来年は少子化が超加速する!? 60年前に出生数が激減した真相とは?
みなさん、こんにちは。本日は久しぶりに雑学ネタを話そうと思っています。実は、来年は干支で言いますと、「丙午(ひのえうま)」の年です。60 年に一度巡ってくるこの干支ですが、実は60年前の「丙午」の年に日本で『出生数が大きく減った年』として知られています。今日は、そもそも丙午が何なのかということと、なぜ少子化と結びつくのかについて話をしていきたいと思います。
- 干支・十干の仕組みと「甲子園」誕生秘話
まず、丙午が、そもそもどういう意味なの?というところから見てみましょう。干支(えと)というと、「子・丑・寅・卯…」の12支を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はこれだけではなく、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」という十干が組み合わさっています。
この十二支と十干を順番に組み合わせていくと、60通りの組み合わせになります。これを「六十干支(ろくじっかんし)」といって、60年で一周する周期のことを表しています。
だから「60年に一度の還暦」は、文字通り「生まれた年の干支が一巡して戻ってくる」という意味なのです。
では、この干支や十干って何のために作られたかと言いますと、もともと、古代中国で暦や方位、時間の区切りに使うためです。たとえば農作業をする時期を決めたり、建築の吉日を占ったり、方角を示したりするための時間と空間の座標システムのような役割を果たしていました。つまり、干支は単なる「動物占い」ではなく、「社会を動かす暦の根本」だったのです。ちなみに野球で有名な、あの『甲子園球場』の名前は、実はこの干支から来ています。甲子園が完成したのは1924年(大正13年)。この年がちょうど「甲子(きのえね)」の年だったことから、「甲子園」と名づけられました。 「甲子」は六十干支の最初の組み合わせで、「新しい始まり」を意味する、とても縁起の良い干支です。だから球場名には、「スポーツの始まりの聖地」という願いも込められていると言われています。
このように、干支や十干は古代から人々の生活や文化の中に深く根づいていて、私たちの身近な場所にも、実はその痕跡が残っています。昔であればなおさらでしょう。
- 丙午年で出生数が激減したエピソード
1966年(昭和41年)が前回の丙午にあたる年でしたが、この年、出生数が前年から大きく減少しました。・具体的には、1965年180万人以上あった出生数が、1966年は140万を切るまで減少しています。
ChatGPTに作ってもらった出生数グラフを見てみてください。
グラフを見ると、それまで180万人くらいであった出生数が140万を切るまで減少しています。翌年の67年には190万を超えていますから、余計に66年のへこみが気になります。ちなみに、さらに60年前の1906年も前後の年に比べて減っています。
1905:169万
1906:142万 ⇒丙午
1907:172万
- :なぜ出生が減った?迷信?
その「丙午」ですが、は「丙(ひのえ/火)+午(うま/馬)」。という意味で、その字面から「勢いが強い」「気性が激しい」といったイメージが、昔から語られてきました。 そこから、丙午生まれ=女性の気性が強い・夫に不幸をもたらすという迷信が拡がったようです。
こうした言い伝えが婚姻・出産計画に影響を及ぼしたと言われています。
また、テレビやマスコミの影響も大きいのではないでしょうか。「丙午に生まれた女性は男性に不幸をもたらす」といったことが、マスコミを通して何度も繰り返し言われ続けると、何となくその年の出産を避けようという心理が働きそうです。
実際、その一つ前の丙午でも現象は見られますが、1966年ほどの減少率は見られません。おそらく、マスコミの発達がそこまでではなかったために、そういった迷信の拡散がそこまで大きくなかったのでしょう。
- :次回丙午年(2026年)はどうなる?
さて、次にこの話が現代においてどう意味を持つか、そして来年の丙午年(2026年)をどう見るかについての話になります。来年が丙午年であるため、過去の出生数変動を引き合いに「また出生数が減るのでは?」という話題が今後広がっていく可能性もあると思います。ただし、現代では「丙午=迷信」という認識も広がっていますし、何よりも干支のことをそこまで気にする人がいるとも思えません。ですから、昔ほど丙午年に生まれることを避けるという動きがどれほど強いかは疑問です。
出生数の減少の仕方が以前よりも大きくなってきている現在は、「迷信」以前に、少子化・晩婚化・経済的な子育てコストといった構造的な要因の比重が遥かに大きくなっており、その抜本的な解決がなされない限り、少子化の歯止めはきかないでしょう。そちらのほうがはるかに大きな問題だと言えるでしょう。
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