を説得できれば強い。
さて、上記三つがバッチリと書けていれば、かなり合格に近づいていると言えるでしょう。とはいえ、たとえば「具体的に書く」と言われても分からないかもしれません。そういった人たちのために、ありがちなNG例と修正のコツを話したいと思います。
NG① 抽象的すぎる:
例:「人の役に立ちたい」「国際的に活躍したい」「リーダーシップを発揮したい」
→ どこでも通じる言葉で、自分だけの強みが伝わらない。
修正のコツ
- 具体的なエピソード・数字を入れる。
– 「中学3年間で○回、地域清掃のリーダーを務めた」
– 「部活動で後輩10人の指導役を担った」 - 「人の役に立ちたい」ではなく「誰に・どんな場面で・どう役立ちたいのか」まで落とし込む。
NG② ストーリーがバラバラ:
例:自己PRでは「粘り強さ」、志望理由書では「国際貢献」、活動報告では「合唱コンクールの指揮」
→ バラバラで「この人は結局何がしたいのか?」が分からない。
修正のコツ
- 一本のストーリーラインを作る
– 「経験」 → 「気づき」 → 「学びたいこと」 → 「将来像」 - 例:
– 「合唱の指揮で『人をまとめる難しさ』を経験 → 社会の組織運営や多様性に関心を持つ → 大学で社会学を学びたい → 将来は教育現場でリーダー育成に関わりたい」
NG③ 大学研究が浅い
例:パンフレットの「国際性を重視している」「幅広いカリキュラムに魅力を感じた」をそのまま書く。
→ 「他の大学でも言えること」と見抜かれてしまう。
修正のコツ
- 大学HPやシラバスを調べて、具体的な講義・ゼミ・カリキュラム名を出す。
– 「国際関係学入門」という授業で基礎を固めたい。
– 「○○教授のゼミで環境政策を学びたい」。 - 「オープンキャンパスで○○を聞いて印象に残った」と体験を結びつけると説得力UP。
志望理由書でのNG表現5選!
カテゴリー:志望理由書の書き方2025.09.02
本日は、総合型選抜入試の提出書類の一つである志望理由書について話をしていきます。今回の話は、書き方というより皆さんがよく書くNG表現についてとなります。今回のNG集は、「日本語として間違っている」というより、「表現を変えるともっとよくなるよ」というものに絞って話をしていきたいと考えています。
というのも、文章を書きなれていな人が、一定以上の量の文章を書くと、どうしてリズムが単調になったり、表現が一緒になったりしてしまうからです。そして、多くの高校生は長い文章を書くことに慣れていないはずですから、多くの人に参考になるものになるでしょう。
① 「考えた・感じた・思った」の連発
一つの段落のなかに何度も「考えた、感じた、思った」といった表現が連発している。文章は論理関係だけではなく、リズム感や適切な語彙の使用も重要です。同じような語尾が続くと、単調なリズムに感じられ読み手をあきさせます。
- NG例
私は中学生の頃、地域の運動イベントに参加したときに、運動が人を元気にする力を持っていると感じた。そのとき、将来はスポーツを通じて人を支えたいと思った。さらに、高校でボランティア活動に取り組む中で、人々の健康と生活の質の関わりについて深く考えた。大学のオープンキャンパスに参加した際には、専門的に学べばその思いを実現できると強く感じた。だからこそ、私は貴学で学びたいと思った。
- 改善例:
私は中学生の頃、地域の運動イベントに参加し、運動が人の表情や雰囲気を明るく変える力を持つことを実感した。その経験から、スポーツを通じて人を支える仕事に関心を抱くようになった。さらに高校でのボランティア活動では、健康と生活の質が密接に結びついていることを理解した。また、大学のオープンキャンパスでは、専門的な学びによって自分の関心を具体的な形に発展させられる可能性を確信した。こうした経験の積み重ねが、私を貴学での学びへと導いている。
「確信した」「実感した」「学んだ」など他の言葉を使う。
② 「私は~したい」の多用
志望理由書には、未来の展望や大学で学びたいことを書くわけですから、どうしても自分の「したいこと」を書くことになります。そうすると、語尾が「~したい。」ばかりになってしまうことが珍しくありません。これも①と同様、単調なリズムに感じられ読み手をあきさせます。
- NG例:
私はスポーツを通じて人々の健康を支えたい。そのため、大学では運動と心理の関係について学びたい。そして、将来は地域の子どもたちに運動の楽しさを伝えたい。
- 改善例:
私はスポーツを通じて人々の健康に寄与したいと考えている。そのため、大学では運動と心理の関係を体系的に学び、将来は、地域の子どもたちが運動を楽しみながら成長できる環境づくりに貢献する。
「目指している」「~していく必要があると感じている」「貢献する」などに置き換える。
③ 「頑張った」だけで終わる表現
志望理由書には自己PRの側面がありますから、一般的には、自分が頑張ってきたこと、あるいは大学時代に頑張ってみたいことを書くことが望ましいと言えます。しかしだからといって、そのまま「~を頑張ってきました」あるいは、「~を頑張っていこうと思います」の乱用をすると、これもやはり読んだときに同じ語尾ばかりが続き単調な文章に感じられます。
- NG例:
部活を頑張ってきたので、そこで培った根性で大学時代も頑張りたいと思います。
- 改善例:
部活では最後まで走りきることを意識し、毎日練習ノートをつけ続けたので、大学時代も『諦めない』と『継続』をテーマに活動を続けていく予定です。
「どのように頑張ったのか」を具体化する。
④接続詞の使い方がおかしい
日本語は、英語ほど因果関係を始めとした論理的なつながりに対してうるさくない言語だと言われているためか、論理に飛躍がある文章を目にすることが少なくありません。特に因果関係に関連する接続詞を使う際に、おかしな文になることが多いので、十分に注意してください。
- NG例:
現在の日本の教育制度は、日本語を母語としない外国人児童に対して十分なサポートをしていると言いがたい。そこで、私はスクールソーシャルワーカーとなってこの問題を解決したい。
- 改善例:
現在の日本の教育制度は、日本語を母語としない外国人児童に対して十分なサポートをしていると言いがたい。たとえば、アメリカでは英語を話せない児童に対して、・・・・(略)。また、オーストラリアでは・・・・(略)。こうした他の先進諸国が、どういう制度で外国人児童の言語問題をサポートしているのかを貴学で学び、将来はスクールソーシャルワーカーとなって、・・・。
接続詞で簡単に話を済ませる前に、具体的な文を書いて伝えたいことを明確にする。
論理関係が①おおげさ ②飛躍 ③矛盾 していないかどうかをチェックする。
⑤曖昧ワードの多用
- ありがち例:「様々な経験」「きちんと努力」「とても頑張った」
- 改善例:「3年間のボランティア活動」「資格取得に向けた毎日の英単語テスト」「週5日の練習」
曖昧語を「数字」「回数」「具体例」で言い換える。
中学受験 秋からの戦略!
カテゴリー:中学受験2025.08.31
みなさん、こんにちは。
本日は「6年生の秋、9月10月の模試とその後の学習戦略」についてお話しします。夏休みが終わり、受験まで残り5か月を切りました。この時期になると、多くのご家庭で「模試の結果をどう受け止めるか」「志望校をどう絞るか」で悩まれます。
実は、9月・10月の模試は単なる実力テストではなく、志望校決定と過去問学習への橋渡しという、大きな役割を担っています。本日はそういった話をしていきたいと思います。
本日の話の流れ
- 9〜10月の模試の位置づけ
- 志望校選抜
- 11月以降の過去問学習
- 志望校決定へ
- 9〜10月の模試の位置づけ
春や夏の模試は「伸びる途中の段階」を測るものです。あるいは出題範囲が決まっているので、出題範囲単元が理解できているかどうかを測るものとも言えるでしょう。それに比べますと、9月・10月の模試は、 入試本番に近い位置での実力を示すものです。出題範囲もこれまで学習してきた範囲すべてとなります。要は総合力が測られるのです。
基本的にどこも夏までには中学受験の出題範囲の学習を終わらせるので、秋以降がもっとも数値としてあてになるのです。
もちろん、まだここから伸びる可能性はありますが、急激に偏差値が10上がるというようなことはまずありません。そもそも夏期講習での頑張りの結果が出るのも9月10月ですから、そこで頑張れなかった人が秋以降頑張るというのは現実的には難しいと言えます。
だからこそ、この時期の模試の結果は「自分の立ち位置」を知るための最終確認になるのです。
- A校は安全圏
- B校はチャレンジ
- C校は滑り止め候補
といった受験校のポジション分けが、秋の模試を通じてはっきりしてきます。保護者としては「うちの子は今どの位置にいるのか」を冷静に受け止めることが大切です。
- 志望校選抜
模試の偏差値を確認したら、次は 志望校の選抜に入ります。
ここでポイントになるのは:
- 偏差値だけでなく「子どもが行きたい学校かどうか」
- 通学の負担(距離・交通)
- 校風や教育方針に保護者が納得いっているかどうか
です。
模試の数字は現実を映しますが、数字だけで決めると「合格したけれど学校生活が苦しい」ということも当然あり得ます。だから、保護者の方には「この偏差値帯ならこの学校が候補になる」という冷静なリスト作りと同時に、「子どもの気持ち」を尊重する姿勢を持っていただきたいのです。志望校を9月・10月で固めると、11月以降の過去問学習が非常にスムーズに進みます。
- 11月以降の過去問学習
そしていよいよ、11月以降は 過去問演習を中心に据える時期に入ります。候補が多めでもこの段階では良いでしょう。
ここでの狙いは二つ。
- 各学校の出題との相性
- その学校特有の出題傾向に慣れること
- 合格最低点との距離を把握し、戦略を立てること
たとえば…
- 「この学校は算数の大問1と2で点数がとれる」
- 「国語は記述が多い」
- 「理科は計算より知識重視」
といった特徴が見えてきます。また、模試の偏差値が合っていても、過去問を解かないまま本番を迎えると「傾向が違った」となり、力を発揮できません。そもそも模試は母数が1万を超えるため、最大公約数的な問題になりますが、学校の過去問は、「こういうのが解ける生徒に来てほしい」という学校のメッセージが込められた癖のあるものです。
保護者の方ができるサポートは、結果を見て右往左往、あるいは一喜一憂することではなく、何ができていて何ができていないかの確認と、その学校の問題の傾向と相性が良いかどうかの確認です。
4. 志望校決定へ
過去問を解いていく中で傾向や相性の良し悪しが見えてくるでしょう。そこで初めて志望校が決定します。自分の偏差値と近い学校であったとしても、点数がとれないこともあれば、反対に本来であればチャレンジ校なのに点数が合格最低点を大きく上回ることも珍しくありません。こればかりは、実際に過去問を解いていくことでしか分かりません。
5.まとめ
まとめますと、
- 9月・10月の模試は偏差値の最終確認
- 模試をもとに志望校を考える
- 11月以降は過去問演習を中心にする
- それを踏まえての志望校の決定
この流れを押さえることで、残り数か月の学習がぐっと実りあるものになります。模試はあくまで通過点ですが、秋の模試は「受験校を決めるための最重要データ」になります。ぜひ冷静に受け止め、お子さんと一緒に「ここから何をすべきか」を考えていただければと思います。何も良いことがありませんから、フォームの始まり間違っても結果を見て一喜一憂しないことです。
下半期スタート日程のお知らせ
カテゴリー:お知らせ2025.08.27
下半期の通常授業スタートは9月10日(水)からとなっております。9日(火)まで夏期講習となっておりますのでお間違いのないようご注意ください。
8月からの逆転合格!総合型選抜で合格のための3つの条件
カテゴリー:大学受験2025.08.19
いよいよ8月に突入しました。推薦や総合型の入試を考えている人にとっては、9月~10月の書類提出や面接が視野に入り、焦りが募ってくる時期と言えるでしょう。そもそもまだ何も準備ができていない人もいて、すでに諦めモードに入っている人もいるかもしれません。しかし、諦めるにはまだ早いです。まだチャンスはあります。過去に指導してきた人の中には、8月に入ってから本格的なスタートをきった人も少なからずいました。しかもちゃんと結果を出しています。ということは、ここからスタートしても逆転できるということです。ただし、もちろん無条件で大丈夫です、とはなりません。いくつかの条件があります。
今から、その条件について三つ話をしていきたいと思います。
- 信頼できる指導者がいるかどうか
8月からの逆転合格でもっとも重要なことは、良き指導者に出会えるかどうかでしょう。それは学校の先生かもしれませんし、現在通っている塾の先生かもしれません。ひょっとすると、今から入塾する新しい塾の先生かもしれません。良い指導者といえる大前提として「あなたが信頼できるかどうか」というのがあります。
たとえば、志望理由書を書きあげたとしましょう。先生からもOKを貰って、これで提出となった段階で、学校の先生からダメ出しが出たとします。あなたなら、どうしますか?
こうしたことはよくあることです。私の経験上言えることは、学校の先生が指導する志望理由書は硬く、形式的です。無難なものでありますが、面白みはありません。ですから、私は最初に「学校の先生に万が一、何か言われても、気にするな。私のほうが経験値があるから」とはっきりと伝えます。これが成立するためには、信頼関係がなければなりません。
こうした信頼関係があるうえで、下記の三つが良き指導者かどうかの判断基準となります。
・ あなたの志望理由をじっくり聞いてくれるかどうか
- 「これでOK」と責任をもって判断してくれるかどうか
・ 実際に推薦・総合型での合格実績があるかどうか
まず、総合型選抜入試の書類に正解はありませんので、自分自身が何をしたいのか、ということをじっくり考える必要があります。そのためには、人に話を聞いてもらうのがいちばんですので、やはり話をじっくりと聞いてくれる人が必要になります。答えをいうのではなく、あくまでも話を聞いたうえでアドバイスくれる人が理想でしょう。
また、完成したものを見てもらって「これで提出しても良いでしょうか?」と質問したにもかかわらず、明言してくれない場合です。「これで大丈夫」としっかり言ってくれれば安心できますが、お茶を濁された返事では不安は募るばかりです。もちろん、事前に合否が完全に分かることはありませんが、合格のレベルに達している書類かどうかを明言してくれる先生でないと、適切な指導ができるとは言えないでしょう。そういう意味では、実績と関連するのかもしれません。
三つすべてを事前に確認することは難しいかもしれませんが、少なくとも判断する材料の一つにはなるのではないでしょうか。
- 本人の資質
次に重要なのは受験生ご本人の資質です。時期が時期なだけに、突進力が必要になることは言うまでもありません。特に指定校推薦の話が決まる9月直前はプレッシャーも大きくなりますから、性格的なものが表れやすくなります。そうした短い時間で、書類を仕上げられる人と、仕上げられない人の特徴を挙げてみましょう。
間に合う人の特徴:
- 判断が早く、すぐ動ける(学校・塾・親への相談がスムーズ)
- 諦めない
- 文を書くことに抵抗がない
間に合わない人の特徴:
- 情報収集ばかりして何もしない
- 自分の考えがない
- 自分の考えを言語化できない。
資質といっていますが、もっとも重要なことは、「頑張れるかどうか」だと思います。その思いと、ある程度の文章力があれば、最後劇的な伸びを発揮するでしょう。また、たとえ間に合わない人の特徴にあてはまったとしても、あきらめる必要はありません。大切なのは、今から何に優先順位をつけるかです。「自分の過去をどう活かせるか」「どう書類に落とし込めるか」を、プロと一緒に考えていけば、まだまだ間に合います。
- 大学(学部)選びの的確さ
8月スタートで結果を出すには、「どこを受けるか」の見極めが極めて重要です。推薦・総合型選抜は、入試の難易度だけでなく、大学ごとの「相性」や「評価ポイントの違い」が結果に大きく影響します。
たとえば、
・活動実績が重視される大学
・学部の志望理由を深掘りされる大学
・プレゼンやディスカッションを課す大学
など、それぞれ求められる人物像や準備内容が大きく異なります。8月から準備を始めるなら、「自分が書きやすい・語りやすいこと」と大学の求める人物像が一致する大学を見極めることが、合格への近道です。反対に、自分の得意でない形の試験に無理して挑んでしまうと、せっかくの努力が報われにくくなります。つまり、「行きたい大学」よりも、「通過できる可能性の高い大学」から入試戦略を立てることが、8月スタート組の合格戦略としては理にかなっています。もちろん行きたい気持ちをもっていることが最低条件ではありますが。
さて、今日は8月からの逆転合格ということで話を進めてきました。合格のポイントとして、
・信頼できる先生を見つけること
・本人の資質
・的確な大学選び
の三点を挙げました。これを参考にぜひ、頑張ってください。





























