中央大学法学部はなぜ偏差値が下がったのか
カテゴリー:学校紹介2026.06.28
本日は中央大学法学部について話をしていきたいと思います。話をするにあたって、かつては、「法科の中央」と呼ばれたという事実をまずは押さえておきましょう。
昭和の時代、中央大学法学部は司法試験の合格者数で東京大学と1位を争い、早稲田大学を上回る実力を誇っていました。1951年から1970年までの実に20年間、旧司法試験の出身大学別合格者数で1位を獲得し続けた記録は、今も破られていません。
偏差値の面でも、1980年代のMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の中で偏差値70を超えていたのは中央大学法学部、ただ一校、一学部だけでした。
ところが現在は、その評価は大きく揺らいでいます。「中央法が明治法と並んだ」「中央法はMARCHでも下位になった」――そんな声がネット上にあふれるようになりました。というより、むしろ現在の受験生は中央の法がそんなに高かった時代があること自体が想像しづらいかもしれません
なぜ、あれほどの名門学部が、ここまで評価を落としたのか。今回はこのテーマを、30年というスパンで、事実をもとに掘り下げていきます。
第1章:栄光の時代――「法科の中央」とは何だったのか
まず、中央大学法学部がどれほどの存在だったかを振り返ります。
中央大学の起源は1885年、明治18年に設立された「英吉利法律学校」です。早稲田大学(東京専門学校)、明治大学(明治法律学校)、法政大学(東京法学校)、専修大学などとともに、当時「五大法律学校」と呼ばれた法律専門学校の一つでした。
中央大学法学部が際立っていたのは、なんといっても司法試験です。旧司法試験の時代、1951年から1970年までの20年間、出身大学別合格者数で1位を守り続けました。「法科の中央」というブランドは、伊達ではなかったのです。
この実績を背景に、1980年代の偏差値ランキングでも、中央大学法学部はMARCHの中で頭一つ抜けた存在でした。当時、MARCHの中で偏差値70を超える学部は中央大学法学部しかなく、明治大学の看板学部である法学部でさえ、当時は60台後半だったとされています。
つまり「中央といえば法学部」「法学部といえば中央」という構図が、長く受験界の常識として定着していたわけです。
第2章:分岐点①――1978年、多摩キャンパスへの移転
この栄光に最初の影を落とした出来事が、1978年の多摩キャンパスへの移転です。
中央大学はもともと、東京・神田駿河台という都心の一等地にキャンパスを構えていました。しかし1960年代後半、「神田カルチェ・ラタン闘争」と呼ばれる学生運動が激化し、当時の中央大学はその中心的な存在の一つでした。学生が校舎を占拠し、授業や試験の実施さえ困難になる事態が頻発したのです。
加えて、高度経済成長期の入学者増加で校舎が手狭になっていたこと、そして都心部の大学を郊外へ移転させる政策的な誘導(いわゆる工場等制限法など)があったことも背景にあります。
1973年12月、評議員会は法学部・経済学部・商学部・文学部の昼間部を多摩キャンパスへ移転する方針を決議。当初はオイルショックによる建設資材の高騰や、都心の土地売却額が見込みを下回るといった財政的な誤算にも見舞われながら、最終的に1978年4月、文系4学部すべてが東京・八王子の多摩キャンパスで授業を開始しました。
この移転は、学生運動から大学を切り離すという意味では一定の効果があったとされています。しかし、受験生からの評判は決して芳しいものではありませんでした。都心の利便性を失ったことが、入学希望者の減少や、長期的な偏差値の伸び悩みにつながったという指摘が、関係者の間で繰り返しなされています。
第3章:分岐点②――他大学の「追い上げ」と国際化の波
中央大学法学部自体が大きく失速したというより、むしろ「周りが伸びた」という側面も見逃せません。
1990年代以降、MARCH各大学は軒並み偏差値を上げていきます。週刊東洋経済の分析によれば、明治大学の看板学部である法学部は、1980年代まで偏差値60台後半だったのが、1990年代には70を突破。明治大学商学部も1982年の偏差値63から、2019年には71まで上昇しました。MARCHはどの学部も、1980年代から10ほど偏差値が上がっているのです。
さらに大きな変化が、国際系学部の新設ラッシュです。法政大学の国際文化学部(1999年)、明治大学の国際日本学部(2008年)、立教大学の異文化コミュニケーション学部(2008年)、青山学院大学の地球社会共生学部(2015年)など、各大学が次々と国際系・グローバル系の新学部を設置していきました。
そしてこれらの学部は、軒並み高い偏差値を記録するようになります。2008年に開設された立教大学の異文化コミュニケーション学部は、2012年に中央大学法学部の偏差値と並び、2017年にはついに逆転しました。法政大学でも、グローバル教養学部が偏差値73で全15学部中トップ、国際文化学部も71と、伝統ある法学部や文学部を上回る人気を集めています。
かつてMARCHの中で1980年代に偏差値70を超える学部は中央大学法学部しかなかったのに対し、2019年時点ではMARCH全54学部のうち半分以上の28学部が偏差値70以上になっていました。つまり、「中央法だけが頂点」という時代が終わり、複数の学部が乱立する「多極化」が進んだということです。
英語での議論やリポート作成、必須の留学制度などを通じて、グローバル社会で働く力を身につけられる――という打ち出し方は、資格試験という単一の出口に頼らない中央大学法学部とは異なる魅力として、受験生に強く訴求しました。
第4章:分岐点③――司法制度改革と「弁護士余り」
中央大学法学部のブランドの核は、なんといっても法曹(裁判官・検察官・弁護士)養成にありました。そのコア部分が、2000年代の司法制度改革で大きく揺らぎます。
2004年に法科大学院(ロースクール)制度が導入され、2006年には現行の新司法試験がスタート。これにより、司法試験合格者数を年間3000人規模まで増やす方針が打ち出されました。
その結果起きたのが、いわゆる「弁護士余り」です。司法制度改革によって弁護士の数が大きく増え、以前のように「資格を取れば食べていける」職業ではなくなったとされています。これにより、学力上位層が法曹を目指すルートから離れていく現象が起きました。
中央大学法学部にとって、これは痛手でした。2006年に現行の司法試験制度が導入されてからしばらくは、変わらぬ名門ぶりを発揮し、2015年には法科大学院別の合格者数で全国トップになっています。しかしそれ以降は低迷が続き、2022年には合格者数50人で、ついにトップ5からも転落し、8位という結果になりました。
令和4年度の司法試験合格者ランキングでは、1位の京都大学が119人、東京大学が117人、慶應義塾大学と早稲田大学がいずれも104人で続く中、中央大学は50人で全体8位、私立大学の中では3位という結果でした。かつて東京大学と1位を争った大学とは思えない順位です。
背景には、東京大学や早稲田大学が司法試験の指導に本格的に力を入れ始めたこと、バブル崩壊後には京都大学や慶應義塾大学も参入してきたことがあるとされています。「司法試験といえば中央」という独占的な地位が、competitiveな市場へと変わっていったのです。
法学部出身の弁護士も、こうした状況を率直に語っています。「今の司法試験になって弁護士が大幅に増えた。弁護士になっただけでは差別化ができないので、ネームバリューのある大学に行かないと、と考える受験生が増えた」という指摘もあります。つまり、「資格が取れるなら大学のブランドは二の次」という発想から、「同じ資格を取るなら、より知名度の高い大学で」という発想へのシフトが起きたわけです。
第5章:受験生の選択肢が増えた30年
ここまでの要因を整理すると、中央大学法学部の偏差値が「下がった」というより、こう表現するほうが正確かもしれません。
「中央大学法学部の価値は大きくは変わっていないが、周囲の選択肢が大きく増え、相対的な位置づけが変化した」
1980年代、大学に進学する目的、特に文系で「手に職」を求める受験生にとって、司法試験という出口を持つ法学部の魅力は絶大でした。しかし90年代以降、
– グローバル化を背景にした国際系学部の人気上昇
– 司法制度改革による「弁護士という資格の絶対的価値」の低下
– 他大学(明治・立教・法政など)の看板学部の偏差値上昇
といった複数の要因が重なり、「法学部一強」だった構図が崩れていきました。さらに、1978年の多摩移転による都心からのアクセス低下が、長年にわたるボディブローのように影響したと指摘する声も少なくありません。
実際、2018年の週刊ダイヤモンドの特集では、中央大学法学部を卒業した男性が、近年の偏差値が明治大学法学部と並んだことについて「プライドが許さない」と憤る様子が紹介されています。かつてMARCHで断然トップだった法学部が、格下と見られていた明治大学と肩を並べる状況に、OBたちが複雑な思いを抱いていたことがうかがえます。
第6章:反転攻勢――2023年、45年ぶりの都心回帰
しかし、ここで物語は終わりません。中央大学はこの状況に手をこまねいていたわけではないのです。
2018年12月、中央大学は看板学部である法学部を、2023年に都心キャンパスへ移転すると発表しました。そして2023年4月、ついに法学部は東京都文京区に新設された「茗荷谷キャンパス」に移転します。1978年に多摩へ移転して以来、実に45年ぶりの都心回帰でした。
移転の狙いについて、中央大学の佐藤信行副学長(当時)は、「実学教育において社会と連携しやすくなる」ことを挙げています。都心に立地することで、自治体や法律事務所で働く実務家による教育を受けやすくなり、都心にある法科大学院の教員による授業も開設しやすくなるとしています。さらに法学部を3年で早期卒業して法科大学院に進学する「5年一貫」の法曹養成課程を充実させる狙いもあるとされています。
この移転の効果は、データにはっきりと表れています。ある進学情報サイトの分析によれば、移転前に60.0だった法学部の偏差値が、移転後には62.5まで上昇したとされ、2025年度の志願者数は前年比112%増と、MARCHの中で最大の伸び率を記録したとも報じられています。志願者数の推移を見ても、2023年の約1万2000人台から、2026年には1万5000人を超える水準まで増加が続いているというデータもあります。
もちろん、これらは個別の進学情報サイトが集計した数値であり、予備校の公式発表とは異なる場合がある点には注意が必要ですが、「都心回帰によって受験生からの人気が回復しつつある」という方向性については、複数の情報源で一致しています。
まとめ:偏差値の変動が教えてくれること
中央大学法学部の30年は、一つの大学・一つの学部の浮き沈みであると同時に、日本の大学受験そのものの構造変化を映す鏡のような存在でもあります。
– 学生運動を背景にした1978年の多摩移転で、都心からのアクセスという「立地のアドバンテージ」を失ったこと
– 1990年代以降、グローバル化を背景に国際系学部が次々と新設され、受験生の選択肢が多様化したこと
– 2000年代の司法制度改革によって、「資格を取れば食べていける」という法曹志望の動機そのものが揺らいだこと
– そして2023年、45年ぶりの都心回帰によって、再び評価が上向きつつあること
偏差値というのは、大学の実力そのものというより、「その時代の受験生が何を求めているか」を映す鏡でもあります。中央大学法学部の30年の軌跡は、まさにそのことを物語っていると言えるのではないでしょうか。
今後、都心回帰を果たした中央大学法学部が、かつての「法科の中央」と呼ばれた地位をどこまで取り戻していくのか。引き続き注目していきたいテーマです。
英検準1級 試験本番で差がつく「逆転の解き方」5選
カテゴリー:勉強方法2026.06.20
少し前に英検2級の合格のための裏技を紹介する動画を撮りました。本日は英検準1級を受検しようとしている方、あるいはすでに勉強を進めているけれどなかなか合格ラインに届かないという方に向けて、試験本番で本当に差がつく「解き方の話」をしていきたいと思います。
準1級というのは、英検の中でも一つの大きな壁です。2級までは「しっかり勉強すれば受かる」という感覚がある方も多いと思いますが、準1級からは勉強量だけでなく、試験の「解き方」そのものを工夫しないと、なかなか合格点に届かないという現実があります。
また、今日お話しする内容は、英検2級の解き方動画でお伝えしたものと重複するものもありますが、まったく異なるものも含まれています。2級の動画をまだ見ていない方は、そちらもぜひ参考にしてみてください。
今日は準1級ならではの5つのポイントをお話しします。ぜひ最後まで聞いてください。
①語彙問題に時間をかけるな! さっさと次へ進め!
最初のポイントです。準1級の試験は、最初に語彙・語句の問題から始まります。文中の空欄に入る単語や熟語を選ぶ形式で、25問出題されます。問題数も多く、最初に出てくるので、何も考えていないと、ここに時間を使ってしまいがちです。ところがこれが大きな落とし穴となります。
準1級レベルの語彙というのは、正直に言ってしまうと、かなりマニアックな単語が多く含まれています。受検者の中でも「この単語、見たことない」と感じる問題は必ず出てきます。そういった問題に対して、「ああでもないこうでもない」と考えていても、知らないものは、いくら時間をかけても、正解にたどり着く可能性がほとんど上がりません。
準1級に限りませんが語彙問題は、知っているか知らないかで瞬時に判断するのが鉄則です。分かるものはすぐ解く。分からないものはすぐマークして次へ。この割り切りができるかどうかが、時間配分の大きな分かれ目になります。
特に準1級は後半の読解やライティングに時間がかかります。語彙問題で消耗した時間は絶対に取り返せません。最初の語彙問題でペースを崩さないことが、準1級攻略の第一歩です。2級のときにお話ししたように大問1を最後に回すというのも手の一つです。
②長文の「語句空所補充」はパラグラフの最初と最後を読め!
2つ目のポイントです。これは準1級ならではの問題形式の話です。準1級の読解には「語句空所補充」という問題があります。長文の中に空欄がいくつかあって、そこに入る最も適切な語句を選ぶ形式です。2級にはないタイプの問題で、初めて見ると戸惑う方も多いと思います。
この問題で多くの方がやってしまうのが、空欄の前後だけを読んで答えを選もうとすることです。確かに空欄の直前直後は重要なのですが、準1級レベルになると、空欄に入る語句はそのパラグラフ全体の文脈や論理の流れによって決まることがほとんどです。前後2文だけを読んで判断しようとすると、引っかけの選択肢にはまりやすくなります。
では全部読まないといけないかというと、そこまでする必要はありません。
パラグラフの最初の文と最後の文を読む、これだけで十分なことがほとんどです。英語の文章というのは、パラグラフの最初の文にそのパラグラフで言いたいことが書かれていて、最後の文でそれをまとめる、という構造になっていることが多いからです。この2文を読むだけで、そのパラグラフが何を言おうとしているのかが分かります。そうすれば空欄に入るべき語句も自然と絞れてきます。
語句空所補充は準1級の中でも差がつきやすい問題です。パラグラフの最初と最後を読む、というシンプルなルールを覚えておいてください。
③ リスニングの「Real-Life形式」は他のパートと同じ感覚で解くな!
3つ目はリスニングの話です。準1級のリスニングには「Real-Life形式」と呼ばれるパートがあります。これは2級にはない、準1級ならではの問題形式です。このReal-Life形式というのは、アナウンスや留守番電話のメッセージ、ラジオ番組の案内など、実際の生活場面で耳にするような音声が流れてきて、その内容に関する設問に答えるというものです。
ここで多くの方がやってしまうミスが、他のリスニング問題と同じ感覚で臨んでしまうことです。このReal-Life形式は他のパートと決定的に違う点があります。それは、問題冊子に「状況」と「質問」があらかじめ印刷されているということです。
この状況と質問を、音声が始まる前に必ず読んでおくことが絶対条件です。
状況と質問を先に読んでおくことで、「どんな場面で」「何を聞き取ればいいか」が分かった状態で音声を聴けます。たとえば「空港のアナウンスを聞いて、フライトの変更内容を答えよ」という状況と質問が分かっていれば、音声の中から必要な情報だけに集中して聴けます。
反対に読めていないと、音声が何の話をしているのかも分からないまま終わってしまうことになります。準1級のリスニングの中でも、このReal-Life形式は事前準備をしているかどうかで得点が大きく変わるパートです。他のパートと同じ感覚で臨まないよう、十分に意識しておいてください。
④ライティングは「中身」より「型」が先!
4つ目です。これも準1級ならではの話です。準1級にはライティング、つまり英作文の問題があります。与えられたトピックに対して自分の意見を英語で書く、エッセイ形式の問題です。2級にもライティングはありますが、準1級は求められる語数も多く、論理的な構成が特に重視されます。
ライティングが苦手だという方の多くは、「何を書けばいいか分からない」「英語でうまく表現できない」という悩みを持っています。しかし実は、準1級のライティングで点を取るために最も重要なのは、「何を書くか」よりも「どういう構造で書くか」なんです。
準1級のライティングには、ほぼ鉄板の「型」があります。最初の段落で自分の意見を明確に述べる。次の段落でその理由や根拠を2つか3つ挙げる。最後の段落で意見をもう一度まとめる。このシンプルな三段構成を守るだけで、採点者に「論理的に書けている」と判断してもらいやすくなります。
英検のライティングの採点基準には「内容」「構成」「語彙」「文法」の4項目があります。このうち「構成」は、型を守るだけでほぼ満点に近い評価をもらえる項目です。つまり、難しい英単語や複雑な文法を使わなくても、構成さえしっかりしていれば確実に点が取れるということです。
書く内容に悩む前に、まず型を覚える。型に沿って書く練習を繰り返す。準1級のライティングはこれに尽きます。難しく考えすぎず、型を武器にしてください。
⑤二次試験の面接で「分からない」と言うな!
最後、5つ目です。一次試験を突破した後の話、二次試験の面接についてです。準1級の二次試験は、試験官と1対1で行う英語の面接です。問題カードに書かれたトピックについてスピーチをしたり、試験官からの質問に英語で答えたりする形式です。
ここで多くの方がやってしまうのが、質問の意味が分からなかったり、答えに詰まったりしたときに黙ってしまうこと、あるいは「I don’t know.」と言って終わらせてしまうことです。これは非常にもったいないと言えるでしょう。英検の面接は、英語をペラペラに話せるかどうかを見ているわけではありません。コミュニケーションを取ろうとする姿勢、つまり「何とかして伝えようとしているか」が重要な評価ポイントになっています。黙ってしまったり「分かりません」で終わらせてしまったりすると、その時点でコミュニケーションが途切れてしまいます。では答えに詰まったときどうすればいいか。
「That’s a difficult question, but…」と言いながら考える時間を作る。「I’m not sure, but I think…」と前置きをして自分の考えを述べる。質問が聞き取れなかったら「Could you say that again, please?」と聞き返す。こういった「つなぎの表現」をいくつか覚えておくだけで、面接の印象はがらりと変わります。
沈黙や「I don’t know.」は減点につながりますが、つなぎの表現を使いながら何とか答えようとする姿勢は加点につながります。内容が完璧でなくても、話し続けることが大事です。準1級の面接は、英語力だけでなく「度胸と準備」で乗り越えられます。
まとめ
今日は5つのポイントをお話ししました。最後におさらいします。
.語彙問題は知っているか知らないかで即判断して、分からなければさっさと次へ進む。
・語句空所補充はパラグラフの最初と最後の文だけを読んで文脈を掴む。
・Real-Life形式は状況と質問を音声が始まる前に必ず読んでおく。
・ライティングは中身より先に型を覚えて、構造で点を取る。
・面接で詰まっても黙ったり「I don’t know.」で終わらせたりせず、つなぎの表現で話し続ける。
準1級は確かに難しい試験ですが、解き方の工夫で確実に得点を伸ばせる余地があります。2級の解き方動画と合わせて、ぜひ今日お話しした5つのポイントを次の試験から意識してみてください。
夏期講習配布開始
カテゴリー:お知らせ2026.06.19
6月16日(火)より夏期講習のお知らせを配布しております。ご確認いただきますようよろしくお願いします。
また、外部生もじゃっかん募集しておりますので、ご希望の方はお問合せフォームよりお申しつけください。
2026年完全版 志望理由書の書き方! ChatGPT×1/1000の法則で合格する書き方
カテゴリー:志望理由書の書き方2026.06.10
チャプター構成
①オープニング
② 志望理由書の「基本型」とその限界
③ 合否を分ける「ユニークさ」とは何か
④ ユニークさをつくる「1/1000の法則」
⑤ChatGPTの正しい使い方と落とし穴
⑥ まとめ
①オープニング
本日は、「志望理由書の書き方」について、2026年最新版として完全解説していきます。志望理由書の書き方を調べたら、どのサイトも同じようなことしか書いていないと感じたことはないでしょうか。特に多いのは、「将来の夢とそれを考えたきっかけ、大学で学びたいことをまとめなさい」といったものです。みんな同じフォーマットで良いの?と疑問をもたれる方も多いでしょう。
また、「ChatGPTに書かせたら楽だけど、これって使っていいの? バレるの?」と疑問に思う人も多いでしょう。本日はこれらの疑問にすべてお答えします。基本的な志望理由書の書き方を超えた「他の受験生と差がつく戦略」と、「ChatGPTの正しい使い方・NGな使い方」を両方まとめてお伝えします。ぜひ最後まで見ていってください。
②志望理由書の「基本型」とその限界
まず前提として、志望理由書の基本的な書き方をおさらいします。よく言われるのが、「将来の夢、活動実績、大学で学びたいこと」の3点をつなぐセルフストーリーをつくるという方法です。ネットで調べても、書き方の本を読んでも、言葉は違っても基本的には同じ考え方です。ただし、ここで一度立ち止まって考えてほしいのです。英語や数学には「模範解答」があります。正解の数が多い人が合格する、それが一般入試です。しかし、総合型選抜は違います。唯一無二の正解がない試験です。そうだとすれば——みんなと同じフォーマットで書いたら、どうなるでしょうか?そうです。読んだ側には、何も刺さらない。
たとえば、
「よって私は貴学部を志望します」という締め。
これを読んだ先生の立場に立ってみてください。受験している時点で志望しているのは当たり前ですよね。そういう「形式的な文章」が悪いと言っているわけではありません。ただ、何も印象を残しませんし、何よりも先生たちに興味をもってもらおうという工夫が感じられません。興味をもってもらうために、大切なのは「ユニークさ」です。
③合否を分ける「ユニークさ」とは何か
ここで言う「ユニーク」とは、個性的とか変わっているという意味ではありません。「あなたにしか書けない内容」という意味です。審査する先生が何十枚、何百枚と志望理由書を読む中で「あ、この人は面白い」と思わせられるかどうか。あるいは、この生徒は優秀だから来てほしいと思わせられるかどうか。これが総合型選抜の本質です。たとえば、そのためにできる簡単なこととして書き出しと締めくくりの工夫が挙げられます。
・書き出しは、読んだ瞬間に「おっ?」と思わせる一文が書けるかどうか。
・締めくくりは、読み終わったあとに「この子に会ってみたい」と思わせられるかどうか
こうしたところに、時間をかけて推敲を練ることが、合格への近道だと思います。
④ユニークさをつくる「1/1000の法則」
とはいえっても、「ユニークになれと言われても、自分には大した実績がない…」と思っている人も多いはずです。たとえば自己推薦型の入試では、全国大会出場とか、日本代表選出とか、そういった実績が重視されます。実際に僕がこれまで教えた生徒の中でもっとも印象に残っているのは、囲碁のプロで最年少新人王を取り、世界ツアーにも出ていた方でした。もちろんそういった実績があれば強い。しかし、現実に考えてみますとそんな人は一握りです。では実績がない人はどうすればいいのか?
ここで「1/1000の法則」を使います。
◆ 1/1000の法則
1万人の中でトップ10に入るのは難しくても、「10人いたら自分が1番」と言えるものは、考えれば必ずあるはずです。そのようなものを3つ見つけて、かけ合わせる。
1/10 × 1/10 × 1/10 = 1/1000 の存在
◆ 具体例:英語 × 文章力 × ミステリー
たとえば「英語が少し得意」だとします。でも正直、英語だけで差はつきません。たとえば、英検準1級をとっていれば、ある程度英語が得意だとはいえるかもしれませんが、人と差がつけられるほどであるとは言えず、英語一本勝負は難しいでしょう。しかし、「英語がある程度できる」に加えて、「文章を書くのが得意」「ミステリーが大好き」という要素をかけ合わせたら?
「将来は、日本で高い評価を受けているミステリー小説を英語で世界に発信したい」
「まだ日本語訳されていない海外のミステリーを翻訳・紹介したい」
こういった夢が生まれます。そこから「だからこの学部で学びたい」とつながっていく。それぞれの要素は珍しくない。でもかけ合わせると、その人にしかない軸になる。こうしたことが総合型選抜入試の戦略となります。
⑤ChatGPTの正しい使い方と落とし穴
さて、ここからは2026年ならではのテーマです。ChatGPTを使った志望理由書の書き方について、正直にお話しします。おそらくほとんどの受験生がChatGPTを使っていると思います。書類をよくするために使用しているはずですが、しかし使い方を間違えると、確実に不合格に近づきます。もちろん正しく使えば、強力な武器になります。
◆ なぜ「AIに書かせる」のがダメなのか
現在の大学側の対応は、大きく分けると次の3タイプです。
- 「生成AIの使用そのものを原則禁止」
- 「そのままコピペは禁止だが、補助利用は可」
- 「利用の有無は問わない」
文部科学省は、大学入試における生成AIについて、「特段の指示がない限り、入学者選抜において受験生が生成AIを使用することは認めません」という考え方を示しています。特に、志望理由書・研究計画書・小論文などは「受験生独自の成果物」であるべきだとされています。
実際にかなり厳しい方針を出している大学としては、たとえば:
- 山梨大学
「生成AIにより生成された文章等をそのまま使用することは一切認められません。判明した場合は、不正行為とみなし合格を取り消します」と明記しています。
一方で、
- 東京農工大学
は、「利用の有無は問わない」としつつ、最終責任は受験生本人にあるとしています。
また、
- 創価大学
は、「AIによって生成された内容をそのまま利用することは禁止」だが、「補助的ツールとしての利用は可」という立場を取っています。
つまり、現状は「完全禁止」というより、
- 丸投げ
- AIが書いた文章をそのまま提出
- 本人の思考が見えない
ことを厳しく問題視している大学が多い、というのが実態です。
たとえ、利用の有無は問わないとしても、AIに書かせないほうがよいでしょう。
問題①:「あなたらしさ」がゼロになる
ChatGPTは膨大なデータをもとに「もっともらしい文章」を生成します。でもそれは言い換えれば、「誰にでも当てはまる平均的な文章」でもあります。総合型選抜で審査する先生は、毎年何十〜何百枚もの志望理由書を読んでいます。AIが生成した文章特有の「流暢だけど個性がない」文体は、読み慣れた先生には一目でわかります。
問題②:面接で必ず詰められる
志望理由書に書いたことは、面接で深掘りされます。AIが書いた内容を自分の言葉で説明できなければ、その場で崩れてしまいます。「この部分、もう少し詳しく教えてもらえますか?」のひと言で終わりです。書類を作る際に、推敲を練ってきたほど面接でも自分の言葉で答えられるようになります。
◆ 合格する使い方:AIは「壁打ち相手」として使う
では、どう使えばいいのか。一言で言えば、「ChatGPTに書かせるのではなく、自分が書くための道具として使う」ことです。
使い方①:自己分析の壁打ち相手
「私はこういう経験をしてきたけど、これって志望理由書に使えると思う?」
「この経験から自分のどんな強みが見えると思う?」
こういった問いかけをすることで、自分の経験を整理する補助ができます。重要なのは、答えはあくまで「自分の言葉で」出すこと。AIの回答はヒントに過ぎません。
使い方②:書いた文章のフィードバックをもらう
自分で書いた文章をChatGPTに読ませて、「この文章の論理に穴はあるか?」「もっと具体的にすべき箇所はどこか?」と聞く。これは優秀な編集者に原稿を見せるようなイメージです。
使い方③:言い回しのバリエーションを増やす
「この表現をもっと印象的にするとしたら、どんな言い方がある?」
自分の意図は変えずに、表現の幅を広げる道具として使う。最終的にどの言葉を選ぶかは、自分で決める。それが大事です。
◆ 具体的なプロンプト術
NGとOKの例を比べながら見ていきましょう。
ケース①:自己分析を深める
| ❌ NGプロンプト
「私の志望理由書を書いてください。経済学部を目指しています」 |
✅ OKプロンプト
「私は中学生のころから家計簿をつけることが好きでした。この経験が、経済学を学びたいという気持ちにどうつながっていると思いますか?客観的な意見を聞かせてください」 |
ケース②:書いた文章をブラッシュアップする
| ❌ NGプロンプト
「もっとよくしてください」 |
✅ OKプロンプト
「この志望理由書の書き出しを読んで、審査する先生の立場から『もっと知りたい』と思う点と、『曖昧でわかりにくい』と感じる点を、それぞれ具体的に教えてください」 |
ケース③:構成を整理する
| ❌ NGプロンプト
「志望理由書の構成を作ってください」 |
✅ OKプロンプト
「以下の3つの経験をもとに、1200字の志望理由書の構成を考えてほしいのですが、どんな順番で話を展開すると最も説得力が出ると思いますか?(経験①〜③を貼り付け)」 |
共通して言えるのは、「具体的な情報を入れること」と「答えを求めるのではなく意見を聞くこと」です。AIへの指示が曖昧だと、返ってくる答えも曖昧になります。
◆ それでも「素人だけの判断」は危険
「やり方さえ守ればChatGPTでうまくいくじゃないか」と思った方もいるかもしれません。ただ、正直に申し上げると——受験生と保護者の方だけで進めることには、大きな落とし穴があります。
ChatGPTが出してくる文章は、読んだだけでは「良いのか悪いのか」判断がつきにくい。流暢で丁寧な文章でも、総合型選抜の審査で刺さる文章かどうかは別の話です。
「1/1000の法則」で自分の経験をかけ合わせることは、実は本人や親御さんだけで気づくのが最も難しい。近すぎるからこそ、見えない。捨てた素材が最大の武器だったということはよくあります。
ChatGPTはあくまで言語モデルです。どんな志望理由書が実際に合格につながったか、どの表現が審査官に刺さったか——そういった現場の経験値は持っていません。
ChatGPTは優秀な「アシスタント」です。しかし、「監督」にはなれません。
⑥まとめ
本日話したことをまとめます。
・ユニークさを競う試験だと理解する
・「1/1000の法則」で自分の武器をかけ合わせる
・書き出しと締めを何十回でも書き直す
・ChatGPTは「壁打ち相手」として正しく活用する
・プロンプトは具体的に。答えではなく「意見」を求める
志望理由書は、あなたという人間を表現する唯一無二の場所です。他の人と同じ型に収めてしまったら、あなたの魅力は伝わりません。時間はかかりますが、手を抜かずに取り組んでいきましょう。
「英検利用?保護者が知らない今の大学受験」
カテゴリー:大学受験2026.06.07
今日は高校生の保護者の方に向けて、「英語の検定試験は受験に有利なのか?」というテーマでお話しします。おそらく保護者の方の多くは、「大学受験=一般入試、筆記試験で勝負」というイメージをお持ちだと思います。あるいは「最近は総合型選抜入試が増えているらしい」というイメージもお持ちかもしれません。
どのような受験方法をとるにせよ、英語に関しては、大学の入試だけでなく、英検などの外部試験が強く影響する時代になっています。
今日は、
・なぜ英検が重視されるのか
・実際どれくらい有利なのか
・取るべきかどうか
この3点を分かりやすくお話ししていきます。
【現状の変化】
まず大前提として、大学入試における英語の位置づけが変わりました。
以前は、
・長文読解
・文法問題
・英作文
といった「試験の点数」がすべてでした。しかし現在は、より実用性を高めることが求められた結果、「英語4技能(読む・書く・聞く・話す)」が重視されるようになりました。この流れの中で注目されているのが、実用英語技能検定、いわゆる英検です。上記のような四技能を測るためには、これまでのどおりの筆記試験だけでは本当の力が測れないという問題があったからです。そのため、
・英検
・TOEFL
・IELTS
といった外部試験のスコアを活用する大学が一気に増えました。
【どれくらい有利なのか】
ここがもっとも気になるところだと思います。結論から言うと、かなり有利になるケースが多いと言えるでしょう。具体的には3パターンあります。
①出願条件になるケース
たとえば、
「英検準2級以上で出願可」
「2級以上で評価対象」
といったように、そもそも持っていないとスタートラインに立てない場合があります。
② 得点換算されるケース
英検2級や準1級を持っていると、英語の試験が
・満点扱い
・高得点換算
になる大学もあります。つまり、英語の試験を受けなくても有利になることがあるのです。
③ 加点されるケース
一般入試でも、
・プラス10点
・評価加点
など、点数として上乗せされる場合があります。
要するに、英検は単なる資格ではなく、受験そのものに直結するツールになったということです。
【実際に英検が使える主な大学】
■ 早慶(早稲田・慶應)
- 早稲田大学:文学部・文化構想学部で「英語4技能利用方式」あり。英検等のスコアが基準を満たせば英語試験が免除され、国語・歴史の2科目で受験可能。国際教養学部では準1級以上で加点あり。
- 慶應義塾大学:一部学部で準1級以上を持つと有利になる加点・換算方式あり(学部により基準が異なる)。
■ MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)
- 明治大学:学部別入試・全学部統一入試どちらでも英検利用可。準1級以上が評価対象。
- 青山学院大学:文化政策学部など一部学部で、CSEスコアを出願資格として利用。
- 立教大学:全学部で英検利用可。入試での独自英語試験がなく、英検スコアまたは共通テストの英語の高い方を採用する方式を導入(※換算の詳細は非公表)。
- 中央大学:経済・理工・文学など一部学部で英検スコアを得点換算。経済学部では外部試験のスコアが配点の大きな割合を占める。
- 法政大学:一部学部・方式で外部試験スコアを加点・換算に利用。
■ 関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)
- 関西大学:法学部・文学部・経済学部など複数学部の全学部日程「英語外部試験利用方式(2教科型)」で利用可。CSEスコア1950点(CEFR B1)以上が出願条件。
- 関西学院大学:共通テスト利用入試にて、準1級以上(またはCSEスコア2300点以上)で共通テストの英語が免除になる。全学部対象。
- 同志社大学:一般入試での利用はなし。推薦・AO入試での出願資格として利用可(法学部・グローバルコミュニケーション学部など)。
- 立命館大学:国際関係学部の「IR方式」で英検2級以上が出願条件(2級→80点換算、準1級・1級→100点満点換算)。共通テスト利用入試では準1級以上で英語が満点換算。
補足コメント
ここに挙げたのはあくまで一例です。大学・学部・入試方式によって条件は毎年変わりますので、必ず各大学の最新の入試要項をご確認ください。
【保護者世代とのズレ】
ここが非常に重要なポイントです。保護者の方の感覚としては、
「英検はあくまで資格」
「受験は別物」
という認識が強いと思います。しかし現在は、英検=受験の一部 です。この認識の違いがあると、
・英検を後回しにする
・受験直前に焦る
というケースが非常に多いです。実際、受験直前になってから「英検を取っておけばよかった」と後悔するご家庭はかなりあります。
【じゃあ必ず取るべきか?】
ここも冷静に考える必要があります。結論は、「志望校による」です。
たとえば、
・英検を評価しない大学
・共通テスト重視の大学
であれば、無理に取る必要はありません。反対に、
・推薦入試を考えている
・英語重視の学部
・私立大学志望
であれば、かなり重要になります。
【現実的な戦略】
では、どう考えればいいのか。おすすめはシンプルです。「高校2年生までに英検2級」これが一つの目安になります。これを知らないご家庭が本当に多いのですが、これを知っているだけでだいぶ受験が有利になります。
理由は、
・多くの大学で評価対象になる
・受験直前に焦らなくて済む
・高3のときに他科目に集中できる
からです。
さらに余裕があれば準1級まで目指すと一気に選択肢が広がります。
【まとめ】
最後にまとめます。
・今の受験では英検は非常に重要
・持っていると有利になるケースが多い
・ただし志望校によって戦略は変わる
そしてもっとも大事なのは、「昔の受験の感覚で判断しないこと」です。ここをアップデートするだけで、お子さんの選択肢は大きく広がります。特に「高2のうちに英検をとる」という戦略を立てていれば、受験戦略自体が立てやすくなると思います。ぜひ、挑戦してみてください。

























