高校受験と大学受験の違い
2023年度の大学進学率は57.7パーセントで過去最高を記録しました。大学進学率は高まる一方です。2023年度現在、大学の数はおよそ800校あり、高3生の数が今のおよそ倍いた1990年には507校しかなかったことを考えると、大学の数の増え方が分かと思います。しかし、大学の数は増加の一方をたどっていますが、実はその半分以上は定員割れをしているのが現状です。
これが意味することは、人気大学はますます人気大学になるということです。実際、明確な志望校がない人であっても、どういう大学に行きたいのかを聞くと、返ってくる答えは難関有名私大が圧倒的に多いのです。そもそも、知っている大学が有名難関大学ばかりというのが現実でしょう。もちろん出てくる大学に地域差はあるでしょうが、都会の有名難関大学に進学したいという人が圧倒的に多いはずです。
一方、高校受験の場合は基本的には地元での選択となるので、全国区での勝負となりません。
こうした違いは、受験のありかたにも大きく影響していますから、大学受験を高校受験と同じノリで考えているとうまくいきません。
では、具体的に何が違うのでしょうか。
まずは大学受験が高校受験委比べて、大変な点を挙げてみましょう。
大変な点
- 高校受験に比べ、受験倍率が高くなる。
およそ、高校受験は1~4倍、大学受験が5倍から20倍ほど。
- 問われる知識の量が数倍。
英単語をとっても、高校受験は2500語覚えれば良いが、大学入試はその倍以上を覚えなければならない。その他の科目も同様に覚えるべき量や解くべき問題量が膨大なため、高校受験を一年で乗り越えた人も、大学受験は一年でこなすのはまず無理。
- 高校受験では見えてこなかった層がライバルとなる。
高校受験の際に受験していた模試はあくまでも高校受験用。中学受験で進学校に行った人はそもそもそういう模試を受験していない。こうした人たちが大学受験の際には登場してくる。
このような大変な点がありますが、大変な点ばかりではありません。高校受験よりも良い点も存在します。
良い点
- 大学入試は多様化しているので苦手な科目や受験方法を避け、得意科目や得意方法で受験することができる。
総合型選抜入試を始め、指定校推薦、公募推薦といった制度から、一般受験においても科目を選べたり、英語は民間試験のみでもOKだったりと多様化しているので自分の武器を活かせる。
- 頭の良しあしよりも、継続してきた努力が報われやすい。
覚える量が多いからこし、長い時間をかけてじっくりと取り組んできた人が報われやすい。その意味で、早い段階から準備をしておけば、優位に立てる。
こうしたことの他に、高校受験と大学受験にはもっと別の意味での違いが存在します。
最大の違い
- 将来への影響力が高校の何十倍、何百倍。
そうなのです。どこの大学を出たのかということはどこの高校を出たのかというよりもはるかに影響をもつのです。だからこそ真剣に考えるべきです。
結論として、高校受験に比べ大学受験は人生への影響の強さもあり、はるかに大変ではあありますが、自分の強みを活かせる受験方式もあるため、戦略を立てることが重要になってくると言えるでしょう。
戦略を立てる前提として、情報収集が重要になってくるため、できるだけ早くから興味のある大学の受験方式などを調べ、その受験方式に合った学習を進めることが重要です。
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