【中学受験】女子校のメリット・デメリット!
前回は男子校に進学するメリットとデメリットを話しましたが、本日は女子校に通うメリット三つとデメリット二つについてお話をしてみたいと思います。ふつうに考えると男子校におけるメリットとデメリットと同じではないかと思われると思います。確かにそういう側面もありますが、最大のメリットとデメリットは男子のそれとは大きく異なるように感じますので、今日はそのあたりを中心に話をしてみたいと思います。
メリット
- 推薦枠が多い
現在の大学受験は、高校受験や中学受験と異なり、一般的な筆記による入試の割合が減っています。一般入試が減った分、総合型選抜入試や帰国子女、指定校推薦やその他の推薦入試が増えています。ということは、そうした入試に対応した学校が望まれるのは当然です。女子校の場合は、特に指定校推薦枠が充実していることが多いと言えるでしょう。伝統的な女子校は長い歴史を持ち、特に有名大学や名門女子大学とのつながりが強いことがあります。その結果、指定校推薦の枠が充実しており、生徒の進学先の選択肢が広がります。また、女子校は学習環境が整っており、大学側からの信頼も厚いことが多いため、推薦枠が維持されやすいです。卒業生の進学後の実績や大学時代の学習態度が評価されて、さらに推薦枠が増えることもあります。
そもそも私大にとって重要なことは4年間、学生が学校を辞めることがないことです。私立の女子校に通っていたとなると、経済的な問題で大学を辞める理由が低く、また成績が優秀な生徒であれば大学時代も真面目に学問に取り組むだろうということも挙げられるでしょう。こうした二点を女子校出身者はクリアしていると思われている、あるいはその確率が高いためか、評価されているのだと思います。
- 学びやすい環境
共学の学校に比べ、女子校では性別による役割分担や偏見が少なく、自由に発言や行動がしやすい環境が整っています。たとえば、男子がいないことで、理系科目やスポーツなどで活躍する女子生徒が増えやすいと言われています。また、周囲が同性ばかりのため、外見や異性との関係に対するプレッシャーが軽減され、内面的な成長に集中でき、自己肯定感が育みやすい側面があり、その結果、自分に自信を持つ生徒が多く育つ傾向があるとも言われています。
小学生の高学年の特定の男子は、おそらく特定の女子生徒にとって信じられないくらいがさつな存在です。そうしたことを感じる人にとっては、そういうがさつな人がいない環境は居心地が良いと言えるでしょう。
3.女子特有の活動の充実
部活動において、演劇や茶道、華道など、女子が好むとされている文化的活動が充実している学校もあります。また、運動部であっても女子だけでの活動となりますので、男子の目を気にせずのびのびと活動しやすいと思う方も多いでしょう。
デメリット
- 面倒な人間関係
小学校や幼稚園からあるような女子校に通っている生徒が共通して言うのが、「人間関係が面倒臭い」ということです。クラスメイトや友達に配慮しなければならないという点では女子の大変さは、男子とは比較にならないでしょう。特に小学校の高学年くらいからその大変さはどこにいても増してきます。女子校の場合、女子だけの環境となるため、そうした人間関係が大変になります。ただし、ピークは中3の途中くらいまでで、そこからはしだいに落ち着いてくることが多いでしょう。学年が上がるにつれ、だれが面倒な人なのかが分かるようになり、自然にそうした面倒を起こす人とは距離をとるようになり問題が発生しなくなるためです。
2.異性との接触が少ない
男子校同様、同性同士の環境のため異性との自然な交流が減る点が挙げられます。中高の多感な時期に異性と接する機会が少ないと、大学入学後以降、異性との距離のとり方が分からず、極端に近かったり極端に遠かったりしてしまうことがあります。恋愛をする際などに難しさを覚えることがあるかもしれません。ただし、学校以外の活動や習い事などで、コミュニケーションを図る機会は得られます。
3. 学校文化と合わない
同性のみという環境ですと、必然的に内輪の価値観が強まり生徒同士の関係性が密接になるぶん、トラブルが深刻化するケースがあります。また、女子校特有の「女子だけの世界」での暗黙のルールや期待が強調されることがあります。たとえば、服装や言葉遣い、振る舞いに厳しい目が向けられることがあり、同調圧力を感じる場合があります。こうしたことから、グループ内のトラブルやいじめが深刻化しやすいと言われます。特に小さなことが大きな問題に発展する場合もあります。こうした女子校で顕在化しやすい慣習や学校の雰囲気・文かなどが自分に合わないと感じる場合、居心地の悪さを感じることがあるでしょう。
まとめ
以上、女子校のメリット・デメリットを挙げてきました。男子校同様、環境に偏りがあることでメリット・デメリットが生じますが、女子校の場合は、メリットとして推薦枠が多い点、デメリットとしては人間観関係が難しい点が挙げられるのが特徴でしょう。
とはいえ、あくまでも一般論を述べただけですので、各学校や通われている生徒の個性によって、学校はそれぞれ異なります。学校説明会や文化祭に足を運び、実際の雰囲気を感じ取ることが大切です。また、共学と女子校の両方を視野に入れ、お子さんの性格や希望に合った学校選びをすることが成功の鍵です。どちらが良いとか悪いと考えるよりは、お子さんにより合った環境探しという視点で考えられると良いと思います。大切は6年間を過ごす場所探しですから、時間をかけてそれぞれメリットとデメリットを吟味したうえで検討してみてください。
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