総合型選抜入試を考えている高校生の方へ
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.09.28
高1、2年生の方で総合型選抜入試に興味のある人はできるだけ早めに塾探しをしましょう。
総合型選抜入試で受験をすると決めてからで良い、と思っていると3年生の一学期の成績が出た後、あるいは部活が終わった後から探しはじめることになります。年々そういうお問合せが増えていますが、残念ながらその時期のお問合せのほとんどはお断りしています。残席がないからです。
総合型選抜入試において、まず重要なことは文を書く力です。基本的に学校の授業では、文を書く訓練(ある程度の長さの文章を書いて添削を受ける)をすることはあまりありません。たとえば、小学生のときに大半の人は読書感想文を書いたと思いますが、添削を受けた人はほとんどいないでしょう。当たり前ですが、文章を書けるようにするには、それ専門の訓練を受けなければなりません。この当たり前の事実を分かっていない人も多く、国語が得意だから大丈夫だと考えている人も多いようです。しかし、文が書けることは、国語の成績が良い、悪いとは別のことですので、具体と抽象を行き来しながら、論理的に展開していく文章を書けるようにするためには、それなりの訓練が必要であり、そのためには一定の時間が必要だということです。
また、将来就きたい職業や進みたい方向など決まっている人は良いですが、そうでなければ、そういうことは今日の明日で決まるものではありませんので、多くの職業や大学の学部にはどういうものがあるのかを調べなければなりません。将来のことだけではなく、志望理由書には活動履歴も書かなければなりませんので、書くべき活動がなければ活動をし始める必要があります。
こうしたことすべてに対応しようとすると、残念ながら高3の夏からでは間に合いません。そもそも厳しいようですが難関大学に数か月で入ろうという考え自体が甘いのです。
とはいえ、早いうちから対策を始めれば合格率が圧倒的に高まることは間違いありませんので、少しでも興味のある人は早めにご連絡してください。お待ちしております。
小論文の書き方 「○○はどちらでも良い」はウソ!
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.09.06
小論文は論理的に考えて表現できるかどうかを見るものであるから、結論は(是非を問う形にすれば)どちらでも良い、という意見があります。しかし、こうした主張は大学入試に出題される小論文に関しては正しくありません。
小論文の王道な書き方を例に考えてみましょう。たとえば、「中学生の制服着用の義務に対してどう考えるか」という課題が出たとします。それに対して二つの例を挙げてみます。
【例1】
中学生は制服着用の義務がある。
確かに、オシャレをしたい年頃であり、服装の着こなしを通して自己表現をしたい人も多いだろう。
しかし、中学生の本業は学業であり、オシャレをすることでもなければ自己表現でもない。そもそも私服になると、オシャレに対する競争熱が高まり、それによる階層化が生徒間に生じる可能性がある。こうしたことを学校という場に望む人はいないだろう。また、中学校では学業以外にも愛校心や仲間とのつながりも学べる。制服があることで、帰属意識や仲間意識が強まるだろう。
こうしたことを踏まえると、中学生は制服を着用することが望ましいと言える。
【例2】
中学生に制服着用の義務はない。自由に服を着るべきだ。
確かに、制服を着ることで学生としての自覚が生まれ、生徒間で一体感が生まれるという意見もあるだろう。
しかし、これだけ「多様化」や「グローバル化」が叫ばれている時代に、みんなが同じ服を着て学校生活を送らなければならないというのは時代錯誤も甚だしい。ましてやLGBT増進法が施行されている今日、生物的な性別によって、着るべき服が定められるというのは時代の流れに逆らっている。
このように、現代の時代の潮流を考慮して、中学生の制服着用の義務は撤廃し、小学生と同様、私服であることが望ましい。
さて、小論の出来はともかく、二つとも同じ構成で書かれています。
- 結論
- 反対意見
- 反対意見に対する反対意見と自分の意見の補強
- 結論
このような構成上の問題として見れば、どちらの小論も大きな差はありません。結論が異なるだけです。ですから、もし論理的な思考と表現ができるかどうかを見るために、小論文を課しているのであれば、上記の二つに差はつかないでしょう。しかし、総合型選抜入試での小論はそもそも趣旨が異なります。
というのも、もし、論理的な思考と表現ができるかどうかを見るために、小論文を課しているのであれば、学部別で問題を変える必要はないはずです。しかし、実際は学部どころから大学によっては学科ごとに出題内容が異なっています。なぜでしょうか?
結論は簡単です。要するに、大学側は小論文で論理的思考能力だけを見ているのではないということです。
たとえば、大学のHPやパンフレットに「多様化」「国際的」「グローバル」といった文言が数多くある大学を志望しているとしましょう。総合型選抜入試では、自分は大学側が求めている人材にぴったりであるというのをアピールします。だからこそ、大学のリサーチが重要になるのです。そうしたことを考えますと、「多様性」を謳っている大学の入試で「男は男性用制服」、「女は女性用制服」を着用するべきだと主張するような人が合っていると言えるでしょうか?あるいは、上記のような小論文が課せられたときに、海外の事情も含めて考えたときに、制服の着用義務が本当にグローバルに説得性をもつでしょうか?
多くの小論文の出題内容は時代が反映されています。当然です。大学で学ぶということは、単に自分だけの問題ではなく、社会的な意義を求められるからです。だからこそ、税金が投入されるのです。特に社会科学は、自然科学に比べて社会的な潮流の影響を大きく受ける傾向があります。昨今でいうと、「SDG’S」や「グローバル」「多様性」といったキーワードなどまさにそうだと言えるでしょう。こうした社会の流れを踏まえたうえで、自分が目指すべき方向性を考えるべきです。
以上のようなことを考えると、小論文でもある程度、結論は決まっているはずです。そうした方向性を知ったうえで、結論を書いていくことが大学入試に向けた小論文対策となります。
単なる型を覚えてそれに従って文を書く練習は、受験対策になっていないことを知っておきましょう。
ダメな志望理由書
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.08.29
ありがちなダメな志望理由書を挙げてみました。何がダメなのか考えてみてください。添削は下の箇所にあります。
私は将来世界に出て活躍できるビジネスマンになりたいと思っています。その夢を実現させるために貴学の経営学部を志望します。
そのように思うようになったきっかけは、海外赴任が多かった父の影響です。父は、仕事で世界中を飛び回り、様々な国の話をしてくれました。国によって文化が異なることを具体的に教えてくれて、自分もそのような多様な国に行き、多くの人とビジネスができるようになりたいと思いました。
貴学部には、他大学にはない実践的な英語カリキュラムがあり、それが最大の魅力です。大学時代は英語に力を入れて、将来多様な国の人とコミュニケーションがとれるようにします。また、ワンキャンパスのため他学部の人との交流ができるので、異なる考えを持つ人と出会えると思います。自分とは異なる意見を持つ人と交わることで、多様性を受け入れられるようになり、将来のビジネスの場で役立つはずです。
高校時代は部員が校内最大であったサッカー部に所属していました。部で学んだ最大のことは「コミュニケーションの重要性」です。副キャプテンということもあったので、同級生だけではなく、下級生とも話す機会が多くあり、意見を聞くことの重要性を学びました。また、小学生の頃から英語も習っており、英検は準一級をもっています。
こうした私の力をいかして、卒業後は世界をはばたくビジネスマンになるためにも、貴学部を志望します。
まず、この志望理由書の最大の問題点は、 将来の自分像をまったく具体的に考えていないところです。「世界で活躍できるビジネスマン」とは具体的にどのようなビジネスマンでしょうか。たとえば業種や具体的に取り組んでみたい分野について考えて、進みたい方向性を絞りましょう。
第二段落に、「様々な国の話」「国によって文化が異なることを具体的に教えてくれて、自分もそのような多様な国に行き、多くの人とビジネスができるようになりたいと思いました。」とありますが、様々な国とはどこですか?また、どのような話であり、その話を聞いてどういうことを考えたのでしょうか?お父さんが具体的に教えてくれたのであれば、具体的に書かなければ、どのような話であったのか読み手にはまったく伝わりません。
第三段落を見てみましょう。
「 貴学部には、他大学にはない実践的な英語カリキュラムがあり・・・」
「また、ワンキャンパスのため他学部の人との交流ができるので、異なる考えを持つ人と出会えると思います。自分とは異なる意見を持つ人と交わることで、多様性を受け入れられるようになり・・・」
まずは、英語のカリキュラムに関してですが、「実践的なカリキュラム」だけでは分かりません。どの講義がどう実践的なのかを書きましょう。また、考え方が異なるかどうかは学部は関係ありません。そもそも他学部の人と交流できるだけで、多様性が受け入れられるというのは、安直すぎます。そもそも「多様性を受け入れる」とはどういう意味でしょうか?どういった人とどういう議論を交わしたいのかを具体的に考えてから書きましょう。
第四段落では、高校時代の部の話がでてきます。
「部で学んだ最大のことは「コミュニケーションの重要性」です。・・・意見を聞くことの重要性を学びました。」
「コミュニケーションの重要性」や「意見を聞くことの重要性」といった言葉が出てきていますが、これらもまた具体的なエピソードが書かれていないので、何を学んだのかがよく分かりません。
以上のような箇所がまず、ひっかかるポイントとなります。ダメなポイントは基本的に一点。
具体的に文が書けていないということです。
では、なぜ具体的に書けないのでしょうか?それは、具体的に書くために考えたり調べたりしていないからです。パンフレットやHPに出てきそうな言葉を使うことで、何となく伝えようとしているのは分かりますが、書き手の人間性が見えてきません。それは、具体的に何も書かれていないからです。
志望理由書を書いている(あるいは書く)人は、このことを意識して、仕上げていきましょう。
上智コース
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.08.18
上智コース高3生は満席ですが、高2生は受け付けております。毎年この時期でのギリギリとの問い合わせがをいただいておりますが、早めの対策がもっとも効果的。興味のある高1、高2生は早めのご連絡をお願いします。
志望理由書 安易に使わないほうがよい言葉
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.07.22
多くの受験生にとって、これまで書いたことがない志望理由書を書くというのは、正解が分からないということもあり大変な作業です。どうやって書けば良いか分からないから、ググったり、大学のHPを見たりして参考になりそうなものを引用して、書くことも多いのではないでしょうか。
さて、そんな志望理由書ですが、多くの人がよく使う言葉の中で安易に使わないほうが良いものがいくつかあります。これから具体的な言葉とその理由について説明をしていきます。
ワード①
『多様性』
え?と思う方も多いでしょう。大学も受験生もみんなが好む「多様性」というワード。なぜ、これを安易に使ってはいけないのか。たとえば、「生物の多様性を保つ保全活動」といった文脈であれば問題ないのですが、よくあるのは人間社会に使うときです。たとえば、「多様性に富んだ社会をつくるために・・・・」といった文脈です。
よく考えてほしいのですが、「多様性に富んだ社会」とはまず何でしょうか?
・多くの人種や国籍の人が集まる社会
・異なる価値観をもつ人々が集まる社会
およそこのような意味で使われることが多いでしょうか。しかし、価値観が大きく異なる人たちが集まる社会は、合意を形成するのに大変な労力を要します。話が通じないかもしれません。そうした社会に生きるのは大変なことです。日本人の得意な阿吽の呼吸など存在しません。「空気を読む」といったこともないでしょう。人々の争いやいざこざも絶えないでしょう。
そのような大変な社会を作りたいというのであれば、必ず負の側面を考慮し、それでもなお、その大変さを引き受けてでもつくらない意義を明確に書かなければ、単に何も考えていないことを露呈するだけの言葉となってしまいます。
ワード②
『国際』
一時「国際」と付く新設学部が雨後の筍のようにできました。今では人気学部も数多くあります。大学だけではなく受験生にも人気があり、志望理由書にも何枚かに一枚は「国際的な活躍」や「グローバルに活躍する」といった文が見られます。
しかし、「国際」というのは字のごとく「国と国の際」のことですから、たとえば「日本」といったような特定の場所を指す言葉ではありません。一体どことどこに国の間で活躍するのでしょうか?ほとんどの場合は「英語が好きです」というのを体裁よく書き替えているだけのような使われ方がされているので、書くのであれば、具体的な国名を挙げたほうが、将来のことを具体的に考えていることが伝わるでしょう。
ワード③
『英語を活かす』
五教科のなかで英語がもっとも得意であると、ついつい「英語を活かした職業」といった文章が頻出します。
しかし、よくよく考えてみてください。英語そのものは言語の一つであり、あくまでもコミュニケーションの手段です。何か専門的な知識もないのに、「英語を活かす」ことなどできるはずもありません。われわれが人の話を聞くのは、その人が中身のある話をするからであって、日本語を上手に話すからではありません。英語であっても同様です。
英語が得意なのであれば、別の武器となるものを探し、それを英語とつなげて考えましょう。
ワード④
『~に興味がある』
志望理由書に「~といった分野に興味があり」と書く人がいます。特定の分野に興味をもつことは重要なことではありますが、志望理由書に安易に書くべきではないでしょう。というのも、大学は研究施設であり、そのために国から補助金が出ています。であるからには、どのような形で社会貢献ができるのかという視点が必要不可欠です。
ですから、自分の興味云々を書くのであれば、自分がその分野で学ぶことで社会にこういう形で貢献できると書くほうが説得力ある志望理由書になるでしょう。
今日は四つの言葉を挙げましたが、これらは「書いてはならない言葉」ではなく、「安易に使わないほうが良い言葉」です。もっと言えば、深く考えて使えば汎用性の高い言葉になることは間違いないでしょう。
是非、参考にして志望理由書を書いてください。
どうすれば地方の高校生が都会の大学に総合型選抜入試で合格できるのか?
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.06.08
有名私大というのは、そのほとんどが東京、関西、名古屋といった三大都市圏に存在しています。それ以外の地域に住んでいる人にとっては、ただでさえ距離を感じるのに、総合型選抜入試で受験となると、その距離はもっと遠く感じることでしょう。
とはいえ、不利な点だけではなく地方に住んでいることが有利に働くこともありますので、そのあたりについて話をしていきます。
まず、不利な点として挙げられるのは相談相手がいないということでしょう。
・学校の先生
・地元の塾
・同級生
に相談しても求めているような答えは返ってこないでしょう。特に、学校の先生は地元国立志向が強いために、大学の情報自体が間違っていたり、偏見にとらわれていたりすることが多く見られます。
また、総合型選抜入試の制度そのものがわからないというのも弱みかもしれません。これまでに学校で多くの合格者数がいれば、何となくでも制度が分かりますが、周りにいないとなると、
・何をすれば良いのかが分からない
・合格のポイントが分からない
ということに悩んでしまいます。こうした悩みを解消するには、相談できる人を探すのが手っ取り早いのですが、そのほとんどは都会の塾に頼ることになるでしょう。そうすると、いったい何を基準に塾を選べば良いのかも分かりづらいはずですので、そのポイントを押さえましょう。
まず、 総合型選抜の場合は、一般受験と違って学部・学科によってやるべきことが異なるので、試験自体の説明だけに終わっているところは要注意です。というのも、小論や志望理由書の書き方や面接の問答などは全員に共通するものであり、学部学科に関係なく学ばなければならないこともありますが、内容そのものに踏み込めば、学部・学科によって知っておくべきことやおさえておくべき知識が異なりますので、その内容を相談できるかどうかがポイントとなります。
たとえば
・文学部哲学科に行きたい
・商学部に行きたい
・法学部に行きたい
といった三人では、読むべき本も、知っておくべき知識も、その専門知と社会との接点もまったく異なるので、自分の志望する志望学部・学科の押さえるべき点を適切に指導してもらえるかどうかを聞いた方が良いでしょう。単なる「小論文の書き方」だけでは、合格するための小論文にはなりません。あくまでも志望する学部・学科に合わせた小論を書けたほうが良いでしょう。
一方で地方から都会に出ることの強みもあります。たとえば、早稲田大学や慶応大学は、多様性を求め、多くの地域から生徒が来ることを望んではいますが、その思いとは裏腹に、関東圏の合格率が高まっています。これを解消するために、「地域ブロック枠」というのを採用していますが、ほとんどの人は知りません。調べるとすぐに出てきますので、興味のある人は調べてみてください。
こうした制度を利用すれば、合格率は高まります。
また、地元に貢献するという視点がもてれば、武器が一つ増えます。
たとえば、地元の観光産業をもっと盛んにするために○○大学◇◇学部で学びたいとすれば、漠然と観光産業に携わりたいと思うよりも、具体的に考えられます。
上記のような強みをいかしながら、弱みを消していけば、合格率は圧倒的に高まるでしょう。これからますます高まる総合型選抜入試に、みなさんがチャレンジしてくれるのを楽しみにしています。
相談があればいつでも相談してください。
上智大学カトリック推薦について
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.05.25
上智のカトリック推薦は、一般入試と比べると合格しやすく、ハードルが低いと言われていますが、いったい何を求められるのかが分かっていない人が多いので、ここでカトリック推薦の入試制度について説明します。
まずは、カトリック推薦出願資格について
・日本カトリック学校連合会に加盟する高等学校に在籍していること
⇒2020年度までは、学校指定枠があったが、現在はすべてのカトリックの高校から受験できる。そのため、倍率が上がり一般的には合格が難しくなったと言える。ただし、枠がなくなった分、同じ学校から合格者が増えるということも起こりうるので、人によっては合格しやすくなったともいえる。
・合格したら必ず入学すること
・出願基準を満たしていること
・学科指定の必履修科目を履修していること
入試の日程は下記のとおり
9月上旬 出願
10月上旬 学科試験(基本は小論、理系は試験)・面接試験
11月 合格発表
入試の特徴は、
・求められる評定平均が高い
・募集人員は若干名
・専願にもかかわらず、2学科に出願できる
この他、英検などの検定が条件にあるので、詳細は大学のHPから要綱をチェック!
入試内容は、
・高校の調査書・推薦状
・志望理由書 A4の紙1枚
・学科試験と面接試験
大学が求める人物像は下記のとおり。そして、ここがもっとも重要なので、しっかりと頭に入れること
・カトリック精神の素地を身につけている者で、本学への入学を第一志望とする者
・本学の「建学の精神(キリスト教ヒューマニズム)」に共感し、本学の教育の特徴とする、“For Others, With Others” の精神を実践し得る者
入学者選抜の方針は下記のとおり
・キャンパスにおける学生の多様化(教育背景、文化的背景、社会的活動経験等)に資する選抜とすること
・選抜時点での学力到達度のみを評価基準とせず、これまでの課外活動、社会的活動等の実績並びに本学入学後の人間的成長・学力向上の可能性を多面的、多角的に評価することで、総合的な人物評価を行うこと
・志望学部・学科への適性を評価するとともに、本学在籍中、また卒業後の将来性を考慮して選抜を行うこと
これは、簡単にいうと
過去(これまでの活動)、現在(大学で何を学ぶか)、未来(将来の夢)といったセルフストーリができているかということ。いわゆる志望理由書で学ぶことと同じ。
このようになっています。ミッション系の高校に通っている人は、是非、チェック!
上智大学法学部地球環境法学科 合格体験記
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2022.12.14
「上智大学に惚れ込め」
私がKip学伸への転塾を決意したのは高3の9月の終わり頃でした。書類提出期限まで一ヶ月ほどしかなくかなり勇気のいる決断でしたが、それでも転塾を決意したことには、大沢先生の「公募推薦を受けるためには、まず上智に惚れ込め」「本当に受ける覚悟があるのだったら本気で教えたい」という言葉がありました。当時私は「受かったらラッキー」くらいにしか考えておらず、上智を受験するにあたって十分な覚悟と熱意があるとはお世辞にも言えませんでした。しかし初めてKip学伸に足を運び、大沢先生と面談をした際に、これらの言葉が自分の上智大学公募推薦への心構えの甘さを痛感させ、同時に私の心の中に「絶対受かってやる」という決意を芽生えさせました。
入塾後私がまず取り組んだことは、上智大学について徹底的に調べ上げることでした。大学の資料はもちろん、学科の講義で使うテキストや教授の書籍など、ありとあらゆるものに目を通しました。自己推薦書は、今までの経験や自分の長所•短所をまとめることから始め、その上で大学で何をしたいかを考えました。課題レポートは、転塾前に既に完成させていたものを何回か推敲したものの、納得がいかず思い切って全く違うテーマに切り替えました。いずれの書類も白紙から書き始める時が最も大変でした。とりあえず書きたいことを全て書き、そこから不要な部分を削ったり言い回しを変えたりして、その都度大沢先生に添削していただきました。一ヶ月ほどの書類作成を通して、上智大学への思いがますます強くなっていくのを感じました。
書類提出後は、間髪いれずに面接と小論文対策にあたりました。小論文を書くにあたっては、論理的に書くことを意識して、過去問だけでなく多くの問題に取り組みました。面接の対策としては、志望理由を特に重点的に整理したほか、自己推薦書と課題レポートを、大沢先生だけでなく他の先生方にも目を通していただき、繰り返し議論を交わしました。多くの方々の意見を聞くことで、当日どの側面から質問をされても柔軟に対応できる力がつくと思います。また実際に、地球環境法学科の学生である先生に質問をする場を設けていただき、より大学と学科の情報量を増やし、自信を持って試験に臨みました。
そして受験当日。上智を第一志望とする人のみが集まるだけあって、異様な緊張感が立ち込めていました。まず午前に小論文、約1時間の休憩を挟んで午後に面接という流れです。小論文の試験会場と面接の試験会場は別で、小論文は学科によらず法学部の受験者全員が同じ教室で行い、面接はいくつかのグループに分かれます。小論文の試験が始まり、試験問題を開いた時、愕然としました。問題は、BPO(放送倫理•番組向上委員会)が指摘した、バラエティー番組などにおける「痛みを伴う笑い」が青少年の適切な精神の発達を害する、という問題に対して意見を述べるというもので、地球環境法学科とは縁が無さそうな内容だったため拍子抜けしたのを覚えています。しかし冷静に、これまでやってきたように論理的に書くことを意識して、なんとか形にし、休憩時間に、書ききれなかったことを面接で補足できるようにその問題について必死に調べ、言いたいことをまとめました。その後控え室に移動し、面接を目前にしても最後まで繰り返し頭の中でイメージをしました。上智の面接は圧迫だと聞いていたので、少々不安に感じていましたが、二人の面接官はいずれも地球環境法学科の教授で終始和やかな雰囲気でした。面接では、覚えたことをそのまま口に出すのではなく、会話をする感覚で相手の意思を汲み取るように心がけましたが、思っていた以上に掘り下げられたため、言葉が詰まってしまうことが多々ありました。しかし、Kip学伸で積み上げてきた自信が後押しとなり、屈することなく答えることができました。一方で、志望理由や小論文についてなど、面接で最も聞かれそうなことは一切聞かれず、面接終了後はそのことがずっと気がかりでした。
あっという間に迎えた合格発表日、携帯の画面には「合格/ACCEPTED」の文字がありました。
振り返ってみると、家族や担任の先生、塾の先生や友人など、数えきれないほどの方々の支えで合格が勝ち取れたのだと思います。支えてくださった皆様、本当にありがとうございました。私はこの二ヶ月間、言われたことを素直に受け止め、与えられた課題をこなすのではなく、自分から積極的に取り組む姿勢を大切にしてきました。このことは、心から大沢先生を信頼していたからこそ成し得たことです。改めまして、大沢先生をはじめKip学伸の皆様、ありがとうございました。
上智大学公募推薦で最も重要なのは、自信です。先述したように、小論文も面接も変化球が当たり前になっています。そのようなときに、コツコツと積み上げた自信が武器になります。この文章が少しでも受験生の方々のお役に立てば幸いです。
上智大学法学部地球環境法学科 合格
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2022.12.08
R君が公募推薦にて上智大学法学部地球環境法学科に合格しました!
おめでとうございます!
合格体験記は後日、掲載いたします。
上智公募推薦コースを設立して8年。これまでコース受講生は全員合格しております。
推薦系入試は本当にズルいのか?
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2022.10.07
少し前に、早稲田大学の卒業生が「これまでは学歴社会であったから収入格差社会となった。これからは、学歴ではなく各自が経験したことを基準に、することで格差が縮小する」というようなことを発言して炎上騒ぎがあった。批判する側は「その経験こそが経済的な基盤によって支えられている」、つまり金で経験を買っていると言っているのだ。
議論のどこに焦点を絞るかによって話は変わってくるので、ここでは分かりやすく、これまでの「学力中心の入試」というのと「学力以外の能力を計る総合型選抜入試」との2つに分けて考えてみる。
以前から「AO入試はズルい」といった声はあった。
その一つは、そもそも都会に住んでいるお金持ちが有利だというのである。帰国子女の大半は、関東や関西に帰国する。海外に行くことだけではなく、何か活動をするのでも都会のほうが有利であり、また周りにもそういう人に恵まれている。つまり、都会の高校生のほうが田舎の高校生よりも有利であるため、学力で測るほうが平等であるという主張である。
確かに、帰国子女、海外経験などは地方の高校生よりも都市部の高校生のほうが身近に存在する。ただ、総合型選抜入試は海外に行った、あるいは住んでいたということを競う入試ではないので、あくまでもその経験をどうやって昇華するかがポイントであるため、海外経験の有無そのものが評価の対象ではない。それよりはむしろ、過去の活動と大学で取り組みたいこと、未来の夢が形となっているかどうかがポイントである。したがって、都会も田舎も海外経験の有無もあまり関係ない。
次に、学校の成績が良いだけで勉強があまりできないのに、難関大学にいくのがおかしいというような声もある。一所懸命に勉強をしている人が受からない大学に、書類と面接と小論だけで受かるのはおかしいと主張する人もいる。これは二つの意味でおかしな批判である。一つは、学校の成績が良いだけで難関大学に受かるのであれば、自分も高校時代に成績をとれば良いだけである。成績をとるチャンスは平等に与えられている。そもそも、良い成績をとり続けることは大変であり、その大変なことを努力によって続けた人を、高3になって要領よく学習できるからといって批判するのはおかしい。
最初に書いたように、総合型選抜入試が「学力以外の能力を測る入試」だからである。たとえば、社会に出たときに、要領の良い人よりも愚直に努力をできる人を評価することがあるように、大学がそうした人を評価するとしても何もおかしなことはない。学力のみによって、人の能力が測れるという考えが、必ずしも正しいわけではない。そもそも、能力というもの自体が社会的なものである。たとえば、百メートル走を世界一速く走れる人間は、その能力を称えられるが、その競技自体が社会的な存在である。というのも、もし百メートルを競争するのであれば、必ずしも平地でなくても構わないからだ。垂直に百メートル登る競技であったとしても構わないはずである。百メートルの建物を登る人間の能力が称賛されないのは、彼の能力の不足が原因ではなく、そうした競技が社会で認められていないということに起因する。あるいは、仮に現在の百メートル走の世界記録を上回る人がいたとしても、社会に認められなければ(社会のルールに則ってタイムを測らなければ)、その記録は、存在していないに等しい。
また、書類と面接だけで受かると思っているのであれば、それは書類を作成する難しさと手間を分かっていない。高校生の段階でいったん、自分の夢を描き、その夢を実現するのに必要なこと、勉強しなければならないことを考え、調べる。そのうえで、自分にその適正があるかどうかも、自問していきながら少しずつ、ネタを集めることは、想像以上に時間と手間がかかることである。もちろん、ネタが集まったとしても、実際に書類を書き始めると何十回との書き直しがあり、その過程は不安との闘いである。周りの友達が確実に覚えるべき英単語を増やしていく中、自分は正解のない書類を作り上げていかなければならないのだ。
私自身は、いくつもの理由があるにせよ、その一つには実社会の要請に従って、これまでの入試方式ではなく総合型選抜入試の類が生まれたと考えている。ペーパーテストがいくらできたとしても、海外の人たちと仕事を取り合う過程で勝てるとは限らない。日本の経済力が世界でも地位が高ければ、日本の価値観だけで生きていったとしても困ることはないが、経済力が低下するにつれて、世界標準に合わせていかなければならないのは当然の理である。
そのように考えると、総合型選抜入試はズルい入試方法どころから、今後の時代もっともっと国をあげてレベルアップを図らねばならない入試方式だと私自身は信じている。
志望理由書最後の仕上げ
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2022.09.17
総合型選抜入試・公募推薦・自己推薦などで受験をする人は、志望理由書が最後の段階にきたころでしょうか。
自分の書いた書類がどのレベルなのか分かず、不安も大きいと思います。
誤字脱字衍字のチェックはできても、内容そのものをチェックすることは難しいことでしょう。
たとえば、ご両親や学校の先生からOKを貰ったのであれば、形式としてはおかしくないということです。
それでももっとブラッシュアップしたいのであれば、コツとしてはライバルとどうやって差をつけるのかを考えることです。
ライバルと同じような内容を書いていれば、読み手に引っ掛かりません。どうすれば、読み手に興味をもってもらえるのか、ということに焦点をあてて最終段階への修正を考えましょう。
志望理由書を書くコツ
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2022.07.14
孫氏の兵法に「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という故事があります。
敵に勝つには、相手のことと自分のことを知ることだという意味です。
志望理由書を書くのも基本はこれと同じです。この基本を守るだけでずいぶんと良い志望理由書に生まれ変わります。
この場合、相手というのは、大学のことになりますから、まず大学を徹底的に調べることです。当然、大学のパンフレットやHPは隅から隅まで読むべきです。大学の理念は何なのか?どういう授業があるのか?大学が力入れていることは何なのか?どういう先生がいるのか?調べられることは無限にあります。
ただし、パンフレットやHPに記載されている言葉をコピペをしてはいけません。
大学のパンフレットは不特定宅数に向けて作っているため、間口を広げるために、具体的には書かれていません。受験生はこれとは逆の立場ですから、できるだけ具体的に書いて、その具体的な例が大学の求めていることと合致すると言えば良いのです。ですから、「様々な視点から」「幅広い知識を」などパンフレットやHPによくある言葉は受験生としては使わないほうが良いでしょう。
コツとしては、カリキュラムや留学制度、大学の先生など固有名を入れることです。
また、大学を調べると同時に大学の立場になって考えてみることも重要です。大学の立場になったときにどういう学生を欲しているのか。また、志望理由書で判断するとはどういうことなのかということについて考えてみるのです。
つまり読み手の立場を考えるのです。
ついつい書きたいことをすべて書こうとなりがちな志望理由書ですが、そうしたことよりも、どうしたら興味をもってもらえるかということを常に意識して書くほうが、はるかに相手の立場になっています。
そうすると、形式的に「無難に書く」という発想ではなく、読み手にどうやったら興味を持ってもらえるのかという発想になってきます。志望理由書に限りませんが、文章であれ映像であれ最初と最後がもっとも肝心です。だからこそ推敲を練って、読み手に伝わる表現を考える必要があります。そのために重要なのは、どこまで具体的に考えているかということです。ついつい使ってしまいがちな、「グローバルに活躍する」「多様な社会」「持続可能な環境」といった言葉には具体性がなく、何も考えていないことがすぐに分かります。コツは一つのことに絞って深堀して書くことです。「多様な社会」と書くのであれば、今どういった人が不利益を被っていて、その不利益をどうやって払拭できるのか、ということを書くのです。一方で、内容を詰め込みすぎると、しばしば一文が長くなります。読み手のことを思うのであれば、全体的に一文は短めで書いて読みやすくなるよう工夫をするほうが良いでしょう。
次に、己のことを知らなければなりません。
己のことを考えるには次のように考えると良いでしょう。
①将来はどういうことがしたいのか?
②そのきっかけは何なのか?また、どういう活動をしてきたのか。
③そのために大学で何を学ぶ必要があるのか。
上記のことを書く際に、自分の長所やこれまでの活動といったことも当然重要ですが、同時に「社会的意義」も意識しましょう。たとえば、建築学科へ行きたい場合、だれのためにどういった建築を作りたいという視点から離れずに書くのです。自分のことだからといって、内省ばかりしていると、社会的な視点がなくなってしまいます。そうした意味では己を知る場合も、情報収集が重要になりますから、書籍やインターネットを活用しましょう。たとえば、外交官になりたいのであれば、まずは元外交官の本を読んで自分なりに具体的なイメージをもてるようにするのです。
さて、最後に付け加えるとすると、書いた志望理由書は誰かに添削をしてもらうほうが良いでしょう。客観的な意見が聞けるからです。多くの人に意見を求めると、船頭多くして船山に上ることになるので、信頼できる人、一人か二人で良いでしょう。
横浜市立大学国際教養学部AO入試 合格までの道のり
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2022.04.22
みなさんこんにちは。Kip学伸塾長の大沢です。
今日は第2弾、卒塾生が来てくれたので対談、AO入試で受かった子です。紹介したいと思います。横浜市立大学国際教養学部に合格した、あきのさんです。よろしくお願いします。
【動画はページの最下部にあります。以下は動画のテキストバージョンとなります。】
>>卒塾生が受講していた「総合型選抜入試・AO入試/小論文対策コース」もご覧ください!
大沢:あきのさん、久しぶりに塾に来てくれてありがとうございます。
今回お呼びしたのは、もちろんKipでAO入試で合格した子はたくさんいるんだけども、すごく特徴があって、みんなに話をした時に、えって言ってくれるような驚きのある書類が作れたから、その驚きのある書類というのは、僕自身すごく重要だと思っていて、学校の先生もすごくAO入試の書類を手伝ってくれたり、あるいは指導してくれたりしますが、どうしても学校の先生の作る書類って見ていると、型通りでよく言うと穴がない、悪く言うとつまらないという感じになっている。その中でやはりほかの受験生と違いを出して、私はこんな風にして、こんなことを学びたい、こんなアイディアを持っていますというようなことを際立ってできたのが、あきのさんだったんじゃないか、と思っているので、是非その辺のアイディア、あきのさんがやってきたことがどう結実していったのかなんかをこの動画でみなさんにお知らせできたらと思っていますのでよろしくお願いします。
あきの:よろしくお願いします。
大沢:まず、塾に入ろうと思ったきっかけと、その時AOを考えていたかどうかを教えてもらえますか。
あきの:私が入塾したのは高校3年生になる前の冬、2月くらいでその時は全然AOについて考えていませんでした。母がそろそろ受験だから塾に行ったらどう?ということで、ここがすごい近所だったこともあり、通塾することに決めました。
大沢:最初から横浜市立大学という名前は出ていたよね?
あきの:はい、横浜市立大学に何回かオープンキャンパスや、文化祭に行ったこともあったので、候補の中に横浜市立大学が入っていました。
大沢:なんで横浜市立大学だったの?
あきの:実家が横浜市立大学(以下、横市)に近いこともあって、文化祭やオープンキャンパスに何度も行く機会があったこと、また中学高校が神奈川の方にあったので、あまり東京の大学に通うことを考えていなかったことが横市を選んだ理由になります。
大沢:うちの塾だと通学圏内が横市だっていう子はいないけれども、高校の関係でっていうことだったんで、あきのさんはそれまで中学受験で私立に入っていて、勉強はそこそこできていたと思うんだけれども、学業的にどんな生徒だったんですか?
あきの:勉強は正直言って、成績は割と上位に入っていてできている方ではあったんですけれども、その分私生活では勉強することがなくて、周りは図書館に行ったり休憩時間を使ったりして勉強していたんですけど、私はテスト前日に一夜漬けで勉強してしまうようなタイプで。
大沢:要領が良かった?
あきの:どうなんですかね、要領が良かったのかもしれません。それにかまけて怠けてしまっていたため、後半で割と苦労することになりました。
大沢:なるほど。基本的に横浜市立大学を一般で受けようと思うと、センター試験もあって全科目できなきゃいけないので、数学もできたし、得意なものがそこまでなかった?
あきの:オールマイティにはできるけど、かといって特筆すべき点はありませんでしたので一般入試で行っていたらどうなっていたのかなって考えてしまいます。
大沢:塾でも数学やっていたり、英語、国語もやっていたりしていたのか。
あきの:最終的には理科と社会もセンター試験のために。
大沢:いつぐらいからAO入試の話が出たのか覚えている?
あきの:5月くらいですかね。最初は出てなかったんですけど春先くらいにAOの話が出て考え始めました。
大沢:なんでそんな話になったんだっけ。成績がよかったからかな。高3の春の段階、夏休み前の段階で、多くの受験生、これを見てくれているみなさん、同じように見たと思うんですけど、高3になってどうしようっていうときにその選択の一つにAO入試があるということですね。
そこから塾の中でAO入試も含めて勉強していこうということで、塾のオリジナルテキストを使って、志望理由書を書いて行ったりしました。ここからがポイントで、まずあきのさんがどういう生徒なのか、どういう過去を持っているのかということによって、通塾の長い子であると小学生から来ているとか、中学生から来ている子であると、やってきた部活であったあり、お父さんとお母さんとの面談もこちらがしてると、バックボーンがなんとなくわかるんですが、あきのさんの場合、高2に最後だったので、あまり部活のこともよくわからなかったので、そこから入ったと思うんですけれど覚えてますか。
あきの:はい、覚えています。すごく話し合ったことを覚えています。
大沢:何してきたのっていうことで、すごく印象に残っているのが、ピアノをやってきたってことと、生物部だったってことと。
あきの:英語を学びたくて空港で働きたいということ。
大沢:そうだね、授業の中でそういう話をしていったり、文章にしていったりして、何が彼女の武器となるかということを一緒に模索していった。これにすごく時間がかかったと思います。その他の書類が最後できていきますが、最初に何をセールスポイントとするか。セールスポイントを探すのにもっとも時間がかかったと。覚えているのは、生物部ですよって話は聞いていたけど、それが結構本格的だった。中1からずっとやっていて、合宿に行ったり、今でも覚えているのが、合宿に行くと山の上で、蝶が通る道を蝶道というらしいのですが、蝶道を探すために推理をしたり、そういうのを別の事と結びつけたりしたの、覚えている?
あきの:覚えています。
大沢:空港のスタッフになって、そういう蝶のことで推理したものが、外国から日本に初めて来る人がこういう動きをしたいんじゃないかなって推理するのに役立つっていうのを書いたりね。
あきの:恥ずかしいです。(笑)
大沢:そういうのもあったんだけれども、それでもなかなかピンとくるものがない中、話はどんどん詰めていったけど、ピンと来るものがない。ところがある時、学校の授業の時ね。何の授業だったっけ?
あきの:飢餓状態にある途上国の子ども達の話を聞いて、途上国の子ども達だけでなく、飢餓状態にある人々を救いたいと思うようになりました。その方法としてあがったのが昆虫食の活用です。
大沢:そうなんです。授業の中で今も飢えに苦しむ人が世界に数多くいると、それをなんとかしたいという思いがある一方でそれを救う手段の一つとして昆虫食があるということに引っかかったわけです。ここがまず偉いところですけれども、それは何もなければたぶん引っかからなかった話なんだけれども、今志望理由書を書かなくてはいけない、どういうネタが自分に合うのだろうっていうのでアンテナを張っている状態だったからきっとその話がすっと入ってきたんだろうと思う。昆虫食って割と最近話題ではありますが、あきのさんの場合は、話題になるまでに生物部の段階で、実は昆虫食というのを食べていたんですよね。これもなかなかみなさん、すごい話だと思うんですけれども。どれくらい珍しい話か僕にはわからないけども、何を食べていたんだっけ?
あきの:コオロギ(笑)。食べるのは、そもそも部活内でも罰ゲームという扱いだったんですよ。正直、そんな褒められるものではなかったかもしれないんですけれど、それのおかげでAO入試の志望理由にすることができました。
大沢:罰ゲームで食べてきた、それが食べられた、生物部にいた、学校の授業で学んだってことがある時ぴょーんとつながったって感じで、アンテナを張ってたからってことなんだけれども、それがつながって話ができていくわけです。
あきの:まさか最初は昆虫食、罰ゲーム目的だったから、飢餓につながると思ってなかったので、それに気づいたときは自分でもすごく衝撃でした。
大沢:昆虫食のメリットってなんですか。
あきの:まず、栄養価がすごく高いことにありまして、次は生産するにあたって牛などと比べると非常に低コストで生産することが可能なことになります。今は需要が低いので価値も高くなっていますが、普及活動を通してどんどん値段を下げて安価で手に入りやすい状態にできたらと考えております。
大沢:そのメリットがあって、普通、国際教養学部っていうと語学の話だったり、私にはこんな海外に行った経験がありますとか、将来国際的な〇〇になりますっていうものができるのに、あきのさんの場合は、まず昆虫食で今多くの飢餓の人を抱えてる国々を救いたいというところからスタートして、そのためにお金がかからない且つ栄養価値があるこの昆虫食を普及させたいんだということで結びつけました。国際教養学部と昆虫食ってなかなか結びつかないと思うんですが、その間に生物部というものがあったおかげで、全てがきれいにつながったと言うことですよね。これが彼女の最大の武器で、もちろん昆虫食のメリットなんかをその後調べていくことになります。高3の夏休みにどこに行かれたんですか?
あきの:昆虫食を食べられるお店に数軒行かせていただきました。
大沢:これもまためぐり合うというんでしょうか、あきのさんのお母様が長野の出身でしたよね。
あきの:はい、実は幼少期から昆虫食についての偏見はあまりなく、実は馴染み深いものだったんです。
大沢:そうなんですね。お母様もちょっと食べられる。でも一緒に食べに行ったときお母様は平気って言いながらも結局食べられなかったって言ってたような。
あきの:その時一緒に食べにいったのがコオロギだったんですけれども、親指くらいの大きさで、母はその見た目にグロッキーになってしまいました。
大沢:そこからは話が早くて、昆虫食をされている先生のセミナーかなにかに受けに行ったんだっけ?
あきの:それは元々何回か受けていたんですけれども、AOで昆虫食をやるって決めてからも何回か訪れました。
大沢:なるほど。そういうような経歴で実際に夏休みに、それによって書類が、それが決まってからはもちろん文章上の随行は何度も何度もおこなっていきましたが、核となるアイディアはできていたので、それをよりブラッシュアップしていく、研ぎ澄ましていって、より形をきれいにしていくという作業だったと思います。その時に横浜市立大学って志望理由書と?あと何が必要だった?
あきの:活動報告書、二次試験が面接と、プレゼンでした。
大沢:プレゼンというのが大きな一つテーマだったので、このプレゼンもちろん昆虫食で攻めていこうという話になりました。普通は模造紙でやるんだっけ?
あきの:推奨されているのはホワイトボードを用意しているので、模造紙に書いて貼り付けて発表という形だったです。
大沢:割とアナログですね。学校の推奨がアナログですけれども、あきのさんの場合はそうせずに?
あきの:大きなスケッチブックを用いてペラペラめくってプレゼンを行いました。
大沢:紙芝居みたいな?それまだ持っている?
あきの:まだ持っています。
大沢:動画撮ったのを覚えている?
あきの:覚えています。
大沢:あの時に食べたコオロギとか、カブトムシ、蚕、蜂の子というようなものの写真が貼ってあって、あれはなかなかインパクトがあるので、通常塾でプレゼンや面接の練習というと先生と受験生という感じで終わるんですが、小学生の子なんかも興味を持って、あのお姉さん昆虫食べて大学入るんだーみたいになって割と有名になって(笑)
あきの:恥ずかしいけどうれしいですね。
大沢:インパクトという意味では塾の先生たちもそうですけれども、横浜市立の先生もびっくりしたんじゃないかと、何この子昆虫食べるんだみたいな。やっぱりそのギャップ、別に昆虫を食べるっていうのが、ギャーっていうだけの話ではなくて、きちっと裏付けされていて、単に珍しいものをしているっていうわけじゃなくて、将来的には横浜市立の教育理念の目指すところとあきのさんの目指すところと一致させてその手段の一つに昆虫が入っているということかなと思います。
大沢:他の受験生との違いを出して私はこんな風にして、こんなことを学びたい、こんなアイディアを持っています、とすごく際立ったことができたのがあきのさんだったんじゃないかなと思います。
あきの:飢餓の状況を救いたい。その方法として昆虫食の活用です。
大沢:今でも昆虫食べています?
あきの:今でも食べています。コロナがまん延しているので、そんなに外に行く機会はなかったんですけれども、昆虫食の通販ショップとかも今は充実してきているので、そこで頼んだり、実際に店に赴いたりして食べています。
大沢:生徒にあきのさんの話を小学生なんかに、おもしろ半分にちょっと脚色して話をすることがあるんだけれども、そうすると、塾のipadなんかでAmazonで売ってるんだよってサイトを見せるとみんなワーって言うんだけれど、自分が見ちゃうとおすすめにタランチュラとかコオロギのなんとかですっていうのがね。(笑)でもみなさんが思われているのはたぶんちょっとグロい昆虫食だと思うんですが、今結構よくなって、あきのさんに写真を見せてもらったクッキーとか普通にあるよね。
あきの:ありますね。昆虫ショップでも昆虫食を粉末状にして練りこんでパスタにしたり、クッキーにしたり見た目はわからないけれど、昆虫食になっている日常生活で食べられるようなものが多いです。
大沢:そういうことなので、みなさん偏見がある人、僕自身も偏見を持っている一人ですね。理性じゃなくてなんとなく拒絶してしまうというのがあるけども、言われずに対すると案外わからない。生徒の中にはタランチュラを食べたっていう女の子がいるんだけど、すごいおいしかったってエビみたいだったって言っていて、へぇとは思ったけれども、なかなか食べられないかなあと思います。でもそういうようなところに頭を使うということが、何も考えずにとりあえず書類というものを形式的に終わらせようっていうのではなくて、この書類を大学の先生に届けるのに、どうやって自分が真剣に考えてるってことを伝えるのかってことに工夫をしたことが勝因だったんじゃないかな、と。
倍率は最終的にどうったの?
あきの:倍率は最終的に8倍。
大沢:8倍、なかなか高いです。そもそも教養学部って人数とらないよね。学科がとらないんだっけ?
あきの:学科は取るんですけれども、学系があまり取らないですね。最初は都市学系を望んでいたので、そこがあまり取る人数が少なかったと記憶しています。
大沢:じゃあ、結局最終的に受けたときは、8倍で何名合格したの?
あきの:数名だと思います。一次試験を受ける際には200名くらい。それが減らされて4,50人くらい。それからまた面接で5人くらい。
大沢:もう少し取ったような、20人くらい取ったのかな?それでも20倍くらい?
なかなか倍率が高かったとは記憶しています。そういうところで、他の人と同じようなことを書いてしまうと、絶対残らないし、甲乙つけがたいなってなっちゃうけれど、実際面接のときはどうだったの?
あきの:面接はすごく緊張しました。私、緊張するとすごい早口になって、学校や塾で行ったプレゼンの練習が、プレゼンの時間が10分だったんですけど、7分で終わってしまうくらいすごい早口だったので。
大沢:iphone立てて時間を計って練習したよね。
あきの:実際の本番でのプレゼンはすごい落ち着いてできて、逆に10分ちょっと超しちゃったんです。面接がその分すごい緊張してしまって、一つ質問を途中解答している時に忘れてしまって、どうにもならなかったってことがあります。質問されたことも忘れたし、今まで自分がしゃべってきたことも忘れてしまいました。(笑)
大沢:だからみなさん安心してください。このように合格している人も緊張してストーンと飛んでしまうこともあるということですね。でもまあ大学の先生もそれはプロなのでわかっていると思います。今でも面接の内容覚えています?
あきの:どうしてもその自分が忘れてしまった質問だけは思い出せません。(笑)
大沢:特に聞かれたこと。やっぱり昆虫食って確か聞かれたんだよね?
あきの:昆虫食についても聞かれましたし、昆虫食って聞いたら理系っていうイメージが強いと思うんで、なぜ国際教養学部を選んだかについて聞かれました。
大沢:先ほどの話には出ませんでしたが、志望理由書の段階で、もちろん昆虫食っていうのを実際の途上国に行って普及させようと思うと行政的な手続きも必要だしっていうので、横浜市と実際に提携をしている横浜市立だとそういう行政上のことも学べるっていうことも気にしていたんだよね。だから、そこも隙ないように、実際にそんな簡単に行くかどうかは別にしてもそういうことも当然に考えて、書類を作ったということになると思います。でも緊張はしつつも、その1個飛んだの以外は、普通にできた?
あきの:できたんですけれども、最後逆にアドバイスをされてしまってすごく不安な気持ちで帰りました。
大沢:何についてアドバイスされたの?
あきの:ジビエ料理について聞かれて、ジビエ料理なんかももっと勉強した方がいいよって言われて帰ったんですけど、それに加えてお母さんたちがいるスペースがあったんですけれど、そこで母が「あなたが一番早かったよ」って言われて、そこで「あー、自分が一番面接時間早かったんだ」っていうのもあってすごく落ちたんではないかと心配になってました。
大沢:みんなこういう風に終わった後も合格発表があるまでは、不安と闘ってるということです。むしろ安心する必要もないかもしれません。緊張はしてほしいですけれども、合格する人が終わった瞬間にすべて「よっしゃ、うまくいった!」と思うとは限らない。ただ、僕は長い経験があるので、あきのさんの試験が終わった後、聞かれた話を聞いたり、そういう感じだったかを聞いたりした後には、まあ大丈夫だろうなっていうのは思ってはいました。きっとそういう話もしたような気がします。
あきの:されましたけど、正直その時は信じることはできなかったです。絶望していたので。(笑)
大沢:逆に言うと自分ができなかったことが、きちっとそれにこだわってしまうということはある意味冷静に見れているということでもあって、不思議なんですけれども、一般の試験とかでも、大体合格する子、高得点取る子は完璧だったっていうより、できなかったって言うことがすごく多い。反対に、「よしできた!」って言う子は、あんまりできてないことが多い。だから自分のことを客観的に見れていないということかなと思います。
こうやって振り返ってみると、あきのさんは結局何がAO入試の中で合格まで行って、何が大切だったと思いますか。
あきの:私が今日横浜市立大学にAOで受かって最も大切だと思ったことは、志望理由書に伴った、自分の志望理由のユニークさかなと思います。
大沢:なるほど。自分ならではで、こういうことがしたいとか、そのためにこういうことをしてきましたというようなことを明確化したこと。
あきの:正直、先生が言われたとおり、空港で働くとかを理由にすると、他の人と甲乙つけがたいというか差がないから、落ちてたと思います。自分の中で携わってた昆虫、その中でも昆虫食という道を見つけることができ、学校の授業でやった内容と合わせて、それがよりユニークさにつながったのかなと思っています。
大沢:生物の話はすごくした記憶が。
あきの:しました。自分が生物部で蝶を専門にしていたので、蝶に関する知識はすごくお話させていただいた記憶があります。
大沢:今日の話には出ませんでしたけれど、実は自分の図鑑も作っていて、毎年文化祭で発表していたんだっけ?
あきの:文化祭では蝶を取って標本にしたり、蝶の情報を自分達で図鑑など見てまとめたりして毎年更新して図鑑として置いてました。
大沢:蝶というのは昆虫の中でも一番深いと言われているものなんだよね。昆虫捕りの中でも蝶専門ですっていう人は結構いるというのは聞いてますけどもまさにそういうので、これもなかなか難しくて、あきのさんにとっては当たり前のことかもしれないし、あるいは私蝶が専門で大好きなんだって言っても、周りにはえー、変わってるねで終わってるようなただの一つのネタだったかもしれないけども、話をしていくうちに、大人であって他人である、塾講師の私と話を通してそれって結構本格的だよ、と。単に虫好きだったっていう話じゃなくて、6年間の活動があって図鑑も作って毎年合宿も行ってということが、他にもあきのさんはピアノをずっとやっているとかいろいろあったんですけれど、そういうのも全部話をしてくれていくうえで、何が一番武器になるか、核となるかなということでたどり着いたということです。
ですので、みなさんこれを見ている人の中には、私こういうの何年もずっとやっているなとか、俺もこういうの好きなんだけどって、好きなことがあれば中3の子とか高1の子はもっとその道を極めたほうが案外大学へ近道になるかもしれませんのでその時に重要なのは、自分の好きなことと社会がどのように結びつくかということ、単なる好きだと、オタクだねで終わってしまうので、社会性がそこに伴うと一気に大学が近づく可能性が出てきます。
今はAO入試、総合型選抜入試を目指す人たちは今後も出てくると思うのでその人たちに一つ、なにかメッセージを。
あきの:今コロナウィルスがまん延してしまって、受験体制も去年から変わったりしてみなさんもついていけない部分も多いと思うんですけれども、私はAO入試で受かって、自分は書類や文章を先生にすごく見てもらってその知識が大学生になった今でも役立っているし、それが就職の時も役立つと思います。なので、みなさんもAOに興味を持ったら、AO入試を考えてみてください。
大沢:今日はありがとうございました。
小論文の書き方
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2022.03.30
英語や数学といった科目に比べ、小論文はどうやって勉強を始めたら良いか分からない人が多いのではないでしょうか。
学校で小論の授業があって受講している人もいるかと思いますが、その多くはいきなり実践的な(本番に近い)形式の小論を書いていることが多いようです。
しかし、それでは自分の力がついていくという実感ももてないでしょう。そのうえ何が採点のポイントとなるかどうかも分かりづらいのではないでしょうか。
長年、小論・作文指導をしてきた私の書き方指導は以下のような手順です。
1 すべての文章には読み手がいる ⇒読み手を想像して書く。
2 文章は具体的に書く ⇒曖昧な表現は、思考が練られていない証拠。
3 文の構成を考える ⇒接続詞の正しい使い方と小論の型。
4 知識を増やす ⇒調べながら書くことで、各分野の知識を増やす。
5 実践問題 ⇒過去問対策
このような流れに従って、訓練を積んでいきます。各ステップの中にいくつもの課題を書かせます。そうすることで、何を学んでいるかが分かり、その課題がクリアできているかどうかも分かります。
多くの小論文のテキストや授業では3と4のみに力がおかれているため、もともと文章が苦手な人は、けっきょく何も身につかないということに陥りがちです。そうならないためには、特に1と2の訓練を積んで、文を書いて相手に伝えるということが、どういうことなのかを知ることが最善の道となります。
「運を引き寄せる力」上智大学法学部 公募推薦
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2021.12.21
私がkipに入塾したのは出願を一か月後に控えた十月でした。
それまでは、普通の予備校で一般受験の勉強と並行して小論文を見てもらいながら、出願書類は、法律関係の仕事についている父と学校の政治経済の先生の手を借りて作成していました。当時は、法律を知っている人に見てもらいながら書けば、間違いないだろうという安直な考えの下、出願書類の作成を進めていましたが、私が作った書類に違和感を覚えていた母が九月末にkipに問い合わせをし、出願まであまり時間がない中でも見て下さると聞いて入塾しました。
そして入塾した日から、出願書類である自己推薦書、課題レポートの書き直しを始めました。
自己推薦書は、自分の長所・短所や今までの経験などを書き出し、そこから、大学でやりたいことと繋がるものを見つけることから、課題レポートはオープンなテーマに対して、どのような切り口で書くかを決めることから始めました。
自己推薦書は内容を固めるまでに4回、そこに推敲を加えながら7回書き直し、課題レポートは切り口を変えながら7回、方向性を決めてからは25回書き直しました。一つひとつ書き直すごとに大沢先生に添削していただき、話し合いを重ねながら少しずつ大学に提出できるレベルのものに仕上げていきました。
最後の最後まで書き直し、出願締め切り日の前日に33稿目のレポートと12稿目の自己推薦書を提出しました。
そして、出願後は当日の試験に向けての準備を始めました。それまでにもやっていた小論文の演習に加え、kipや学校で面接練習をしてもらいながら、学校の政治経済の先生と一緒に想定問答を作りました。出願書類にまだまだ推敲の余地があった分、出願書類について聞かれたら、それを補えるだけの答えを用意しなくてはという緊張もあり、かなり入念に準備したと思います。その甲斐あって、面接に関しては不安を残さず、当日を迎え、楽しく面接を終えることができました。
面接以上に不安だったのは、小論文でした。新聞を読む習慣もなければ、テレビのニュースさえまともに見ていなかった私は、時事問題に疎く、前提知識を要する出題だった場合、手も足も出ないかもしれないと思っていたからです。そのため、小論文のネタ帳のような本を何週も読んで、どんなに浅くても前提となる知識をつけようとしたり、大沢先生に問題を予想してほしいと頼み、いくつか挙げてもらったテーマについて調べてみたり、直前になってかなり足掻きました。しかし、当日、問題を開いてみると、問一が今までメディアで報道された児童虐待に関する事例・事件の概要を300字程度で書かせる問題で、とても付け焼刃の知識で太刀打ちできるようなものではありませんでした。しかし、幸い、以前に関心を持っていた時期があり、本を読んだり、実際の事件をもとにした映画を見たりしていたこともあったので、ある事件について母親が我が子を虐待するに至るまでの経緯も含め、かなり詳細に書くことができました。今考えても、この小論文の出題は本当に運がよかったのだと思います。
そして、試験の10日後、学校で合否発表を見ました。結果は合格。大沢先生と家族にLINEで連絡し、仲の良い友人と担任の先生、想定問答を一緒に作ってくれた政治経済の先生にすぐに報告しに行きました。まだあまり実感が湧いていない私よりも喜んでくれる先生や友人を見て、運はもちろん、何より人に恵まれたのだと感じました。ずっとそばで応援してくれていた家族や友人、「学校の先生は好きなように使って」と全面的に協力してくれた担任の先生、面接前に毎日、朝・昼・放課後と想定問答を一緒に作ってくれた政治経済の先生、そして何より出願まで残り少ない中で受け入れて下さり、親身になってご指導くださった大沢先生をはじめ、kipの先生方には感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。
上智大学法学部 公募推薦合格!合格の秘策
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2021.12.09
さきほど、Yさんから上智大学法学部法学学科への合格通知をもらいましたと報告がありました。公募推薦です。
おめでとうございます!こちらもホッとしております。
Yさんが入塾してきたのは、高3の9月末。公募推薦の書類提出は10月末ですから、正直遅すぎると言えるでしょう。
お母さまからご連絡をいただきときは、その時点からできることは限りがありますとお伝えしました。提出する書類はすべてお父様と一緒に作り上げられており、大学が発した設問に答えてはいるものの、大学が求めているものとはズレがあるものでした。
時間はありません。できることは、限られた時間ですべて書き直すことです。たかが、文章を書き直すだけと思われる方が多いのですが、公募推薦では、
・課題レポート
・自己推薦書
・当日小論文
・面接
などを通して、しっかりと推薦するにふさわしい人物であることをアピールしなければなりませんから、単に文章の添削の話ではないのです。トータルで戦略を立てたうえで、各文章を作り上げていかなければなりません。
最初におこなったのは、自己推薦書の全面的な書き直しです。
将来の夢⇒大学で頑張りたいこと⇒そのために高校時代の活動
こうした軸を中心に、上智大学がどういう大学なのかを話しました。つまり、自分が上智大学とどれだけ合うのかをアピールするのです。
また、同時に課題レポートも進めましたが、こちらのほうでもネタ選びから作り直しをしました。
結果として、完璧と言えるまでには至りませんでしたが、できることはすべて尽くたという状態まではいけました。
入試だけでなく、スポーツの勝敗や人生の成功なども最後の最後のところでは運の要素が強いように思います。「引きが強い」とか「強運」であるとか「運が良い」というような言葉があるのは、そうした人生の経験を反映しているのでしょう。
しかし、一方で冷静に考えてみると、(というより数学的に考えてみると)運というものはすべての人に平等であるはずです。さいころを振って、6が5回連続で出ることはありますが、振る回数が増えれば増えるほど、6が生じる可能性は1/6に近づくのと同じ原理です。要するに、たった一回の勝負事でしたら運の要素が大きくなることはありえても、人生のような多くの分かれ道が生じるものは、運で切り抜けるには複雑すぎるため、運で片づけられるはずがないということです。しかし、それにもかかわらず、長年入試に関わってきますと、運を引き寄せる人がいると感じざるを得ません。
今回上智大学法学部に合格したYさんにもそのような運を感じました。
まず、お母さまが問い合わせをしてきたのが9月下旬でした。書類提出までひと月ほどだったと思います。来られた際に言われたのが、お父さんと一緒に書き上げた課題レポートが「何か違う」と思ったからだというのです。その何かは分からないが、とにかく「何か違和感を覚えるのでプロの人に見てもらいたい」ということでした。面談にお越しいただいて、お話は一通り聞きましたが、基本的にそのような短期間で納得のいく書類が書きあげるのは難しいというのと、その他にも理由があったため、その日のうちに入塾はお受けできないとお断りの電話をしようと考えておりました。ところが、こちらが電話をするより早く、お母さまよりお電話があり、今日からでも入塾したいという旨を伝えられました。こちらが電話をかけようと握った際に、かかってきましたから本当に数秒の差であったと言えます。
塾に来て、初日から公募推薦の書類は全面的に書き直しをしました。
文章で書くとたった一行で済んでしまいますが、お父さんと時間をかけて書いてきた自分の力作を、否定されるのです。しかも初対面の人間に。褒められるわけでないのですから、気持ち良いはずがありません。それからも、毎日こちらが読んで、添削をして書き直しをして・・・の連続です。
そうした日々が続いても、Yさんは大変そうな素振りも見せずに、素直にただ「はい」と言って毎日書き直しを続けました。そうした素直な態度にこちらも心を打たれ、指導にも熱が入っていきました。提出書類には正解はありませんから、どこまで推敲を練るかはすべて自己判断となります。書くのを嫌がったり、ためらう素振りを見せたりすることがあれば、推敲回数も減り、違ったものになったでしょう。そうしたことがなかったため、当初考えていたものよりもは良いものができました。個々の書類はまだ、修正の余地がありましたが、全体像はできたので、勝負の土俵には上がれました。
こうした過程では、受験する人にとっても、指導する人にとっても無数の判断の連続が存在します。あと一回、納得のいくものに少しでも近づけるために、修正するかどうか。提出まであとわずかな日数しかない中で、新しい案をとりあえず、書いてみるかどうか・・・。指導する側が妥協せずに添削をするということは、指導される生徒もそれについてこれる気持ちがないといけません。
結局のところ、どのような態度で入試に臨むのかという根本的な姿勢が問われるのです。日々で見ると少しずつ、しかしいずれはそれが結局大きな違いとなり、最終的には合否という結果につながっていくのだと思います。
そう考えると、一言で運と言っていることは、原因が複雑すぎて言葉で言い切れないために便宜的に言っているにすぎないもので、本当のところは、周りの人をどれだけ味方をできるかという生き方の姿勢ではないかと思えてきます。
他人と差がつく志望理由書の書き方(動画)
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2021.10.13
他の人よりも一歩先をいく志望理由書の書き方について話をしています。
【動画はページの最下部にあります。以下は動画のテキストバージョンとなります。】
>>合格を目指す方は「総合型選抜入試・AO入試/小論文対策コース」もご覧ください!
はい、こんにちは、Kip学伸塾長の大沢です。
今日はですね、一歩先をいく志望理由書の書き方ということについてお話をしていきます。
前回と言いますか、数分前の動画でですね、志望理由書の書き方について
こういう風に考えるんだよということで、過去現在未来3つの点をですね、
つなげていってセルフストーリーをつくっていくというお話をしました。
ただですね、ネットで調べていただいても
あるいは志望理由書の書き方の本なんかを読んでもですね、
言葉が違ったり若干表現が違ったりはあっても基本的には同じようなアプローチで
志望理由書の書き方なんかが書かれています。
英語数学といった一般入試にある、いわゆる勉強の科目というのは模範解答があって、
唯一無二の答えがあってその回答に近づく、あるいは解答に至るということで
正解を競う、そして正解の数が多ければ合格ということになりますが、
この志望理由書の書き方、
あるいはまあこの総合型選抜そのものがですね、
そのようなもので測れない唯一無二の正解がないというところが大きな特徴ですから、
みんなと同じような書き方をしていると
そのユニークさが出せないです。
ちょっとポイントとして今挙げましたユニークさということで、
ユニークというのは唯一無二ということですよね。
例えばですね、僕は毎年、沢山の志望理由書を見たり、
添削をしたり書き直しをさせたり、色々してますけれども、
多くの人が同じようなフォーマットに従って書いて、
結論として、よって私は貴学部を志望します、とかいうような形で結論を得ている人がたくさんいます。
でもそれってこのようなフォーマットですよっていう決まりがあるわけではありませんし、
反対の立場、つまり読み手の立場に立ったらそこってそんなに引っかかることなのかなと思います。
つまり当然、志望していることは分かっているわけですから、だから志望理由書を書くわけです。
分かりきった事を本当に書く必要があるのかなと。
そういうところで工夫をしていって、ユニークさを出していってほしいと思ってます。
特にまあ書き出しそれから最後っていうのは非常に
工夫するべきところだと思いますので、
何十回と書き直して、いろいろ流れが出てきた中でも、
最初と最後は特に推敲を練ってですね、
読み手がハッとするような文章を書くのが、
読んでいて、この子面白いなと思ってもらえるコツだと思います。
いいですか、まずはそうですね、文章の工夫ということで、
まあ最初の部分、最初と最後の工夫ですね。
で今ですね、こういう形でテキスト、
塾のオリジナルの志望理由書持ってきたんですよ。
ここにはですねこれまでに合格したいくつかの子の
出だし・最初と最後の例文だとか、そういったものも入っています。
一番最後は慶応大学に入った子の文章なんかも入ってますので
まあ過去に受かった人・先輩の文章なんかを参考にするとこういうふうにして
工夫してるんだなっていうのがわかる、と。
それからですね、自己推薦という入試制度、
今もちろんありますけども総合型選抜のひとつに含まれるこの自己推薦というのがですね、
他のAO・公募と比べてもこれまでの活動実績が重視される傾向があります。
前回お話ししたように、過去現在未来のその3つ点をつなげるという話をしましたけれども、
学部学科によって、その過去の、これまでの実績を重視するのか、
それとも大学で何をしたいのか、大学はこういう人物を求めますよっていうのを重視するのか、
それとも未来の職業ですね、
看護師になりたい、お医者さんになりたい、学校の先生になりたいというような
未来を重視するのかっていうので、若干この総合型入試も分かれてくるんですけども、
この中でも過去を重視するようなところというのは
例えば自分はなになにで全国大会に出たとか、日本選抜に選ばれたとか、
海外でこういうことしてきたとかっていうようなことを重視するところが多いんですけれども、
これはですね、
著しい成績ですと当然まあ得点が高いと言うと変ですけども、ポイント高いわけです。
これまでですね
僕も教えてきた子の中で
一番印象に残っているのは実際の囲碁のプロの人でした。
新人王を取ってですね、最年少で新人王を取ってということで、
世界ツアーに毎年出てたりとか、
そういうような人だったんですけど、
それで実績が素晴らしいと当然ポイントが高いわけですが、
皆さん当然ですけども全ての人がそのような素晴らしい実績を
持っているわけではありません。
しかしこの実績が素晴らしく見えれば見えるほど、
大学にとってはこの子面白いなと思ってくるんです。
じゃあその、悩むわけですね、どうしたらいいかと言うと
実はですね、頭を使って少し工夫すれば
そんなにすごいことじゃなくてもユニークな存在になれるんです。
何かといいますと、例えばですね、
1万人あるいは10万人、
自分の同世代の中でも、
自分はこれだと10番以内に入る、あるいは100番でもいいかもしれませんけど、
その全国トップレベルは難しかったとしても、
10人集まったうちの1位ぐらいかなっていうようなものだと、
考えればあると思います。
その、10人集まったうちだったら1位になれるかなっていうのを
3つつなげることによって、
こうすることによって、
1/1000の存在になれればいいです。
具体的に言いますと例えば
私英語好きなんだ、と。
たくさんの人が英語好きだと思いますが、
英語というのはですね、帰国子女姓の、帰国子女も増えているので、
簡単に英語が少しできるぐらいで私英文科いきたいのよねということは、
アピールになりません。
僕も塾で小学生から高校生まで教えていますけれども、帰国子女の子、
小学生でも帰ってきて、その専門のですね
塾に行って、英検1級とかも珍しくなくなりました。
小学生で英検1級です。
そうなるとじゃあ高校生だとどんなレベルなんだという話になってしまうので、
英語はあくまでも好きとかちょっと得意くらい、それでいいと思います。
なぜなら英語だけで勝負できるほど甘くないんです。
でもこの英語以外なら、
例えば文章を書く、私昔から作文書くの好きなのよねとか、
文章書くの得意だから先生によく褒められたとか、そういうようなものがある。
それからそうですね、
例えば自分はミステリーが好きなんだ、とか。
昔からミステリーを読むのが大好きで、っていうようなことがあったとすると、
英語が得意な人、ちょっと書いてみましょうか、
例えば、英語が得意と。
得意といってもそんなべらぼうではないということですね。
それから文章書くのが得意だと。
それから、ミステリーが好きだとなりますとそれぞれの要素はそんなに珍しくありせん。
例えばミステリーが好きだからって大学に行けるわけではありません。
ところがこの3つをつなげるとですね、
なかなかそんな人はあまりいないと思います。
これをうまくつなげたら、
将来私が、あるいは僕は、
日本の今輝いているミステリーをですね、英語で出版するのが夢だというようなことを
書けるかも知れませんし、
反対にオーストラリアでまだ日本語に訳されてないけど、
この人の本面白いなっていうのを紹介したいんだと。
それがぼくのわたしの夢なんだっていうようなことです。
だから大学でこういうことをやって、こういうことを学びたいということを
つなげていくわけです。
こうしたことを、今こうパッと例として出しましたけれども、
簡単にはもちろん見つかりません。
ですから、工夫をしなければいけないわけです。
自分がやってきたことが、どういう風に武器になるのかということに
頭を使うわけです。
つまり、この総合型入試とはそういうところで頭を使わないと、
パッと読んだ瞬間に。私は帰国子女です、英語が得意です、将来海外住みたいです、だと、
なんのユニークさもないわけです。
読んだ人がですね、面白いなと思ってもらえる視点を
どれだけ入れられるかということです。
僕の教えた生徒で、
去年おととし、数年前ですね、2年ぐらい前に横浜市立大学というところに受かった
女の子はですね、中高一貫校の、私立の中高一貫校の高校に行ってたんですけども、
中1から生物部にいたそうです。
その生物部自体全然珍しくないんですけども、話を聞いてるとですね、
結構本格的な活動をしていました。
そこからですね、色んな話をしてどうやったらそれがつながるかと、
何十回話し合ってですね、
最終的に、そこからどこにいったかというと、昆虫食というところに行って、
昆虫食から、途上国あるいは貧しい国の貧しい人たちの貧困をなくすと。
昆虫食の普及という話になって。
で実際、彼女は昆虫を食べに行ってですね、写真を撮ってそれをプレゼンにして、
とてもユニークな存在になって、もう受験する前からこれだけを得られてるんだから、
合格も間違いないだろうということで、
見事に合格を勝ち取ったと。
戦略です。
ユニークさを競うということです。
それからですね、他にもまあ実際にどうやってユニークになれるのかわからないって言った時に、
どういう発想があるか。
たくさんあるんですけど、ここで一つだけ。
例えばですけども、海外の視点を入れてみると。
特にまあこれ志望理由書というよりも、小論なんか特にそうかもしれませんが、
小論っていうのは基本的にイエスノーをはっきりさせる、是非を問うものが多いわけ。
例えば日本で、中学生の制服着用、
ほとんどの学校で義務付けられていますよね。
あるいは、髪型だったり髪の色だったり染髪禁止、
まあ要するにカラーをつけたりするの禁止と言ってる学校、中学校多いと思うんですけども、
それについてどう思いますか、あなたの意見を、と言うと。
まあ、私はその中学生のカラーリング、髪の毛を染めることに賛成ですか反対ですか、
という小論を書いたりするんですけども、
そういった時にですね、
ふとした時に考えた時に海外はどうなってるのかなっていうような視点をいつも考えておくと、
なんかこう発想するときにですね、ちょっと違った視点から
ものを考えることができるんだよね。
そういうような習慣をつけてですね、何か文章を書くと。
志望理由書なんかでも、これって海外だとどうなのかなっていうような風に考えてみると、
視野が少し広がるので、ほかの人とは違った視点からものが書けると思います。
そうですね、あとは、わざと普通の人だったらこう言うだろうっていうのと逆の表現、
逆張りって言いますけど、そうやって逆張りの発想でものを書くというようなのも
一つのアイデアです。
ユニークさは多彩です。
昔ですね、上智大学歴史学科に入った、
公募推薦で入った女の子がいるんですけども、
上智の史学科はですね、あれがあるんですね、
課題レポートがあってですね、
その時の課題レポートの内容が
タイトルがですね、食料生産と飢餓の歴史に付いて書け、と
なんでもいいわけですけども、
食料生産と飢餓の歴史、とあったんですけれども、
彼女が最初に書いてきたのは、江戸の三大飢饉について何かを調べて書いてたんですけども、
それじゃあつまんないよっていうので、
逆の発想で書こうというので、
日本で飢餓の歴史はあったけども食糧生産は十分だったと。
普通思うのは食糧生産が足りないから飢餓が起こるよ、食料生産を増やそうねって話ですけど、
そうじゃなくて、生産量は足りてたけどもうまく必要なところに届いてないから、
というような発想。
現代、現世界でもそうですね。
先進国といわれる日本なんかでも物は溢れてます。
食べ物もたくさん、日本だと二十数パーセントが廃棄されています。
ところが一方で、貧しくてご飯食べれない国もあるので、
これって何でって言うと、
あるところにありすぎて、必要なところに届いてないってことです。
こういう発想で書いていって
しかもですね、お父さんなんかにも手伝っていただいて、
excel でグラフなんかも作りました。
そうするとですね、
大学の先生に、「グラフ書いてきたの、君が初めてだ」と言ってもらった。
こういうのもユニークさで目に留まるわけです。
歴史のレポートなのにグラフを書いてきた。
こんな風にして石高と…というようなことですね。
そういうのも他の人がやってない発想で考えて作ってきました。
それから、当たり前なんですけども、
内容を深めよう、という話です。
志望理由書を書く、一つ一つ書くのでも内容を深める。
で、じゃあどうやって内容を深めるんだろうというと、実は簡単です。
例えば1200字の志望理由書を書くのに、1200字しか書かないと内容は深まりせん。
1200字の志望理由書を書くのであれば、1万2000字の志望理由書を書けばいいわけ。
1万2000字書いて、そこから必要なものにするために
削って削って…として、
本番に出すものは、削ったこの一番ピカピカに磨いたものを提出するわけ。
その前には捨てた九割の文章があるわけですよね。
ですから、たくさん、実際の量よりも書く、ということです
量を書くということです。
それからもう一つ志望理由書を書きながら同時にですけども、
面接も考える。
面接も同時に考える、と。
当たり前ですけども、面接があります
で、面接で、志望理由書に書かれていることでツッコミ入れたくなるとか、
先生たち当然ツッコミを入れてくるので、
そういうことも考慮に入れて、
面接でこうやって聞かれたら、こうやって答えようと。
ここではこれだけしか量の関係で書けないけれども、
その背景には、僕5分でも10分でも語れるよっていうふうに、
面接も同時に考えつつ、
志望理由書を書くということが重要です。
そういう感じでですね、
内容を深めるにあたっては、
やはり少しちょっと話が大きくなりますけれども、
その志望学部とですね、学科でもいいですけども、
志望学部学科と、社会の接点を考える。
常にですね、考えるときに、
社会というものを意識してほしいと思うんです。
皆さんは大学に行くのは当然、
自分のキャリアを作っていったり、いい大学に行きたいなとかっていう、
自分の事を考えていると思いますけども、
当たり前ですけど、社会に出るということは社会に貢献していくということです。
そして社会に貢献できる人物を作る専門機関の1つが大学です。
君のキャリアが、君がお給料高い会社に入れたらいいよねっていうようなことで、
大学があるわけではありません。
ですから、当然本心の中では自分のことをたくさん考えているかもしれませんが、
これを機にですね、
一体自分のやっていること、自分の行きたいところに行くと、
社会にどういう形で貢献できるのか。
あるいはですね、
時事問題なんかも調べて、新聞なんか調べて、
調べたり読んだりしてですね、切り抜きをしてノートをつくっていくといいと思うんですけども、
そういうときはですね、
まあどうしたことが、自分の行きたい学部が今どういう問題があるのかと
いうようなことを知っておくことが当然重要です。
あるいは今後来たるべき社会、今日本だけではなくて世界も大きく変わっています。
特に日本はですね、少子高齢化と言って、老人が今から20年かけてどんどん増えていきます。
反対にですね、子供はどんどん減っていきます。
大きな問題になってきますし、
社会のあり方が変わってくるので、
その来たるべき社会のことを想定しながらですね、
今とは違う価値観になることを読み込んだ上で、考えた上でですね、
自分は将来こういうことをしたい、というようなことを
考えて欲しいと思います。
例えばそうですね、看護師とか。
今、これからも、看護師ってどんどん必要になると思いますけど、
今後はその地位も上昇していくと思います。
これまではお医者さんがいて、
お医者さんをあくまでもサポートする存在としての看護師だったと思いますけども、
これからはですね、患者さんも増えてきますから、
お医者さんがいて、患者さんがいて、看護師がいて、
看護師というのは一番患者と近い存在です。
ですから、今までこういう縦関係になっていたのがそうじゃないよということで、
予防も含めて、あるいは病気ではないけども、
どんどん歳をとって高齢が進んでいるので、病院に通わなければいけないとか、
そういうような人も増えてきますから、看護師の役割というのが変わってきます。
あるいはAIなんかが発達していると、今手作業でやっているお医者さんの作業のなんかも
機械がやる時代が近いうちに来る。
そうすると変わってきますので、そうしたことも最新の情報なんかも
自分なりに調べてですね、それを分かった上で。
お父さん、お母さん、あるいは先生が言ったからこうなんだよねって思うことは危険です。
なぜならお父さん、お母さん、あるいは先生というのは、
あなたたちよりも、皆さんよりも年齢がずいぶん上です。
その時の価値観はこうだった、こういうふうに思われてるっていうのはあるかもしれませんが、
今後はそういうものも大きく変わってくるので、
皆さんは自分の頭で考え、今後こうなるからというようなことを理解した上で、
あるいは自分なりの頭の中で答えを出した上でですね、
志望理由書を書いていくと内容が深まっていきます。
今日はここまでにしておきます。
ユニークさということで他の人と差をつけるためにどういう発想するとか、
どういうことを気をつけるのかというのと、
書かれている内容を深めるためにはどうすればいいのか、
といったお話をしました。
それでは今回はこれで終わりです。
頑張っていきましょう。
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上智大学総合人間科学部心理学科 公募推薦(動画)
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2021.09.21
上智大学総合人間科学部心理学科・公募推薦の小論文概説動画です。
ポイントは圧倒的な課題文の量をどうやって読みこなしていくのかだと思います。
詳細知りたい方は、こちらをどうぞ。https://www.kipgakushin.com/sophia.html
上智大学総合グローバル学部 公募推薦 小論概説(動画)
カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2021.09.15
上智大学総合グローバル学部公募推薦に出題される小論文について話をしています。
ポイントは世界的問題(グローバルイシュー)について、グローバルとローカルの視点がそれぞれどのようなものであり、そのような差異から生じる摩擦をどうやって解決するのかを、自分なりに考えているかどうかです。