中学受験って費用はどれくらいかかるの?
カテゴリー:ブログ2024.12.29
現在、わが子に中学受験をさせようかどうかで悩んでいる小3、小4の保護者の方は多いと思います。過去に、「中学受験をするかどうかで悩んでいる保護者へ」という動画(こちら)を撮ったことがありますが、今日は物理的な側面である費用がどれくらいかかるのかについて話をしていきたいと思います。
というのも明朗会計な塾は思いのほか少なく、授業料だけを見て、「これくらいか」と想定をしていると、やれ教材費だ、テスト費用だ、志望校対策コースだといった当初想定していなかった費用を請求されることが多いからです。
もちろん、塾にかかる費用は塾によって大きく異なります。集団授業の塾か、個別の塾か二よっても異なります。特に個別授業の塾の場合は受講数によって授業料が決まってきますので、たとえ同じ塾に通っていたとしても個人差が大きくでます。あくまでもこれからお話しすることは参考程度に聞いてください。
学年別費用の目安(年間)
小4(新小3の2月から開始する場合)
- 年間費用:40万~60万円
- 内訳:
- 通常授業料:2万~3万円/月
- 教材費:5万円程度
- 模試代:2万~3万円程度(年4~5回)
- 季節講習(春・夏・冬):10万~15万円
- 内訳:
小5
- 年間費用:60万~100万円
- 内訳:
- 通常授業料:3万~4万円/月
- 教材費:6万~7万円程度
- 模試代:3万~5万円程度(年6~7回)
- 季節講習:15万~25万円
- 内訳:
小6(受験直前の1年間)
- 年間費用:100万~150万円
- 内訳:
- 通常授業料:4万~6万円/月
- 教材費:6万~8万円程度
- 模試代:5万~8万円程度(年10回以上)
- 季節講習:20万~40万円
- 志望校別特訓・直前講座:20万~40万円
- 内訳:
小6生の場合、全体的に高いのは当然としても、模試代や直前講座などがかなり大きい金額になっていることに注目してください。こうした金額は、事前に知らされることが少ないので、入塾前にきちんと確認をすることをお勧めします。また、個別授業形態ですと、志望校特別特訓がなくても通常の授業で志望校対策が行えます。ですから、授業料だけでは分からないこともあるのです。
また、意外に聞こえるかもしれませんが、教材費は、同じ教材を使っていても大手の塾よりも個人塾のほうが安いことが多いです。もちろん個人差があるのであくまでも私が知っている範囲での話となりますが、基本的には個人塾のほうが同じ教材であっても安いことのほうが多いです。
塾で使用するテキストは一般図書ではないため、普通の人には手に入らず、値段も分からないのが実情です。そうした事情に加えて、郵送料などが加わりますと、売値よりもだいぶ高い金額になっており、結果として大手の場合は、自分たちでテキストを制作し、それを高く売っているとなっています。
教材費は、授業料に比べると安いので軽視される傾向がありますが、3年間塾に通うとなると大きな金額になりますし、そもそも明確に把握されていない方が多いので、きちんと入塾時に押さえておくことが重要です。
さて話を戻しましょう。中学受験をする場合のトータルは下記のような金額になります。
中学受験をする場合のトータル費用の目安
- 小4から始めた場合:約200万~300万円
- 小5から始めた場合:約160万~250万円
決して安いとは言えない金額です。こうした塾の費用を抑える三つのポイントを紹介します。
費用を抑えるポイント
- 通塾回数を減らすコースを選ぶ:
- 週2回程度のクラスや、オンライン授業を併用することでコストを抑えられます。
- 模試や特訓を厳選:
- 志望校に合った模試や特訓に絞ることで無駄な出費を防げます。
- 家庭学習を重視:
- 塾で使う教材を活用して家庭で補完することで、コストを削減できます。
ただし、こうしたことは塾側がOKするかどうかも分かりませんので、きちっと確認をすることをお勧めします。中学受験は費用が大きくなりがちなので、塾選びの段階で費用と指導内容をしっかり比較検討することが大切です。また、塾以外に場合によっては交通費や家庭でのサポート費用(お弁当など)もかかるため、全体的な予算を把握しておくと安心です。
後悔しないための中学受験
カテゴリー:中学受験2024.12.18
中学受験における後悔とはそもそも何でしょうか?
パターンが三つあります。
①受験の過程で家族が疲弊してしまい受験までたどりつけなかった。
②受験はしたものの志望校に入れなかった。受験をしなければ良かった。
③受験はうまくいったが、その後まったく勉強しなくなり結果として受験をしなかったほうが良かったと思うようになった。
それぞれ事情も後悔する時期も異なるものの、結果として受験をしなければ良かったという思いにおいては同じです。
こうした後悔を避けるために重要なのは、受験勉強を始めるにあたって、まず何のための中学受験なのかを家族で話し合って明確にすることです。当然、家族で話し合うわけですから、中学受験の目的や意義を家族間で共有することになります。
受験を始めるきっかけはいくらでもあります。
・どうしても行きたい中学がある
・保護者の教育方針に合った学校に行かせたい
・公立中学は嫌だ
・大学の付属へ行かせたい
・子どもが受験をしたいと言いだした
いくらでもきっかけはあるでしょう。重要なことは、スタートするのであれば、何のために受験をするのかを家族間で共有し、保護者を含めて各自が覚悟を決めることです。いくらお金を払ってプロを雇っても、やはり一緒にいる時間が長い家族の影響力が最大です。塾に任せきりにせず、家族のサポート体制を整えて、本人の自主性に任せないようにすることです。これはとても重要なことです。もちろん、以下のような反論もあるでしょう。
・自分で受験をしたいと言いだした
・自己管理ができると言った
ごもっともです。しかし、受験をすると家族で決めたのであれば、やはり家族のサポートは必要です。小学生のお子さんだけの決意でうまくいくのであれば、中学受験がこんなに大変だと言われるはずがありません。自主性に任せてみたからこそ、多くの失望や怒りなどの声が上がるのです。ちなみに、「わが子はまだその年齢ではなかった」はサポート不足であるケースがほとんでです。自主性がないのであれば、自主性がないことを前提としたサポートを最初から構築していくことが重要です。
とはいえ、ご家庭ですべてを抱える必要はありません。最終的な判断は保護者にあるとはいえ、塾に相談できることがあれば相談したほうが良いでしょう。というよりも、後悔しない中学受験の第一歩は塾探しから始まっているといっても過言ではないでしょう。塾なしに受験をすることが、不可能とは言えないまでもあまり現実的ではないからです。
基本的に塾の講師は毎年何人も受験生を見ているので、うまくいったケースもそうでないケースも数多く知っているので、相談をすれば必ず何かアドバイスをくれるはずです。ここでのポイントは自分の悩みを解決することを塾がサポートしてくれるのかどうかです。
たとえば、有名中学に何名合格しました、ということを宣伝にしている塾の場合は、そうした中学校に一人でも多くの生徒を行かせることが使命です。
しかし、受験生の保護者がみな、有名中学に行ってほしいと願っているとは限りません。こうしたところで溝があると、なかなか相談しても思ったような返答がもらえなくなります。両者の思いにギャップがあるのですから当然の帰結です。ですから、相談できないと思えば、転塾を考えれば良いのです。そもそも相性というのもありますし、環境が変わることで心境が変わり、結果として学習状況が大きく変わるということがあるからです。
次に挙げられることとして、保護者が学校を調べられる限り調べたかどうかということです。受験生や保護者の中には一校しか受験しないということを宣言する人が一定数いるのですが、そういう人こそもっともっと調べたほうが良いのでは?と思ってしまいます。たとえば、受験する学校を一校に絞るのであれば、それで合格できなかったら家族でどういう思いを共有することになるのかを想像してみてください。たとえ行かないとしても、一校でも合格していた場合とそうでない場合では、受験の受け止め方も変わるでしょう。合格をもらった瞬間に考えが変わるかもしれません。そういう人もたくさん見てきました。誰も未来のことは分かりません。分からないから考えないのではなく、分からないからこそ調べるだけ調べ、そこからベストの選択を考えるのです。
特に中高6年は、大切な6年間です。そして中学受験をする人にとってはゴールのように見える中学も、大学受験をゴールに見据えると、スタート地点に過ぎないことが分かるはずです。
何となく家族の誰かが中学受験を強く希望するだけでは、うまくいきにくいものです。そのためにも、保護者や受験生本人の見栄のための受験になっていないかどうかの確認は必要です。誰かの見栄のために膨大な時間と労力を費やして受験をしてしまうと後悔する確率が高まります。
【中学受験】受験直前の冬期講習に気をつけること6選
カテゴリー:中学受験2024.12.14
中学受験直前の小6生が冬期講習に何を意識すれば良いのかについて話をしていきたいと思います。参考にしてみてください。
- 精神面の強化
意外に思われるかもしれませんが、小6生は秋から冬にかけてダレてくるケースが多いのです。気持ちにもムラが生じやすく、結果として最後の模試があまりよくないなんてケースも珍しくありません。夏期講習くらいから学習時間や塾での拘束時間が長くなることを考慮すればむべなるかな。こうした気持ちを一新し、受験に向けてのラストスパートをかけていくために、冬期講習で気合を入れることは非常に重要だと思います。最後は気持ちの戦いですから、気持ちで負けないことが重要です。こうした気持ちを強化することを最優先すると、やるべき学習とやらなくても良い学習が見えてくると思います。
2.志望校対策の強化
当然ですが、志望校の過去問を毎日進めていきましょう。2周は当然のこと、3周しても良いでしょう。何周もすると答えを覚えている問題も出てくるかもしれませんが、それが自信につながるのであればまったく問題ないと言えます。各教科で、「間違いノート」を作って間違えた問題を張り出し、直しをすることを薦めます。国語の場合、読解問題は張り出しができないので、語句や漢字の問題だけで良いでしょう。算数などノートをつくっておけば、入試直前の1週間はそのノートだけを解きなおせば良いことになります。
3.苦手分野の克服は最低限に
苦手分野を克服し、自信をつける!と保護者のかたは気負ってしまうかもしれませんが、苦手な単元は基礎問題だけにしましょう。そもそもここまでの段階で苦手なわけですから、最後のひと月で急にできるようになるということは期待しないほうが良いでしょう。それよりは、苦手な単元であっても、基礎の問題であればまだまだ覚えられることも多いと思いますから、そこに集中したほうが良いと思います。
4. 生活ペースを維持する
年末年始は学校のみならず塾の授業がないことも多いので、家庭での学習ペースが乱れがちです。入試が9時に始まるのであれば、その3時間まえの6時起床が望ましいので、その習慣をつけましょう。朝早くに目覚めて、夜は早くに寝るのが良いリズム作りにつながります。冬期講習は、受験直前期の生活リズムを整えることで、集中力を保つ上で役立ちます。お薦め方法は50分の学習+10分の休憩をセットにすることです。漢字や計算といったものは朝一に取り組み、その後は過去問(4科受験の人は4教科、2科受験の人は2教科)にかかり、午後はその直し、さらに過去問を進めるのが良いでしょう。どこまで終わったら休憩という形よりも、時間で区切りましょう。
5.問題集を増やさない
入試が近づいてくると不安のためか、あれもこれもやらないととなり、急に問題集を買う人がいますが、あまり得策だとは思えません。それをするのであれば、これまで使用してきたテキストを復習するほうが効果的です。過去にできなかった問題ができるようになることは自信につながりますから、新しい問題に取り組むよりはこれまで取り組んできた問題をもう一度解き直してみましょう。
6.気分転換も
いくら受験が近いからといって一日中勉強だけに励むことは多くの小学生にとっては無理難題です。気分転換のタイミングや方法を考えるのも保護者のかたの役目です。毎日に必ず気分転換をする時間を作っていきましょう。
上智大学【総合人間科学部社会福祉学科】合格!
カテゴリー:大学受験2024.12.12
先ほど公募推薦で上智大学の総合人間科学部社会福祉学科を受験した生徒から合格したと連絡がありました。おめでとうございます!
中学受験直前の冬期講習に気をつけること6選
カテゴリー:中学受験2024.12.11
中学受験直前の小6生が冬期講習に何を意識すれば良いのかについて話をしていきたいと思います。
- 精神面の強化
意外に思われるかもしれませんが、小6生は秋から冬にかけてダレてくるケースが多いのです。気持ちにもムラが生じやすく、結果として最後の模試があまりよくないなんてケースも珍しくありません。夏期講習くらいから学習時間や塾での拘束時間が長くなることを考慮すればむべなるかな。こうした気持ちを一新し、受験に向けてのラストスパートをかけていくために、冬期講習で気合を入れることは非常に重要だと思います。最後は気持ちの戦いですから、気持ちで負けないことが重要です。こうした気持ちを強化することを最優先すると、やるべき学習とやらなくても良い学習が見えてくると思います。
2.志望校対策の強化
当然ですが、志望校の過去問を毎日進めていきましょう。2周は当然のこと、3周しても良いでしょう。何周もすると答えを覚えている問題も出てくるかもしれませんが、それが自信につながるのであればまったく問題ないと言えます。各教科で、「間違いノート」を作って間違えた問題を張り出し、直しをすることを薦めます。国語の場合、読解問題は張り出しができないので、語句や漢字の問題だけで良いでしょう。算数などノートをつくっておけば、入試直前の1週間はそのノートだけを解きなおせば良いことになります。
3.苦手分野の克服は最低限に
苦手分野を克服し、自信をつける!と保護者のかたは気負ってしまうかもしれませんが、苦手な単元は基礎問題だけにしましょう。そもそもここまでの段階で苦手なわけですから、最後のひと月で急にできるようになるということは期待しないほうが良いでしょう。それよりは、苦手な単元であっても、基礎の問題であればまだまだ覚えられることも多いと思いますから、そこに集中したほうが良いと思います。
4. 生活ペースを維持する
年末年始は学校のみならず塾の授業がないことも多いので、家庭での学習ペースが乱れがちです。入試が9時に始まるのであれば、その3時間まえの6時起床が望ましいので、その習慣をつけましょう。朝早くに目覚めて、夜は早くに寝るのが良いリズム作りにつながります。冬期講習は、受験直前期の生活リズムを整えることで、集中力を保つ上で役立ちます。お薦め方法は50分の学習+10分の休憩をセットにすることです。漢字や計算といったものは朝一に取り組み、その後は過去問(4科受験の人は4教科、2科受験の人は2教科)にかかり、午後はその直し、さらに過去問を進めるのが良いでしょう。どこまで終わったら休憩という形よりも、時間で区切りましょう。
5.問題集を増やさない
入試が近づいてくると不安のためか、あれもこれもやらないととなり、急に問題集を買う人がいますが、あまり得策だとは思えません。それをするのであれば、これまで使用してきたテキストを復習するほうが効果的です。過去にできなかった問題ができるようになることは自信につながりますから、新しい問題に取り組むよりはこれまで取り組んできた問題をもう一度解き直してみましょう。
6.気分転換も
いくら受験が近いからといって一日中勉強だけに励むことは多くの小学生にとっては無理難題です。気分転換のタイミングや方法を考えるのも保護者のかたの役目です。毎日に必ず気分転換をする時間を作っていきましょう。
ICT教育って本当に効果的なの?
カテゴリー:その他2024.12.04
2019年より政府が進めてきたGIGAスクール構想(Global and Innovation Gateway for All(全ての児童・生徒のための世界につながる革新的な扉))によって、小中学生にタブレットが配布され、デジタル教科書も2024年より使われることになりました。2019年に当時の文部科学省大臣であった萩生田氏が下記のように述べています。
【略】Society 5.0 時代に生きる子供たちにとって、PC 端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテムで す。今や、仕事でも家庭でも、社会のあらゆる場所で ICT の活用が日常のものとなっています。 社会を生き抜く力を育み、子供たちの可能性を広げる場所である学校が、時代に取り残され、 世界からも遅れたままではいられません。 1人1台端末環境は、もはや令和の時代における学校の「スタンダード」であり、特別なこと ではありません。これまでの我が国の 150 年に及ぶ教育実践の蓄積の上に、最先端の ICT 教 育を取り入れ、これまでの実践と ICT とのベストミックスを図っていくことにより、これからの学校教 育は劇的に変わります。 この新たな教育の技術革新は、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない公正に個別最 適化された学びや創造性を育む学びにも寄与するものであり、特別な支援が必要な子供たちの 可能性も大きく広げるものです。 また、1人1台端末の整備と併せて、統合型校務支援システムをはじめとした ICT の導入・ 運用を加速していくことで、授業準備や成績処理等の負担軽減にも資するものであり、学校に おける働き方改革にもつなげていきます。 【略】
要は学校教育の現場にITをもっと活用していこうということです。「なるほど」と思う反面、保護者の方のなかには、わが子が家でタブレットをずっといじっているのを見て、「本当に勉強しているのか?」と疑問に思われている人も多いでしょう。また、年配の方の中には、そもそもタブレットを使った学習が、今までのような紙や鉛筆を使った学習ほどの効果があるのかどうか疑問だという人もいるでしょう。
先週の週刊文春(2024年11月14日号)によりますと、「デジタル教育で日本人がバカになる!」というショッキングな見出しのついた記事がありました。記事は以下のような内容です。
・同じような政策を2006年から進めてきたスウェーデンが、PISAの順位を大きく落としたことで、最近は紙の復活を唱えている。教育大臣が、基本的な読み書きに最適なのはアナログツールだ。・・・すべての生徒への紙の教科書の再配布を法律で義務付けた・・・」
・東北大の教授の研究によると、スマホやタブレットを使えば使うほど、テストの成績が下がることがわかった。さらに学習目的のアプリを使っていたとしても、使用時間が長い生徒は成績が下がる。
・UCLAの教授によるとデジタル機器は「深い読み」がしづらいという欠点がある。
・他の教授も、デジタルで本を読む場合は、紙で本を読む場合に比べて注意散漫になり集中しづらいとの指摘。
・東大の教授によると、手書きでメモをとるほうがデジタルの場合よりも、資格や記憶、そして言語をつかさどる領域に血流が多く巡っていることが確認できた。
否定的なコメントが続いていますが、タブレットが向いている勉強もあると記事にはあります。
・発展的に考えたり、自分の意見を表現したりするのには向いている。実験の結果では、基礎問題や多肢選択問題では、紙の教材を使用したほうが点が高かったが、記述問題や応用問題ではタブレット学習のほうが成績が良かった。
おおよそ、上記のような記事でした。
まずは、私自身の話をさせてください。昔から本を読むのが好きで、気づけば家中本だらけになっていました。家の空間には限度があるのに、本は増える一方で困っているときに、kindleが発売され狂喜したものです。これで本に場所を占領されることなく、無限に本を増やすことができると思ったものです。これが10数年前の話だったと思うのですが、kindleで本を買うことが徐々に減り、今ではほとんど買うことがなくなりました。自分なりにその理由を考えてみたのですが、最大の理由はkindleで読んでも記憶に残らないことです。紙の本は手にとるたびに、その重さやカバーの絵柄、タイトル、著者などが目に入ります。一方でkindleで読むと、前回読んだページが開くという便利さはあるものの、フォントも同じ、カバーがない、著者やタイトルを目にしないことで記憶に残らないのです。
こうしたことを踏まえますと、何がなんでもデジタル教育を進めるのが良いとは思えませんが、物理的な面やある種の目的に向かって進める学習はデジタル機器を使ったほうが向いていると言えるのではないでしょうか。
おそらく皆さんが漠然と感じていることと近い結論になってしまいましたが、保護者の皆さんがそのつど判断されながら、うまくデジタル機器と付き合っていくというのがいちばんだということだと思います。