中3からの大学受験 一貫校の強みをいかすには?
カテゴリー:大学受験2025.03.05
今回は、高校受験のない中高一貫校に通っている人に向けた話となります。そもそも中高一貫校のメリットはたくさんありますが、今日はその中でも二つに絞って話をしたいと思います。
われわれの塾は、中学生は長いこと私立生しか募集をしておらず、公立の中学生は基本的に小学校から通ってくれている人のみで、外部生は受け付けないという体制を続けてきました。そのなかで、私立中学生に対する教育カリキュラムは簡単に言いますと、次のようになっています。
- 中1・2は学習の流れを作ってその流れにのる
- 中3から大学受験を考え始める
なぜ「中3から大学受験に向けて動く」のか?それは、高校受験のない中高一貫校に通っているみなさんにとって、その最大のメリットは早い段階から大学受験について計画を立てることができることにあるからです。
そうです。一つは、「中3から大学受験を考えはじめることができる」というのが一つ目のメリットとなります。
というのも同じ中3生であっても公立中学生は、高校受験に向けて猛勉強をしています。ですから学力も勉強体力もつくでしょう。一方受験のない一貫校生は、受験まで時間があるため、中だるみをしてしまった学力低下に陥る人が少なくありません。
もちろん受験生と同じ量の勉強をする必要はありませんが、だからと言って学力が低下しても良いわけではありません。入試がない分、大学受験に向けての情報収集をしなければ、せっかく入った一貫校のメリットを活かせません。
そもそも現在の大学受験制度はかなり複雑化しています。勉強だけをすれば良いわけではなく、自分に合った入試制度を利用することも重要な受験への備えの一環だと言えるでしょう。そう考えると、受験制度が複雑化するなか、最も重要なことは情報収集だと言えるでしょう。新試験となった共通テストに加えてコロナの影響もありましたので、大学側もこうした変化を受けて、入試の募集人員や入試方法などを変えていっています。こうした変化の激しい状況に対応していくためには、早い段階からの情報収集がいちばんです。高3になってから、「どうしよう・・・」と悩むのでは遅いですから、今からできることは今から始めていきましょう。
たとえば、総合型選抜入試の場合は、探求学習や課外活動が活きてくる場合が多くあります。受験勉強だけでなく、部活動や研究活動、課外活動に没頭できるのも強みとなります。総合型選抜や推薦入試を視野に入れるなら、自分だけの強みをつくるチャンスになります。こうした活動で成果を出せば、大学の志望理由書や面接でも強いアピールになります。
当然、こうした活動は一朝一夕で何か実績を出せるものではありませんから、早い段階で始められるほうが良いでしょう。
さて、次のメリットは、「得意科目をつくる」です。高校受験があると、どうしても高校受験に向けた戦略や戦術が必要になり、苦手科目などがあるとどうしてもその補強をしなければならなくなります。つまり、全体のバランスを考えながら学習を進めていく必要性にかられるのです。
もちろん、一貫校に通っても学校の成績がよくなければ問題になりますから苦手科目というのはないに越したことはありません。しかし、そういうレベルの話とは違って意味で、自分の好きな科目・自ら進んで学びたい科目をつくることは中高一貫ならではのメリットだと思います。しかも、それは科目よりももっと小さな単位で得意な分野をつくることでもよいと思います。
たとえば、英語であれば検定にチャレンジするのはもちろんですが、発音に強くなる、英文を書くのを得意とする、など細かなところで他の人よりも得意になるのです。あるいは、日本史であれば戦国武将や芸術家といった特定のジャンルの人に絞って詳しくなるでも良いでしょう。数学であれば、幾何に限定しても良いかもしれません。
というのも、好きなことに絞って勉強をすれば、進めていくうちに他の分野のこととも繋がっていき、しぜんに知識の量が増えていくからです。しかも、好きなことですから、吸収するスピードも速いでしょう。要は無理やりの勉強というよりは、好きな分野を極めていき、そこからその科目全体を得意としていくという作戦です。
高校受験がある人は、高校入学後は大学受験に向けて学習を始めなければならないため、学校の課題に追われ続けます。それに比べると中2までに学校の定期テスト対策をする流れができていれば、一貫校の人は自分の好きな科目に時間をかけて取り組むことができるでしょう。そうすることで、大切な十代を自分の得意なことを伸ばしながら過ごせることができるようになります。また、大学受験においても一つ、自分の得意な科目があれば自信をもって臨みやすくなるといえるでしょう。
こうしたことを意識しながら、どんな大学にどんな受験方法で受験したいのかを考えていけば良いでしょう。
豊多摩高校合格!
カテゴリー:高校受験2025.03.04
昨日、Mさんから第一志望である都立豊多摩高校に合格したというお知らせが届きました。おめでとうございます。
12月の冬期講習から、受験までで過去問20年分を2周半解きました。受験に関係のない学習は一切やめて、とにかく都立高校に必要な学習に絞って学習した結果、最後まで点数が伸び続けました。本番では苦手であった社会が満点でした!しかも、受験が終わっても大学受験に向けて気持ちを切り替えて学習を始めています。
※ およそ10年分の過去問です↓
【上智公募 福祉学科】課題レポート3つのヒント
カテゴリー:小論文2025.02.19
上智の福祉学科を公募推薦で受験する場合は自己推薦書の他に課題レポートが課せられます。その課題レポートはここ数年ずっと一緒で下記のようなものです。
現代において社会福祉の果たす役割が重要になっています。その理由についてまとめ、あなたの考えを述べなさい。なお、そのときに参考にした社会福祉についての専門的文献を明記すること。
今日は、その課題レポートを書く際の3つのヒントをお話ししていきたいと思います。まずは、その三つについて話をしましょう。
- 自分の進みたい福祉の分野を明確にし、福祉の役割がますます重要になることを言語化する。
- 日本の福祉制度の問題点をいくつ挙げる。
- その解決策も述べられるようにする
上記の三つの点を意識しながら課題レポートを書くのです。そもそも福祉学科を志望する人は、どういった形で福祉に関わりたいのかをある程度考えているでしょう。たとえば、高齢者福祉について学びたい人であるとか、障がい者福祉について学びたいであるとか、ある程度福祉の中でも、その対象を絞っていると思います。課題レポートでは、自分の専門とする福祉について書いていくのが定番ですので、それを進めつつ福祉が必要となる大きな原因についても言及しましょう。それが①になります。
福祉の役割の重要性に述べつつも、一方で日本の福祉制度にはいくつもの問題がありますから、それについても言及していきましょう。そして最後にその問題の解決策についても述べられるようにしておくと良いでしょう。
それでは具体的にみていきましょう。現代において福祉の役割が重要になってきている理由には、以下のような社会的な背景や課題が挙げられます。これらを知ることが一つ目のヒントとなります。
- 少子高齢化の進行
- 多くの先進国では、少子高齢化が進んでおり、働く世代が減少する一方で高齢者の割合が増加しています。これにより、介護や年金など、高齢者を支える福祉サービスの重要性が高まっています。
- 社会的孤立の増加
- 都市化や核家族化が進む中で、地域や家族とのつながりが希薄になり、孤立する人が増えています。このような孤立を防ぎ、コミュニティのつながりを支える役割を福祉が果たしています。
- 貧困や格差の拡大
- グローバル化や技術革新の進展に伴い、雇用の不安定化や所得格差が広がっています。特に低所得層や働けない人々への支援が必要であり、福祉がセーフティネットとして機能しています。
- 多様な価値観の尊重
- 現代社会では、ジェンダー、障害、国籍、性的指向など、多様な背景を持つ人々が共生する社会が求められています。福祉はこうした多様性を受け入れ、誰もが生きやすい社会を実現するための手段となります。
- 災害やパンデミックへの対応
- 自然災害や感染症のパンデミックなど、予測不可能な事態に対して、福祉制度は被災者や困窮者を支える役割を担います。これにより、社会全体の安定が図られます。
- 精神的な健康の支援
- 現代のストレス社会では、うつ病や不安障害など、精神的な問題が増加しています。福祉は、こうした問題へのカウンセリングや支援を通じて、人々の心の健康を守ります。
7. 発達障がい者の増加
- 発達障がいには、下記のような種類があります。
自閉スペクトラム症(ASD: Autism Spectrum Disorder)
注意欠如・多動症(ADHD: Attention Deficit Hyperactivity Disorder)
学習障がい(LD: Learning Disabilities)
発達性協調運動障がい(DCD: Developmental Coordination Disorder)
言語発達障がい
・日本では発達障がいの診断件数が増加している背景に、社会的な認知の向上と診断技術の進展があります。
こうした理由から、福祉は現代社会において欠かせない存在となっていますので、上記をヒントに自分の関心のある分野に絞って書き進めるのです。
たとえば高齢者福祉に興味がある場合は、1や2を、外国人や障がい者の福祉に興味がある場合は、4や7を中心に調べて書けば良いのです。
次のヒントは日本の福祉制度の問題点です。上記のように福祉はますます求められているにもかかわらず、それがうまく機能していません。具体的に日本の福祉の問題点を挙げてみましょう。
- 少子高齢化による財政圧迫
- 問題点: 日本は急速な少子高齢化に直面しており、年金や医療、介護など高齢者向けの福祉支出が急増しています。一方で、若年層の減少により、福祉制度を支える納税者や社会保険料を負担する層が減少しているため、持続可能性が脅かされています。
- 年金制度の不安定性
- 問題点: 年金制度は、現役世代が支払う保険料で高齢者の年金を賄う「賦課方式」を採用しています。しかし、少子高齢化により、現役世代の負担が大きくなり、将来の年金給付に対する不安が広がっています。
- 介護労働者不足と過酷な労働条件
- 問題点: 高齢者の介護需要は増加している一方で、介護業界は慢性的な人手不足に悩まされています。介護労働者の賃金が低く、労働環境が厳しいため、若い人々や外国人労働者の確保が困難になっています。
- 医療費の増加と負担の不均衡
- 問題点: 高齢者向けの医療費が増加しており、国民皆保険制度の維持が難しくなっています。医療費は国民全体の税金や保険料で賄われているため、現役世代が高齢者の医療費を大部分負担している状況です。
- 生活保護制度の課題
- 問題点: 日本の生活保護制度は、最低限の生活を保障するために機能していますが、申請に対する審査が厳しく、必要な人が生活保護を受けられないケースもあります。また、生活保護の不正受給問題や、制度への偏見も存在します。
- 子育て支援の不足
- 問題点: 少子化対策の一環として子育て支援が行われていますが、保育所の待機児童問題や、育児休業制度の普及の遅れ、共働き世帯へのサポート不足が指摘されています。
- 福祉と労働市場のミスマッチ
- 問題点: 福祉制度が必ずしも労働市場の実態と合っておらず、例えば一時的に働けない人や非正規雇用の人が十分な支援を受けられないケースが多いです。特に非正規雇用者が増えている中で、彼らに対する社会保障や年金のカバー率が低いことが課題です。
7つも挙げたので覚えるのは大変な感じがしますが、すべての問題点は財政と人材の不足に起因していると思えば良いでしょう。では、どうすれば長期的な視点で制度の持続可能性を高めるとともに、福祉サービスの質を維持することができるのでしょうか?これが三つ目のヒントとなります。
- 福祉分野への人材確保と待遇改善
- 外国人労働者の積極的な受け入れ
- 地域コミュニティやテクノロジーの活用
- 財源の確保と支出の効率化
- 予防的な福祉の充実
これらの対策を組み合わせることで、日本の福祉制度が抱える財政と人材の問題に対応し、持続可能で質の高い福祉サービスを提供することが期待できます。
まとめてみましょう。以下の三つの点を意識しながら課題レポートを書くのです。
- 自分の進みたい福祉の分野を明確にし、福祉の役割がますます重要になることを言語化する。
- 日本の福祉制度の問題点をいくつ挙げる。
- その解決策も述べられるようにする
この三つを意識して、レポートを書き進めれば大きくずれることはないでしょう。是非、参考にしてみてください。
しまね留学のご案内
カテゴリー:お知らせ2025.02.18
3月15日に「しまね留学」に関するイベントが開催されますので、ご興味のある方は、是非ご参加ください。
「しまね留学」は、島根県外に住む中学生が島根県内の高校に入学し、充実した高校生活を送る制度で、現在、島根県では16の県立高校が全国から意欲ある生徒を積極的に募集しています。
動画は、こちらより
都立中高一貫コース募集締め切り
カテゴリー:お知らせ2025.02.14
都立中高一貫コースは満席のため募集を締め切りました。大変申し訳ございませんが、お問合せをいただいてもお受けできませんので、あらかじめご了承ください。
通信制高校の人気急上昇中!
カテゴリー:高校受験2025.02.12
近年、日本で通信制高校を選ぶ生徒が増加しています。この現象の背景には、社会の多様化や教育の選択肢の拡大、生徒や家庭が抱えるさまざまな事情が影響しています。まずは、2014年度から2023年度までの生徒数の推移を示します。
年度 | 生徒数(人) |
2014 | 181,877 |
2015 | 183,518 |
2016 | 187,538 |
2017 | 180,393 |
2018 | 206,948 |
2019 | 220,000 |
2020 | 240,000 |
2021 | 260,000 |
2022 | 264,797 |
2023 | 290,000 |
このデータから、2014年度の約18万人から2023年度の約29万人へと、約11万人の増加が見られます。特に、2020年度以降の増加傾向が顕著であり、2023年度には過去最多の生徒数を記録しています。
では、なぜこのように人気が出てきたのでしょうか。通信制高校を選ぶ理由や増加の背景をいくつかの観点から整理してみます。
- 生徒の個別事情に対応した教育形態
通信制高校は、全日制高校のように毎日登校する義務がなく、授業の多くがオンラインや教材を使った自主学習で進められます。この柔軟性は、さまざまな理由で通学が困難な生徒にとって大きな魅力です。
- 不登校や適応障害の増加
文部科学省の調査によると、不登校の児童生徒数は増加傾向にあります。不登校の要因は学業不振やいじめ、家庭の問題など多岐にわたり、全日制高校では対処が難しい場合もあります。通信制高校は、生徒が自分のペースで学習できる環境を提供し、学業復帰のステップとして機能しています。 - 発達障害や学習障害への対応
発達障害や学習障害を抱える生徒が学校生活に適応できず、通信制高校を選ぶケースも増えています。通信制高校は、学習の進度を調整したり、個別指導を取り入れたりすることで、こうした生徒のニーズに応えています。
- 多様な学びのニーズへの対応
通信制高校は、全日制高校が提供しにくい柔軟な学びの場を提供しています。これにより、個性や興味を重視する生徒や家庭から支持を集めています。
- 特技や夢の追求
芸能活動やスポーツ活動に専念する生徒が、通信制高校を選ぶケースが増えています。たとえば、俳優やアスリート、音楽活動を行う生徒にとって、通常の登校日数や時間割では両立が難しいことが多く、通信制高校の自由なスケジュールが適しているのです。 - キャリア教育の重視
通信制高校の中には、特定の職業教育や専門分野に特化したプログラムを提供する学校もあります。ITスキルやデザイン、福祉など、興味や将来の進路に合わせた学びを選べる点が、生徒にとって魅力的です。あるいは、eスポーツを学べるプログラムも学校によってはあるようです
- 家庭や経済的事情の影響
通信制高校の選択は、家庭の事情や経済的要因とも関係しています。
- 学費の低さ
通信制高校は、全日制高校に比べて学費が安いことが一般的です。経済的に困難な家庭では、子どもを高校に進学させるための現実的な選択肢として通信制高校が選ばれることがあります。
- オンライン教育技術の進展
近年のデジタル技術の発展も通信制高校の人気を後押ししています。
- オンライン学習の普及
新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、オンライン学習が広く普及しました。これにより、生徒や保護者が「オンラインでも十分に学べる」という認識を持つようになり、通信制高校への抵抗感が減少しました。 - 多様な学習方法の提供
通信制高校では、オンライン授業、動画教材、双方向のWeb授業など、従来の紙教材に加えてさまざまな形式の学習手段が提供されています。これにより、学ぶ楽しさを実感しやすくなり、多様な学習スタイルに対応可能になっています。
- 社会全体の価値観の変化
日本社会における教育観やキャリア観の変化も、通信制高校を希望する人が増える背景にあります。
- 多様な生き方の受容
従来の「全日制高校に通い、大学に進学して就職する」というモデルが絶対視されなくなり、生徒一人ひとりの個性や生き方を尊重する考え方が広がっています。その結果、通信制高校が「特別な選択」ではなく、多くの選択肢の一つとして認識されるようになりました。
- 教育機関側の努力
通信制高校自体の質の向上や多様化も、この傾向を後押ししています。
- 学校間競争と魅力的なプログラム
通信制高校は増加傾向にあり、生徒を集めるために特色あるプログラムやサポート体制を提供しています。特に進学指導や資格取得の支援を充実させることで、保護者や生徒の信頼を獲得しています。 - 卒業後の進路サポート
通信制高校は卒業後の進学・就職支援にも力を入れており、「通信制でも進路が拓ける」という認識が広がっています。
では、反対に、どのようなデメリットがあるのでしょうか?
通信制高校にはいくつかのデメリットがあります。以下に主なものを挙げます。
- 社会性の欠如
- 人間関係の希薄さ: 通信制高校は、主に自宅学習が中心となるため、学校でのクラスメートとの交流が少なく、友人関係を築く機会が限られます。これにより、社会性やコミュニケーション能力が養われにくいことがあります。
- グループ活動の不足: 普通高校でのクラブ活動やイベントがないため、集団活動を通じて得られる協調性やリーダーシップを学ぶ機会が少ないです。
- 自己管理能力が必要
- 自主学習の負担: 通信制高校では、基本的に自己管理が求められます。学習のペースや内容を自分で調整し、計画的に進める必要があります。これが苦手な生徒には、学習の遅れやモチベーションの低下を招くことがあります。
- 締め切りのプレッシャー: 課題や試験などの期限を守る責任は全て生徒に委ねられるため、自己管理ができないと、学業がうまく進まない可能性があります。
- 卒業後の進学や就職に影響が出ることがある
- 進学の難しさ: 通信制高校の卒業生は、進学する際に一般の高校生よりも不利な場合があります。特に、受験のために集中的に勉強する必要があり、予備校に通ったり独自の学習を強化したりしなければならない場合もあります。
- 就職のハードル: 通信制高校卒業生は、就職時に「フルタイムで通っていなかった」「特定の経験が不足している」と見なされることがあり、他の学校と比較して不利になる場合があります。
- 学習内容が限定的な場合がある
- 教科選択の限界: 通信制高校では、特に科目や選択肢が制限されていることがあります。特定の専門分野を学びたい場合に、他の高校に比べて選択肢が少ない場合もあります。
- サポートの不足: 通常の高校に比べて、教師からのサポートや指導が少ないため、理解度に差が出ることがあり、特に進学を考える場合には、個別指導が必要になります。
- 教育設備の不足
- 施設の充実度が低い: 通信制高校では、通学型の高校に比べて設備や施設が劣ることが多いです。実技が必要な科目や活動がある場合、それに対応する設備が整っていない場合があります。
- 学内のイベントが少ない: 通常の高校に比べて、文化祭や体育祭といったイベントが少ないため、学生生活の一部を楽しむ機会が制限されることがあります。
上記を踏まえますと、いくつかのデメリットが依然としてあるものの、希望する人が増えている背景には、社会の多様化、教育の選択肢の広がり、生徒の個別事情への対応力の向上が挙げられると言えるでしょう。通信制高校は、学びの柔軟性を重視する現代社会のニーズに応える形で進化を続けており、今後も多くの生徒にとって重要な選択肢であり続けるでしょう。
首都圏で学べる通信制高校
上智大学文学部ドイツ文学科/「楽しい!が引き出した粘り強さ」
カテゴリー:合格体験記2025.01.24
「20世紀のドイツという時代にあっても平和を訴え続けた作家たちが、なぜ巨大な国家を敵に回してでも自己を貫けたのか」。その核心を探究したいという想いから、私はドイツ文学科を志望しました。 しかし、このテーマに辿り着くまでには終わりが見えないような苦悩がありました。中高テニス部で部長を務めた経験から「一人ひとりが輝けるチーム作り」に関心を持ち、経営学科で組織論を学びたいと思った時期もありました。また、人間関係に悩んだときに哲学の入門書に救われた経験から哲学科に惹かれた時期もありました。そうした迷いがあったため、高校入学時から推薦入試を意識してきたにもかかわらず、最終的にドイツ文学科を受験する決意を固めたのは高校3年生の7月と遅くなってしまい、大きな焦りと不安を覚えました。特に苦しかったのは夏休みでした。毎日Kipに通い続けているにもかかわらずテーマが決まらないため、何も進んでいないように感じて焦りと不安に苛まれました。夏休みの終わりが近づくにつれて不安は募り、母に泣きついて電話をして帰った日もありました。それでも私は、大沢先生について行けば絶対に合格できると確信していたため、テーマを模索している時間と努力が無駄になってしまうかもしれないという思いから焦りを覚えながらも、思いつく限りのことは全て試みました。思い浮かんだことは全て大沢先生に話して対話を重ねたり、ひたすら内省をしたり、関連する入門書を読み込んだり、さまざまな論文を調べたりしました。
私は中高テニス部で部長を務める中で、誰もが活き活きといられるチームを作ることに強い想いを抱いてきました。この経験から、誰もが集団の中でも自分を生きられるように、力となりたいと考えるようになりました。この想いが私の根底にあったため、大沢先生と対話を重ねる中で、個人が国家に途方もなく翻弄された20世紀のドイツの中であっても平和を願う想いを抱き続けた作家たちに惹かれている自分に気付きました。そして、彼らがなぜ群集心理や同調圧力に屈することなく自分の想いを貫くことができたのかを学びたいと思ったのです。その瞬間、人生で最も苦しかった経験や中高テニス部の部長を全力で務めるなかで取り組んできたことといった、まさに「私」と「ドイツ文学」が結ばれたような感覚を覚えました。しかし、テーマが明確に定まったのは9月の終わり頃でした。この遅いスタートからでも上智大学に合格できたのは、「楽しむ」ことができたからこそ粘り強くなれたからだと思います。Kipでの8ヶ月間、苦難に何度も直面しましたが、心の底には常に「楽しい!」という思いがありました。大沢先生と毎日のように重ねた対話を通じて、新たな価値観や概念と出会い、今まで学んだことも考えたこともなかった視点から世界を捉え直し、改めて深く考えることができました。その対話の中で、視点が変わることで世界が新しく見えてくる楽しさに触れ、これこそが文学を学ぶ意義であり、楽しさなのだと強く実感しました。大沢先生との対話を重ねるたびに、「こんな経験が入学したらずっとできるんだ!」と思い、上智大学でドイツ文学を学びたいという気持ちがどんどん大きくなっていきました。
この「楽しい!」という思いこそが、私を粘り強くさせてくれました。楽しいからこそ、大沢先生が伝えてくださる新たな概念や価値観を完全に自分のものにしたいという思いが掻き立てられました。そして、新たな視点から世界を捉え直し、今まで見えてこなかった世界の見え方が目の前に広がる楽しさを実感したいと思いました。そのため、どんな小さな疑問も私の未熟な考えも隠すことなく全て大沢先生に素直に伝えました。そんな私に対し、大沢先生はいつだって真摯に全力で向き合ってくださいました。粘り強さは私の強みですが、時には弱点にもなります。私は完璧主義に近い状態になってしまい、要領が悪くなってしまうことが弱点でした。学校のテスト勉強では1から100までやり切ってしまい、「ここまでやらなくても十分な点数が取れた」と感じることがよくありました。しかし、上智大学の受験においては、「これほどやらなければ合格できなかった」と心から思いました。その努力を支えてくださったのがKipでした。Kipは80%の力で効率よく合格を目指す塾ではなく、今まで出したこともないほどの全力を出して確実に合格を掴み取る塾でした。特に印象的だったのは、大沢先生がたった一文字の推敲にさえも夜遅くまで向き合ってくださったことです。Kipは粘り強い私にとって最高の環境でした。Kipでは毎日塾に通い、大沢先生と思う存分対話を重ねることができます。何気ない対話の中から文学の知識を得たり、書類の新たな切り口が見つかったりするなど、想像を超える発見や創造が生まれる瞬間が何度もありました。これは、授業がなくても自由に学びを深められるKipだからこそ得られる体験です。
試験当日、小論文は例年より課題文が1枚多く、内容が何度も展開されていたため、もっとも伝えたいことを読み取るのがとても難しかったです。しかし、大沢先生との対話の内容や、大沢先生が勧めてくださった本の内容がそのまま活用できるテーマであったため、頭の中で書く内容の選択肢を沢山広げることができました。面接では小論文に関する抽象的な質問を受けましたが、大沢先生との対話の内容を思い出しながら答えることができた。また、ドイツの歴史に関する質問も受けましたが、大沢先生が日常的にドイツの歴史や文学運動の流れ、哲学についても話してくださっていたおかげで対応することができました。パソコンの画面に「合格」の文字が現れたとき、必要最低限ではなく、自分史上最高の努力を全力で後押ししてくださるKipで学んだからこそ掴み取れた合格だと思いました。
Kipで学んだ最後の日、大沢先生が励ましの言葉をかけてくださいました。ドアを開けてKipから出た時、合格したわけでも試験が終わったわけでもないのに、自然と涙が溢れていました。それだけKipで全力を尽くしたのだと感じました。ここまで頑張れたのは、文学を学ぶ「楽しさ」を私に伝えてくださり、「粘り強い」私にいつだって全力で向き合ってくださった大沢先生のおかげです。面接の練習を何度もしてくださった講師の先生方、そして私を導いてくれた大沢先生に心から感謝しています。本当にありがとうございました。
【中学受験】女子校のメリット・デメリット!
カテゴリー:中学受験2025.01.21
前回は男子校に進学するメリットとデメリットを話しましたが、本日は女子校に通うメリット三つとデメリット二つについてお話をしてみたいと思います。ふつうに考えると男子校におけるメリットとデメリットと同じではないかと思われると思います。確かにそういう側面もありますが、最大のメリットとデメリットは男子のそれとは大きく異なるように感じますので、今日はそのあたりを中心に話をしてみたいと思います。
メリット
- 推薦枠が多い
現在の大学受験は、高校受験や中学受験と異なり、一般的な筆記による入試の割合が減っています。一般入試が減った分、総合型選抜入試や帰国子女、指定校推薦やその他の推薦入試が増えています。ということは、そうした入試に対応した学校が望まれるのは当然です。女子校の場合は、特に指定校推薦枠が充実していることが多いと言えるでしょう。伝統的な女子校は長い歴史を持ち、特に有名大学や名門女子大学とのつながりが強いことがあります。その結果、指定校推薦の枠が充実しており、生徒の進学先の選択肢が広がります。また、女子校は学習環境が整っており、大学側からの信頼も厚いことが多いため、推薦枠が維持されやすいです。卒業生の進学後の実績や大学時代の学習態度が評価されて、さらに推薦枠が増えることもあります。
そもそも私大にとって重要なことは4年間、学生が学校を辞めることがないことです。私立の女子校に通っていたとなると、経済的な問題で大学を辞める理由が低く、また成績が優秀な生徒であれば大学時代も真面目に学問に取り組むだろうということも挙げられるでしょう。こうした二点を女子校出身者はクリアしていると思われている、あるいはその確率が高いためか、評価されているのだと思います。
- 学びやすい環境
共学の学校に比べ、女子校では性別による役割分担や偏見が少なく、自由に発言や行動がしやすい環境が整っています。たとえば、男子がいないことで、理系科目やスポーツなどで活躍する女子生徒が増えやすいと言われています。また、周囲が同性ばかりのため、外見や異性との関係に対するプレッシャーが軽減され、内面的な成長に集中でき、自己肯定感が育みやすい側面があり、その結果、自分に自信を持つ生徒が多く育つ傾向があるとも言われています。
小学生の高学年の特定の男子は、おそらく特定の女子生徒にとって信じられないくらいがさつな存在です。そうしたことを感じる人にとっては、そういうがさつな人がいない環境は居心地が良いと言えるでしょう。
3.女子特有の活動の充実
部活動において、演劇や茶道、華道など、女子が好むとされている文化的活動が充実している学校もあります。また、運動部であっても女子だけでの活動となりますので、男子の目を気にせずのびのびと活動しやすいと思う方も多いでしょう。
デメリット
- 面倒な人間関係
小学校や幼稚園からあるような女子校に通っている生徒が共通して言うのが、「人間関係が面倒臭い」ということです。クラスメイトや友達に配慮しなければならないという点では女子の大変さは、男子とは比較にならないでしょう。特に小学校の高学年くらいからその大変さはどこにいても増してきます。女子校の場合、女子だけの環境となるため、そうした人間関係が大変になります。ただし、ピークは中3の途中くらいまでで、そこからはしだいに落ち着いてくることが多いでしょう。学年が上がるにつれ、だれが面倒な人なのかが分かるようになり、自然にそうした面倒を起こす人とは距離をとるようになり問題が発生しなくなるためです。
2.異性との接触が少ない
男子校同様、同性同士の環境のため異性との自然な交流が減る点が挙げられます。中高の多感な時期に異性と接する機会が少ないと、大学入学後以降、異性との距離のとり方が分からず、極端に近かったり極端に遠かったりしてしまうことがあります。恋愛をする際などに難しさを覚えることがあるかもしれません。ただし、学校以外の活動や習い事などで、コミュニケーションを図る機会は得られます。
3. 学校文化と合わない
同性のみという環境ですと、必然的に内輪の価値観が強まり生徒同士の関係性が密接になるぶん、トラブルが深刻化するケースがあります。また、女子校特有の「女子だけの世界」での暗黙のルールや期待が強調されることがあります。たとえば、服装や言葉遣い、振る舞いに厳しい目が向けられることがあり、同調圧力を感じる場合があります。こうしたことから、グループ内のトラブルやいじめが深刻化しやすいと言われます。特に小さなことが大きな問題に発展する場合もあります。こうした女子校で顕在化しやすい慣習や学校の雰囲気・文化などが自分に合わないと感じる場合、居心地の悪さを感じることがあるでしょう。
まとめ
以上、女子校のメリット・デメリットを挙げてきました。男子校同様、環境に偏りがあることでメリット・デメリットが生じますが、女子校の場合は、メリットとして推薦枠が多い点、デメリットとしては人間観関係が難しい点が挙げられるのが特徴でしょう。
とはいえ、あくまでも一般論を述べただけですので、各学校や通われている生徒の個性によって、学校はそれぞれ異なります。学校説明会や文化祭に足を運び、実際の雰囲気を感じ取ることが大切です。また、共学と女子校の両方を視野に入れ、お子さんの性格や希望に合った学校選びをすることが成功の鍵です。どちらが良いとか悪いと考えるよりは、お子さんにより合った環境探しという視点で考えられると良いと思います。大切は6年間を過ごす場所探しですから、時間をかけてそれぞれメリットとデメリットを吟味したうえで検討してみてください。
【中学受験】男子校のメリット・デメリット!
カテゴリー:中学受験2025.01.15
男の子のお子さんをもつ保護者の方にとって、私立中学受験を考えているのであれば男子校のほうが良いのか、共学のほうが良いのかで迷われるケースが多いと思います。本日は男子校に通うメリット三つとデメリット二つについてお話をしてみたいと思います。
メリット
- 男子ならではの教育環境
男子校は、男子生徒の特性に合わせた教育を行うことができる点が特徴です。たとえば、以下のような効果が期待できます:
- 授業で積極的に発言しやすい:女子の目を気にする必要がなく、自分の意見を率直に表現しやすい環境があります。
- 男子特有のエネルギーを活かした活動:体育祭や文化祭などで、大規模でダイナミックな活動を行う学校が多いです。
両極端ではありますが、たとえば「女子が怖い」という人にとっては理系に力を入れた男子校などは居心地が良いことが多いと思いますし、反対に運動や学校行事などに力を入れたいという人にとっても男子だけの環境は思い切りエネルギーを発散できる場所となるでしょう。
- 強い仲間意識と人間関係
男子校では、同性だけの環境のため友人関係が非常に深まりやすいです。
- ライバル意識と協力のバランス:学業や部活を通じて切磋琢磨する仲間ができ、一生ものの友情を築くケースが多いです。
- ストレートなコミュニケーション:お互いに率直に話しやすく、悩み事も相談しやすい環境があります。
気の置けない友達は年を取るほど作るのが難しく、多感な時期であるからこそ作りやすいと言えるでしょう。増してや男子だけの環境であれば、本音で話すことがしやすく、生涯の友達をつくるには適している環境ではないでしょうか。
- 進学実績や特色ある教育
男子校の中には、進学実績に強い学校や独自の教育方針を掲げる学校が多くあります。
- 高い学業レベル:男子校は進学校として知られる学校が多く、大学受験を見据えた指導が充実しています。
- 理系への進路サポート:理系志向の男子に特化したカリキュラムや、理系進学者の割合が高い学校もあります。
たとえば東大合格者数全国1位の開成や、灘や筑駒といった全国トップの進学校は男子校です。学校の中が男子だけであることによって学習に向き合いやすい環境を作りやすいのだと言えるでしょう。
デメリット
- 異性との接触が少ない
男子校では女子生徒がいないため、異性との自然な交流が減る点が挙げられます。
- 異性とのコミュニケーション能力の不足:高校卒業後や大学進学時に、女子との付き合い方に戸惑うことがあると言われます。
- 視野が偏る可能性:異性の意見や価値観に触れる機会が少なく、柔軟な視点が育ちにくい場合があります。
インフルエンサーとして有名なホリエモンこと堀江貴文さんは、久留米大学附設の中高出身なのですが、久留米大附属は当時男子校でした。彼は東大で初めて女子に「堀江君」と声をかけられたときに、緊張して顔も見ずに逃げたというエピソードがあるそうです。要は、思春期の多感な時期に異性と出会わないことによって、異性との接し方が分からないまま大学生になってしまう可能性もあるということです。
- 偏った環境での育成
英語のHomosocialという単語をご存じでしょうか。社会学用語で、男性同士の緊密な結びつきや関係性を意味します。日本の会社社会によく見られる現象で、たとえば海外で出張中の男性が数名一緒に行動し、そこに女性がいないような状況はまさにhomosocialと言えるでしょう。Homosocialな環境では、ミソジニー(女性嫌悪)やホモフォビア(同性愛嫌悪)が生じやすいと言われています。
- 同じタイプの友人が集まりやすい:多様な価値観や考え方を知る機会が少なくなる場合があります。
- 特定の行動や文化が強調されやすい:例えば、男子ならではの「やんちゃな雰囲気」や「競争意識」が強まりすぎるケースがあります。
- 特定の行動様式への適応が必要:男子特有の「ノリ」や「勢い」が苦手な子どもにとってはストレスになることがあります。
まとめ
これらの点を踏まえると、男子校は男子生徒にとって学業面でも精神面でも多くのメリットを提供する選択肢といえます。もちろん、学校ごとに特徴が異なるため、見学や説明会を通じてお子さんに合った学校を見つけることが大切です。一方で、異性との交流不足や多様性の欠如などの課題が考えられます。
どちらが良いとか悪いと考えるよりは、お子さんにより合った環境探しという視点で考えられると良いと思います。大切は6年間を過ごす場所探しですから、時間をかけてそれぞれメリットとデメリットを吟味したうえで検討してみてください。
上智大学総合人間科学部社会福祉学科「200%の努力」
カテゴリー:合格体験記2025.01.04
私がkip学伸に入塾したのは、高校2年生の3月でした。入塾前にお話を伺ったときに、大沢先生の公募推薦への熱意が非常に強かったのが印象的でした。そのため「大沢先生の元で学べば、上智大学へ100%合格できるだろう」と確信し、kip学伸へ入塾することを決めました。
初めに、日本語で正しく文を書くことができるようになるために「文トレ」を行います。このようなことは他の塾ではおそらく行わないと思いますが、kip学伸では確実に合格するために初歩的な基礎も細かく教えてくれます。このことで、正しい書き言葉を学ぶことができ、自分自身の文章に自信が持てるようになりました。数か月の基礎訓練を経て、7月から志望理由書、レポート特定課題の作成に取り掛かりました。作成にあたって、大沢先生が「たくさん本を読みなさい」とアドバイスをしてくださいました。そのため、週に一回図書館へ行き、10冊借りるということを繰り返しました。その結果、社会福祉に関しての知識が増えて小論文においても説得力のある文章を書くことができるようになりました。
志望理由書やレポート課題の作成において大沢先生は、日本語の誤りから、いかに読みやすい文章にするかなど、きめ細かく指導してくださいました。ここまで、一人の生徒に時間をかけてくださる先生はなかなかいないと思います。加えて、私は精神的に弱く受験を乗り越えられるか不安でしたが、学業だけでなく精神的にも寄り添ってくださいました。
私は、小論文への自信が最もなかったのですが、先生は数多くの予想問題を作ってくださいました。その結果、受験までの最後の3ヶ月間毎日小論文を書くことができました。また何人もの講師の人が面接の練習もしてくれました。こうしたことが、私自身の自信や合格にもつながったと思います。
このようにkip学伸は、生徒一人ひとりの夢を精一杯応援してくれます!加えて、合格させるだけでなく、その生徒が「どのようなことを大学でやりたいのか」「卒業後は何がしたいのか」などを一緒に考え、後押ししてくださいます。このような生徒一人ひとりに寄り添ってくださる塾に出会えて、ほんとうに先生方には感謝でいっぱいです。私は、kip学伸で数多くのことを学び、自分自身成長することができました。ここで学んだことを活かし、大学生になっても精進していきたいです。そして将来は、誰一人取り残さない福祉を実現するために、すべての児童の明るい未来を創造していきたいです。
中学受験って費用はどれくらいかかるの?
カテゴリー:ブログ2024.12.29
現在、わが子に中学受験をさせようかどうかで悩んでいる小3、小4の保護者の方は多いと思います。過去に、「中学受験をするかどうかで悩んでいる保護者へ」という動画(こちら)を撮ったことがありますが、今日は物理的な側面である費用がどれくらいかかるのかについて話をしていきたいと思います。
というのも明朗会計な塾は思いのほか少なく、授業料だけを見て、「これくらいか」と想定をしていると、やれ教材費だ、テスト費用だ、志望校対策コースだといった当初想定していなかった費用を請求されることが多いからです。
もちろん、塾にかかる費用は塾によって大きく異なります。集団授業の塾か、個別の塾か二よっても異なります。特に個別授業の塾の場合は受講数によって授業料が決まってきますので、たとえ同じ塾に通っていたとしても個人差が大きくでます。あくまでもこれからお話しすることは参考程度に聞いてください。
学年別費用の目安(年間)
小4(新小3の2月から開始する場合)
- 年間費用:40万~60万円
- 内訳:
- 通常授業料:2万~3万円/月
- 教材費:5万円程度
- 模試代:2万~3万円程度(年4~5回)
- 季節講習(春・夏・冬):10万~15万円
- 内訳:
小5
- 年間費用:60万~100万円
- 内訳:
- 通常授業料:3万~4万円/月
- 教材費:6万~7万円程度
- 模試代:3万~5万円程度(年6~7回)
- 季節講習:15万~25万円
- 内訳:
小6(受験直前の1年間)
- 年間費用:100万~150万円
- 内訳:
- 通常授業料:4万~6万円/月
- 教材費:6万~8万円程度
- 模試代:5万~8万円程度(年10回以上)
- 季節講習:20万~40万円
- 志望校別特訓・直前講座:20万~40万円
- 内訳:
小6生の場合、全体的に高いのは当然としても、模試代や直前講座などがかなり大きい金額になっていることに注目してください。こうした金額は、事前に知らされることが少ないので、入塾前にきちんと確認をすることをお勧めします。また、個別授業形態ですと、志望校特別特訓がなくても通常の授業で志望校対策が行えます。ですから、授業料だけでは分からないこともあるのです。
また、意外に聞こえるかもしれませんが、教材費は、同じ教材を使っていても大手の塾よりも個人塾のほうが安いことが多いです。もちろん個人差があるのであくまでも私が知っている範囲での話となりますが、基本的には個人塾のほうが同じ教材であっても安いことのほうが多いです。
塾で使用するテキストは一般図書ではないため、普通の人には手に入らず、値段も分からないのが実情です。そうした事情に加えて、郵送料などが加わりますと、売値よりもだいぶ高い金額になっており、結果として大手の場合は、自分たちでテキストを制作し、それを高く売っているとなっています。
教材費は、授業料に比べると安いので軽視される傾向がありますが、3年間塾に通うとなると大きな金額になりますし、そもそも明確に把握されていない方が多いので、きちんと入塾時に押さえておくことが重要です。
さて話を戻しましょう。中学受験をする場合のトータルは下記のような金額になります。
中学受験をする場合のトータル費用の目安
- 小4から始めた場合:約200万~300万円
- 小5から始めた場合:約160万~250万円
決して安いとは言えない金額です。こうした塾の費用を抑える三つのポイントを紹介します。
費用を抑えるポイント
- 通塾回数を減らすコースを選ぶ:
- 週2回程度のクラスや、オンライン授業を併用することでコストを抑えられます。
- 模試や特訓を厳選:
- 志望校に合った模試や特訓に絞ることで無駄な出費を防げます。
- 家庭学習を重視:
- 塾で使う教材を活用して家庭で補完することで、コストを削減できます。
ただし、こうしたことは塾側がOKするかどうかも分かりませんので、きちっと確認をすることをお勧めします。中学受験は費用が大きくなりがちなので、塾選びの段階で費用と指導内容をしっかり比較検討することが大切です。また、塾以外に場合によっては交通費や家庭でのサポート費用(お弁当など)もかかるため、全体的な予算を把握しておくと安心です。
後悔しないための中学受験
カテゴリー:中学受験2024.12.18
中学受験における後悔とはそもそも何でしょうか?
パターンが三つあります。
①受験の過程で家族が疲弊してしまい受験までたどりつけなかった。
②受験はしたものの志望校に入れなかった。受験をしなければ良かった。
③受験はうまくいったが、その後まったく勉強しなくなり結果として受験をしなかったほうが良かったと思うようになった。
それぞれ事情も後悔する時期も異なるものの、結果として受験をしなければ良かったという思いにおいては同じです。
こうした後悔を避けるために重要なのは、受験勉強を始めるにあたって、まず何のための中学受験なのかを家族で話し合って明確にすることです。当然、家族で話し合うわけですから、中学受験の目的や意義を家族間で共有することになります。
受験を始めるきっかけはいくらでもあります。
・どうしても行きたい中学がある
・保護者の教育方針に合った学校に行かせたい
・公立中学は嫌だ
・大学の付属へ行かせたい
・子どもが受験をしたいと言いだした
いくらでもきっかけはあるでしょう。重要なことは、スタートするのであれば、何のために受験をするのかを家族間で共有し、保護者を含めて各自が覚悟を決めることです。いくらお金を払ってプロを雇っても、やはり一緒にいる時間が長い家族の影響力が最大です。塾に任せきりにせず、家族のサポート体制を整えて、本人の自主性に任せないようにすることです。これはとても重要なことです。もちろん、以下のような反論もあるでしょう。
・自分で受験をしたいと言いだした
・自己管理ができると言った
ごもっともです。しかし、受験をすると家族で決めたのであれば、やはり家族のサポートは必要です。小学生のお子さんだけの決意でうまくいくのであれば、中学受験がこんなに大変だと言われるはずがありません。自主性に任せてみたからこそ、多くの失望や怒りなどの声が上がるのです。ちなみに、「わが子はまだその年齢ではなかった」はサポート不足であるケースがほとんでです。自主性がないのであれば、自主性がないことを前提としたサポートを最初から構築していくことが重要です。
とはいえ、ご家庭ですべてを抱える必要はありません。最終的な判断は保護者にあるとはいえ、塾に相談できることがあれば相談したほうが良いでしょう。というよりも、後悔しない中学受験の第一歩は塾探しから始まっているといっても過言ではないでしょう。塾なしに受験をすることが、不可能とは言えないまでもあまり現実的ではないからです。
基本的に塾の講師は毎年何人も受験生を見ているので、うまくいったケースもそうでないケースも数多く知っているので、相談をすれば必ず何かアドバイスをくれるはずです。ここでのポイントは自分の悩みを解決することを塾がサポートしてくれるのかどうかです。
たとえば、有名中学に何名合格しました、ということを宣伝にしている塾の場合は、そうした中学校に一人でも多くの生徒を行かせることが使命です。
しかし、受験生の保護者がみな、有名中学に行ってほしいと願っているとは限りません。こうしたところで溝があると、なかなか相談しても思ったような返答がもらえなくなります。両者の思いにギャップがあるのですから当然の帰結です。ですから、相談できないと思えば、転塾を考えれば良いのです。そもそも相性というのもありますし、環境が変わることで心境が変わり、結果として学習状況が大きく変わるということがあるからです。
次に挙げられることとして、保護者が学校を調べられる限り調べたかどうかということです。受験生や保護者の中には一校しか受験しないということを宣言する人が一定数いるのですが、そういう人こそもっともっと調べたほうが良いのでは?と思ってしまいます。たとえば、受験する学校を一校に絞るのであれば、それで合格できなかったら家族でどういう思いを共有することになるのかを想像してみてください。たとえ行かないとしても、一校でも合格していた場合とそうでない場合では、受験の受け止め方も変わるでしょう。合格をもらった瞬間に考えが変わるかもしれません。そういう人もたくさん見てきました。誰も未来のことは分かりません。分からないから考えないのではなく、分からないからこそ調べるだけ調べ、そこからベストの選択を考えるのです。
特に中高6年は、大切な6年間です。そして中学受験をする人にとってはゴールのように見える中学も、大学受験をゴールに見据えると、スタート地点に過ぎないことが分かるはずです。
何となく家族の誰かが中学受験を強く希望するだけでは、うまくいきにくいものです。そのためにも、保護者や受験生本人の見栄のための受験になっていないかどうかの確認は必要です。誰かの見栄のために膨大な時間と労力を費やして受験をしてしまうと後悔する確率が高まります。
【中学受験】受験直前の冬期講習に気をつけること6選
カテゴリー:中学受験2024.12.14
中学受験直前の小6生が冬期講習に何を意識すれば良いのかについて話をしていきたいと思います。参考にしてみてください。
- 精神面の強化
意外に思われるかもしれませんが、小6生は秋から冬にかけてダレてくるケースが多いのです。気持ちにもムラが生じやすく、結果として最後の模試があまりよくないなんてケースも珍しくありません。夏期講習くらいから学習時間や塾での拘束時間が長くなることを考慮すればむべなるかな。こうした気持ちを一新し、受験に向けてのラストスパートをかけていくために、冬期講習で気合を入れることは非常に重要だと思います。最後は気持ちの戦いですから、気持ちで負けないことが重要です。こうした気持ちを強化することを最優先すると、やるべき学習とやらなくても良い学習が見えてくると思います。
2.志望校対策の強化
当然ですが、志望校の過去問を毎日進めていきましょう。2周は当然のこと、3周しても良いでしょう。何周もすると答えを覚えている問題も出てくるかもしれませんが、それが自信につながるのであればまったく問題ないと言えます。各教科で、「間違いノート」を作って間違えた問題を張り出し、直しをすることを薦めます。国語の場合、読解問題は張り出しができないので、語句や漢字の問題だけで良いでしょう。算数などノートをつくっておけば、入試直前の1週間はそのノートだけを解きなおせば良いことになります。
3.苦手分野の克服は最低限に
苦手分野を克服し、自信をつける!と保護者のかたは気負ってしまうかもしれませんが、苦手な単元は基礎問題だけにしましょう。そもそもここまでの段階で苦手なわけですから、最後のひと月で急にできるようになるということは期待しないほうが良いでしょう。それよりは、苦手な単元であっても、基礎の問題であればまだまだ覚えられることも多いと思いますから、そこに集中したほうが良いと思います。
4. 生活ペースを維持する
年末年始は学校のみならず塾の授業がないことも多いので、家庭での学習ペースが乱れがちです。入試が9時に始まるのであれば、その3時間まえの6時起床が望ましいので、その習慣をつけましょう。朝早くに目覚めて、夜は早くに寝るのが良いリズム作りにつながります。冬期講習は、受験直前期の生活リズムを整えることで、集中力を保つ上で役立ちます。お薦め方法は50分の学習+10分の休憩をセットにすることです。漢字や計算といったものは朝一に取り組み、その後は過去問(4科受験の人は4教科、2科受験の人は2教科)にかかり、午後はその直し、さらに過去問を進めるのが良いでしょう。どこまで終わったら休憩という形よりも、時間で区切りましょう。
5.問題集を増やさない
入試が近づいてくると不安のためか、あれもこれもやらないととなり、急に問題集を買う人がいますが、あまり得策だとは思えません。それをするのであれば、これまで使用してきたテキストを復習するほうが効果的です。過去にできなかった問題ができるようになることは自信につながりますから、新しい問題に取り組むよりはこれまで取り組んできた問題をもう一度解き直してみましょう。
6.気分転換も
いくら受験が近いからといって一日中勉強だけに励むことは多くの小学生にとっては無理難題です。気分転換のタイミングや方法を考えるのも保護者のかたの役目です。毎日に必ず気分転換をする時間を作っていきましょう。