Kip学伸のブログ



小6の模試の結果が全員過去最高!

カテゴリー:中学受験2023.10.06

本日、首都圏模試の結果が閲覧可能となりましたが、六人全員が過去最高の成績となりました。全員の成績が上がるというのは珍しいことですが、今回は全員が上がりました。

もっとも上がった生徒さんで偏差値が前回よりも14、上がらなかった生徒さんでも過去最高の偏差値と同じ結果でした。

 

去年の12月よりカリキュラムを完全に変更し、基礎固めに徹底してきました。その成果がここにきて出てきているのを感じています。

 

難しい問題にいくら時間を費やしても基礎ができるようにはなりません。成績を上げたいのであれば、まずは基礎を固めてから。中学受験は、難問を解く傾向になりがちですが、実際の受験で難問があまりでない中学もたくさんあります。

難しいテキストを止めて、中学受験の基礎問題に徹底的に取り組んだことの成果が出てきて講師一同非常に嬉しく思います。

総合型選抜入試を考えている高校生の方へ

カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.09.28

高1、2年生の方で総合型選抜入試に興味のある人はできるだけ早めに塾探しをしましょう。

総合型選抜入試で受験をすると決めてからで良い、と思っていると3年生の一学期の成績が出た後、あるいは部活が終わった後から探しはじめることになります。年々そういうお問合せが増えていますが、残念ながらその時期のお問合せのほとんどはお断りしています。残席がないからです。

総合型選抜入試において、まず重要なことは文を書く力です。基本的に学校の授業では、文を書く訓練(ある程度の長さの文章を書いて添削を受ける)をすることはあまりありません。たとえば、小学生のときに大半の人は読書感想文を書いたと思いますが、添削を受けた人はほとんどいないでしょう。当たり前ですが、文章を書けるようにするには、それ専門の訓練を受けなければなりません。この当たり前の事実を分かっていない人も多く、国語が得意だから大丈夫だと考えている人も多いようです。しかし、文が書けることは、国語の成績が良い、悪いとは別のことですので、具体と抽象を行き来しながら、論理的に展開していく文章を書けるようにするためには、それなりの訓練が必要であり、そのためには一定の時間が必要だということです。

 

また、将来就きたい職業や進みたい方向など決まっている人は良いですが、そうでなければ、そういうことは今日の明日で決まるものではありませんので、多くの職業や大学の学部にはどういうものがあるのかを調べなければなりません。将来のことだけではなく、志望理由書には活動履歴も書かなければなりませんので、書くべき活動がなければ活動をし始める必要があります。

 

こうしたことすべてに対応しようとすると、残念ながら高3の夏からでは間に合いません。そもそも厳しいようですが難関大学に数か月で入ろうという考え自体が甘いのです。

 

とはいえ、早いうちから対策を始めれば合格率が圧倒的に高まることは間違いありませんので、少しでも興味のある人は早めにご連絡してください。お待ちしております。

私立中学受験 出来ない子に模試を受けさせる意味はあるのか?

カテゴリー:中学受験2023.09.10

中学受験をする人にとって模試の受験は避けて通れません。たとえば首都圏では、四大模試といって、「サピックスオープン」「四谷大塚の合不合判定テスト」「日能研全国公開模試」「首都圏模試」と1万人前後の受験者がいる模試が四つもあります。こうした模試に加えて、各塾で行うテストなども加えると、中学受験期というのは、常にテストに追われていると言っても過言ではないでしょう。

 

中学受験に慣れている保護者の方であれば、「そういうものだ」と思えるかもしれませんが、初めての方にとっては「こんなに試験ばっかりして意味あるの?」と疑問に思われる方も多いでしょう。

 

最初に私自身の考えを言うと、模試や小テストの意味は当然認めているものの、頻繁な模試や受験直前の模試、あるいは1月のお試し受験などはあまり推奨していません。その理由はおいおい話をしていきます。

 

そもそも模試を受ける意味は何でしょうか?

 

・自分の学力が客観的なデータで分かる

・試験会場に慣れる

・広い範囲からの出題に慣れる

・自分の解くスピードの確認、ペース配分を学べる

・問題の解く順番

・何ができていないかを確認できる

・成績が出ることでモチベーションにつながる

 

模試を受ける意味は上記のように数多くあります。しかし、こうした模試から得られるものは、ある程度の条件が必要です。

 

・出題範囲をすでに学んでいる

・自分が目指している学校のレベルと模試のレベルが合っている

・成績に一喜一憂しない(成績の悪い場合にモチベーション低下につながらない)

・返却されたデータをきちっと分析できる

 

上記のような条件を満たしていなければ、模試にあまり意味がなくなります。たとえば、基本的に小6の夏以降ですと、全単元終わった状態になっていますので、出題範囲の問題はなくなりますが、それまでは塾によって学習進度や単元の学ぶ順番など異なりますので、まったく習っていない範囲が模試に出るということもしばしばあります。中学受験用の算数をまったく学んでいなければ、成績がとれるはずありませんから、返却される成績に意味はありません。出題範囲があまりにも学習している範囲と異なるようでしたら受験の必要はないでしょう。

 

また、成績が良くない人によくあるケースが次のようなものです。それは、成績が返却されたときに、成績が悪いために保護者の方がキレるというケースです。「こんな成績だと意味がないから受験をやめろ」というようなケースです。あるいは、ご本人自身が、「こんな成績しかとれないなら無理だ」と思うようなケースです。模試を受験することでやる気がそがれるようなら、模試など受験しないほうが良いでしょう。

 

塾が模試を受験させたり小まめにテストを実施したりするのは、理解の程度を測るという意味もありますが、競争心を煽ってモチベーションを高めるという意味もあるからです。というのも成績が良い人に共通していることは、モチベーションが高いことが挙げられるからです。やる気がないのに成績が良いということはありえません。ですから、競争によって「負けたくない」と強く思える人は、模試を受験することで自分の成績を上げようと思えます。

反対にこうした競争が嫌であれば、競争のない個別塾に行けば良いのです。ただし、この場合競争しなくても自分でモチベーションを高いまま保てなければ意味がありません。

 

自分のペース=楽ができる

 

では意味がなくなってしまいます。

 

もう一度確認をしましょう。そもそも学力の高い生徒はモチベーションが高いのです。ということは、モチベーションを高められれば成績が上がる(もしくは上がるであろう)と考えられます。そして、塾にとって生徒のモチベーションを上げるもっとも楽なの方法が競争をさせることなのです。その是非はともかく、一定の割合で良い成績をとりたいという一心で勉強に打ち込める人がいるのです。そういう人は模試やテストに向いているといえるでしょう。最難関中学にもっとも合格者を輩出しているサピックスが小まめにテストを実施し、その成績でクラスを分けることをしていることを考えれば想像できると思います。

 

このことを裏返すと、成績の悪い人はモチベーションを模試によっては高められないのです。あまり競争したくないともいえるでしょう。だからといって、自分のペースでゆっくりと楽をしながら学習をしたところで学力が高まるわけではありません。そうした人の場合は、別の方法でモチベーションを高めていく必要があります。

 

そうした人の場合は、模試よりも、自分が習った範囲のテストを小まめにして、自分が理解できているかどうかに重点を当てるがお薦めです。要は、人との競争ではなく、自分の実力がついているかの確認です。全体の中での自分の立ち位置よりも、習ったことがしっかりと分かっているかどうかの確認を通して、自信をつけていき、モチベーションを高めるのです。こういう人の場合は、4年生から定期的に模試を受ける必要はないと思います。むしろ、先ほど述べたような復習テストを中心におこない、模試は必要性を感じたときだけで良いでしょう。ただし、小6の夏から秋にかけては自分の立ち位置をしっかりと認識するためにも、3度、4度の大きな模試を受けてみてください。

最後になりますが、12月は模試よりも志望校の過去問対策に力を注いだほうが良いでしょう。模試というのはその性質上、どうしても最大公約数的な問題になります。最初に述べた四大模試は受験者数が一万人前後となります。そうすると、一万人の受験生の実力を測れ、なおかつ採点に差が生じないようにしなければならないので、実際の入試(受験生が数百人で偏差値も10前後の差しかない)とはそもそもの性質が異なるものです。

 

受験直前は、偏差値を上げるというよりは、志望校の対策に重点をおいて学習をしたほうが、はるかに効率的です。また、12月、1月はインフルエンザが猛威を振るう時期でもありますから、わざわざ人が密集しているところに行く必要もないでしょう。1月入試も同様のことが言えます。直前の貴重な日曜日一日を、行くことのない学校の試験に費やすのはもったいないと言えるでしょう。そもそも入試や模試というのは学校や塾が利益を出すためにおこなっているという側面もありますので、みんなが受験するからといって、わざわざ受験する必要はありません。

小論文の書き方 「○○はどちらでも良い」はウソ!

カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.09.06

小論文は論理的に考えて表現できるかどうかを見るものであるから、結論は(是非を問う形にすれば)どちらでも良い、という意見があります。しかし、こうした主張は大学入試に出題される小論文に関しては正しくありません

 

小論文の王道な書き方を例に考えてみましょう。たとえば、「中学生の制服着用の義務に対してどう考えるか」という課題が出たとします。それに対して二つの例を挙げてみます。

【例1】

中学生は制服着用の義務がある。

 

確かに、オシャレをしたい年頃であり、服装の着こなしを通して自己表現をしたい人も多いだろう。

 

しかし、中学生の本業は学業であり、オシャレをすることでもなければ自己表現でもない。そもそも私服になると、オシャレに対する競争熱が高まり、それによる階層化が生徒間に生じる可能性がある。こうしたことを学校という場に望む人はいないだろう。また、中学校では学業以外にも愛校心や仲間とのつながりも学べる。制服があることで、帰属意識や仲間意識が強まるだろう。

 

こうしたことを踏まえると、中学生は制服を着用することが望ましいと言える。

【例2】

 

中学生に制服着用の義務はない。自由に服を着るべきだ。

 

確かに、制服を着ることで学生としての自覚が生まれ、生徒間で一体感が生まれるという意見もあるだろう。

 

しかし、これだけ「多様化」や「グローバル化」が叫ばれている時代に、みんなが同じ服を着て学校生活を送らなければならないというのは時代錯誤も甚だしい。ましてやLGBT増進法が施行されている今日、生物的な性別によって、着るべき服が定められるというのは時代の流れに逆らっている。

 

このように、現代の時代の潮流を考慮して、中学生の制服着用の義務は撤廃し、小学生と同様、私服であることが望ましい。

 

さて、小論の出来はともかく、二つとも同じ構成で書かれています。

 

  • 結論
  • 反対意見
  • 反対意見に対する反対意見と自分の意見の補強
  • 結論

 

このような構成上の問題として見れば、どちらの小論も大きな差はありません。結論が異なるだけです。ですから、もし論理的な思考と表現ができるかどうかを見るために、小論文を課しているのであれば、上記の二つに差はつかないでしょう。しかし、総合型選抜入試での小論はそもそも趣旨が異なります。

 

というのも、もし、論理的な思考と表現ができるかどうかを見るために、小論文を課しているのであれば、学部別で問題を変える必要はないはずです。しかし、実際は学部どころから大学によっては学科ごとに出題内容が異なっています。なぜでしょうか?

結論は簡単です。要するに、大学側は小論文で論理的思考能力だけを見ているのではないということです。

 

たとえば、大学のHPやパンフレットに「多様化」「国際的」「グローバル」といった文言が数多くある大学を志望しているとしましょう。総合型選抜入試では、自分は大学側が求めている人材にぴったりであるというのをアピールします。だからこそ、大学のリサーチが重要になるのです。そうしたことを考えますと、「多様性」を謳っている大学の入試で「男は男性用制服」、「女は女性用制服」を着用するべきだと主張するような人が合っていると言えるでしょうか?あるいは、上記のような小論文が課せられたときに、海外の事情も含めて考えたときに、制服の着用義務が本当にグローバルに説得性をもつでしょうか?

 

多くの小論文の出題内容は時代が反映されています。当然です。大学で学ぶということは、単に自分だけの問題ではなく、社会的な意義を求められるからです。だからこそ、税金が投入されるのです。特に社会科学は、自然科学に比べて社会的な潮流の影響を大きく受ける傾向があります。昨今でいうと、「SDG’S」や「グローバル」「多様性」といったキーワードなどまさにそうだと言えるでしょう。こうした社会の流れを踏まえたうえで、自分が目指すべき方向性を考えるべきです。

 

以上のようなことを考えると、小論文でもある程度、結論は決まっているはずです。そうした方向性を知ったうえで、結論を書いていくことが大学入試に向けた小論文対策となります。

単なる型を覚えてそれに従って文を書く練習は、受験対策になっていないことを知っておきましょう。

夏期講習終了

カテゴリー:お知らせ2023.09.01

夏期講習が無事に終了しました。

塾は本日より通常授業となります。

予定した学習プランは遂行できたでしょうか?

その成果が問われるのは、今後の模試やテストとなります。

9月5日(火)はお休みです!

カテゴリー:お知らせ2023.08.31

9月5日(火曜)は塾がお休みとなっておりますので、お間違いのないようご注意ください。

ダメな志望理由書

カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.08.29

ありがちなダメな志望理由書を挙げてみました。何がダメなのか考えてみてください。添削は下の箇所にあります。

 

私は将来世界に出て活躍できるビジネスマンになりたいと思っています。その夢を実現させるために貴学の経営学部を志望します。

 

そのように思うようになったきっかけは、海外赴任が多かった父の影響です。父は、仕事で世界中を飛び回り、様々な国の話をしてくれました。国によって文化が異なることを具体的に教えてくれて、自分もそのような多様な国に行き、多くの人とビジネスができるようになりたいと思いました。

 

 貴学部には、他大学にはない実践的な英語カリキュラムがあり、それが最大の魅力です。大学時代は英語に力を入れて、将来多様な国の人とコミュニケーションがとれるようにします。また、ワンキャンパスのため他学部の人との交流ができるので、異なる考えを持つ人と出会えると思います。自分とは異なる意見を持つ人と交わることで、多様性を受け入れられるようになり、将来のビジネスの場で役立つはずです。

 

 高校時代は部員が校内最大であったサッカー部に所属していました。部で学んだ最大のことは「コミュニケーションの重要性」です。副キャプテンということもあったので、同級生だけではなく、下級生とも話す機会が多くあり、意見を聞くことの重要性を学びました。また、小学生の頃から英語も習っており、英検は準一級をもっています。

 

 こうした私の力をいかして、卒業後は世界をはばたくビジネスマンになるためにも、貴学部を志望します。

 

まず、この志望理由書の最大の問題点は、 将来の自分像をまったく具体的に考えていないところです。「世界で活躍できるビジネスマン」とは具体的にどのようなビジネスマンでしょうか。たとえば業種や具体的に取り組んでみたい分野について考えて、進みたい方向性を絞りましょう。

 

第二段落に、「様々な国の話」国によって文化が異なることを具体的に教えてくれて自分もそのような多様な国に行き、多くの人とビジネスができるようになりたいと思いました。」とありますが、様々な国とはどこですか?また、どのような話であり、その話を聞いてどういうことを考えたのでしょうか?お父さんが具体的に教えてくれたのであれば、具体的に書かなければ、どのような話であったのか読み手にはまったく伝わりません。

第三段落を見てみましょう。

「 貴学部には、他大学にはない実践的な英語カリキュラムがあり・・・」

「また、ワンキャンパスのため他学部の人との交流ができるので、異なる考えを持つ人と出会えると思います。自分とは異なる意見を持つ人と交わることで多様性を受け入れられるようになり・・・」

まずは、英語のカリキュラムに関してですが、「実践的なカリキュラム」だけでは分かりません。どの講義がどう実践的なのかを書きましょう。また、考え方が異なるかどうかは学部は関係ありません。そもそも他学部の人と交流できるだけで、多様性が受け入れられるというのは、安直すぎます。そもそも「多様性を受け入れる」とはどういう意味でしょうか?どういった人とどういう議論を交わしたいのかを具体的に考えてから書きましょう。

第四段落では、高校時代の部の話がでてきます。

「部で学んだ最大のことは「コミュニケーションの重要性」です。・・・意見を聞くことの重要性を学びました。」

 

「コミュニケーションの重要性」や「意見を聞くことの重要性」といった言葉が出てきていますが、これらもまた具体的なエピソードが書かれていないので、何を学んだのかがよく分かりません。

 

以上のような箇所がまず、ひっかかるポイントとなります。ダメなポイントは基本的に一点。

具体的に文が書けていないということです。

では、なぜ具体的に書けないのでしょうか?それは、具体的に書くために考えたり調べたりしていないからです。パンフレットやHPに出てきそうな言葉を使うことで、何となく伝えようとしているのは分かりますが、書き手の人間性が見えてきません。それは、具体的に何も書かれていないからです。

 

志望理由書を書いている(あるいは書く)人は、このことを意識して、仕上げていきましょう。

 

 

 

 

 

通常授業

カテゴリー:お知らせ2023.08.21

9月1日(金)より通常授業に戻りますので、お間違いのないようご注意ください。

上智コース

カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.08.18

IMG_2937上智コース高3生は満席ですが、高2生は受け付けております。毎年この時期でのギリギリとの問い合わせがをいただいておりますが、早めの対策がもっとも効果的。興味のある高1、高2生は早めのご連絡をお願いします。

高3、小6コースはすべて満席となっております

カテゴリー:お知らせ2023.08.15

高3生、小6生のコースはすべて満席となっております。

大変申し訳ございませんが、お問合せをいただいてもお受けできませんので、あらかじめご了承ください。

オンラインコースについて

カテゴリー:お知らせ2023.07.25

今年度のオンラインコースはすでに満席となっておりますため、年内は受け付けておりません。ご希望される方には大変申し訳ございませんが、ご了承くださいませ。

志望理由書 安易に使わないほうがよい言葉

カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.07.22

多くの受験生にとって、これまで書いたことがない志望理由書を書くというのは、正解が分からないということもあり大変な作業です。どうやって書けば良いか分からないから、ググったり、大学のHPを見たりして参考になりそうなものを引用して、書くことも多いのではないでしょうか。

さて、そんな志望理由書ですが、多くの人がよく使う言葉の中で安易に使わないほうが良いものがいくつかあります。これから具体的な言葉とその理由について説明をしていきます。

ワード①
『多様性』

え?と思う方も多いでしょう。大学も受験生もみんなが好む「多様性」というワード。なぜ、これを安易に使ってはいけないのか。たとえば、「生物の多様性を保つ保全活動」といった文脈であれば問題ないのですが、よくあるのは人間社会に使うときです。たとえば、「多様性に富んだ社会をつくるために・・・・」といった文脈です。

よく考えてほしいのですが、「多様性に富んだ社会」とはまず何でしょうか?

・多くの人種や国籍の人が集まる社会
・異なる価値観をもつ人々が集まる社会

およそこのような意味で使われることが多いでしょうか。しかし、価値観が大きく異なる人たちが集まる社会は、合意を形成するのに大変な労力を要します。話が通じないかもしれません。そうした社会に生きるのは大変なことです。日本人の得意な阿吽の呼吸など存在しません。「空気を読む」といったこともないでしょう。人々の争いやいざこざも絶えないでしょう。
そのような大変な社会を作りたいというのであれば、必ず負の側面を考慮し、それでもなお、その大変さを引き受けてでもつくらない意義を明確に書かなければ、単に何も考えていないことを露呈するだけの言葉となってしまいます。

ワード②
『国際』

一時「国際」と付く新設学部が雨後の筍のようにできました。今では人気学部も数多くあります。大学だけではなく受験生にも人気があり、志望理由書にも何枚かに一枚は「国際的な活躍」や「グローバルに活躍する」といった文が見られます。

しかし、「国際」というのは字のごとく「国と国の際」のことですから、たとえば「日本」といったような特定の場所を指す言葉ではありません。一体どことどこに国の間で活躍するのでしょうか?ほとんどの場合は「英語が好きです」というのを体裁よく書き替えているだけのような使われ方がされているので、書くのであれば、具体的な国名を挙げたほうが、将来のことを具体的に考えていることが伝わるでしょう。

ワード③
『英語を活かす』

五教科のなかで英語がもっとも得意であると、ついつい「英語を活かした職業」といった文章が頻出します。

しかし、よくよく考えてみてください。英語そのものは言語の一つであり、あくまでもコミュニケーションの手段です。何か専門的な知識もないのに、「英語を活かす」ことなどできるはずもありません。われわれが人の話を聞くのは、その人が中身のある話をするからであって、日本語を上手に話すからではありません。英語であっても同様です。
英語が得意なのであれば、別の武器となるものを探し、それを英語とつなげて考えましょう。

ワード④
『~に興味がある』

志望理由書に「~といった分野に興味があり」と書く人がいます。特定の分野に興味をもつことは重要なことではありますが、志望理由書に安易に書くべきではないでしょう。というのも、大学は研究施設であり、そのために国から補助金が出ています。であるからには、どのような形で社会貢献ができるのかという視点が必要不可欠です。
ですから、自分の興味云々を書くのであれば、自分がその分野で学ぶことで社会にこういう形で貢献できると書くほうが説得力ある志望理由書になるでしょう。

今日は四つの言葉を挙げましたが、これらは「書いてはならない言葉」ではなく、「安易に使わないほうが良い言葉」です。もっと言えば、深く考えて使えば汎用性の高い言葉になることは間違いないでしょう。

是非、参考にして志望理由書を書いてください。

中学受験――転塾を考えている人へ――(動画)

カテゴリー:中学受験2023.07.20

転塾を考えている人向けの動画です。参考にしてみてください。

夏期講習の日程

カテゴリー:お知らせ2023.07.13

7月14日(金)より夏期講習となりますので、通常授業はなくなります。お間違いのないようご注意ください。

お父さんは塾の面談に行くべきか?【中学受験】

カテゴリー:中学受験2023.06.27

塾の面談にお父さんはどうかかわれば良いのでしょうか?
それについて話をしてみました。

 
 
 

受験における戦略と戦術――慶應文系狙いは国語の勉強は不要か?――

カテゴリー:大学受験2023.06.15

先日慶應大学文系を目指す高3生に質問を受けました。彼女は、Kip学伸で小論文のみを受講しています。英語は英語の塾へ、世界史は世界史の塾へ通っています。要するに科目ごとに異なる塾に通っています。

いくつかの質問を受けたのですが、以下のようなものでした。

 

・別の塾のチューターに慶應を目指すのであれば国語の勉強は時間がもったいなからしないほうが良いが、勉強をしないほうが良いのかどうか?

 

・英語の塾の先生に模試は受ける必要がない。マーク模試と本番では試験形式が違うから意味がないので、受ける必要はないと言われたがどう思うか?

 

・英語の塾が通っていて意味がないように感じるので辞めても良いと思うか?

 

内容は若干異なるとはいえ、このように、細かなことで疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。それぞれにまったく異なる内容の質問ではありますが、共通していることがあると思います。

それは、上記の質問には受験にたいする戦略が欠けているということです。

 

受験をするには、戦略と戦術の二つの作戦が必要です。戦略と戦術というのは、よくビジネスの世界などで言われている用語ですが、受験にも同じことが当てはまると思います。ですから、受験生は特にこの二つを意識してほしいと思っています。

 

戦略というのは、「勝ち方」と言い換えても良いでしょう。戦術はその「勝ち方」を遂行するのに必要な準備です。

 

まず、戦略で重要になってくるのは、二点あり、敵を知ることと自分を知ることです。敵の強みと弱み、自分の得意分野と不得意分野を知らなければ、勝ち筋は見えてきません。ということは、戦略そのものは、当然人によって異なってきます。

たとえば、あなたが戦国武将だったとしましょう。他の武将に比べ、鉄砲を多く持っているわけでもなく、騎馬戦が強いわけでもありませんが、剣術に強い兵士が多いのが強みです。そして、戦う相手は騎馬戦を得意としています。

その場合、戦う場所を平地にしてしまうと勝つ可能性が低いと言えるでしょう。相手の強みが活かせず、かつ自分の強みを活かすのであれば、足場の悪いところで近距離で戦うことになります。ですから、山などの場所に相手をどうやっておびき寄せるかがポイントになります。これが戦略です。

 

これに対して戦術は、山などの足場の悪いところでの戦い方、もしくは奇襲のかけ方になります。あくまでも、戦略が決まったうえで決まるものです。

 

さて、これを受験に当てはめてみましょう。受験における戦略とは、以下の一点です。

 

・どういう試験形式でどこの学校(大学)を受験するのか

 

受験というのは、合格しなければなりません。その合格をどこで、そしてどういう形で勝ち取るかということです。

たとえば、慶應に志望していてその他の大学に行く気がないのであれば、それこそが戦略です。そして、そこから導き出せる戦術は、慶應のみに合格する勉強法です。ですから、最初の質問に答えると国語の勉強は不要ということになります。

しかし、浪人はしたくない、というのであれば話は変わってきます。浪人にならないことと、慶應の合格を天秤にかけ、浪人になりたくないことを優先するのであれば、そこからおのずとやらなければならないことが見えてきます。その場合は、滑り止めはどこまでの学校にするのかというのを考えていかなければなりません。つまり、戦略を練るということは優先順位を明確にするということでもあります。

そして、どの学校を受験していくかを決める際には、やはり偏差値が重要になってきます。偏差値を通して、相手を知り、自分を知ることができます。特に高3生であればなおさらです。

その意味で最初の質問に答えると、模試は受けたほうが良いでしょう。テスト形式の差があるとはいえ、そもそも慶應に合格する学力があるのであれば、マーク模試もある程度はとれるはずです。慶應に受かるために模試を受けるというよりは、自分の現時点での測るために受験するべきでしょう。そうでなければ、戦略が練れませんから。

 

そして、戦略が決まることで、初めて戦術を考えることができます。受験する学校(大学)に必要な科目。そしてその優先順位。やるべきテキストなど・・・。

 

話は少し反れますが、上記のような意味では学校の各科目の勉強は戦略なき戦術と言って良いでしょう。

 

戦争で例えると、学校の勉強は刀を研いだり、局地戦での戦いを想定した練習をしたりすることです。しかし、それが本番であまり重要でないのであれば、力を入れる必要はありません。要領の悪い人は、こうした戦略なき戦術を真面目にしているのですが、肝心の戦略がないために、受験という大一番でうまくいかなくなることが多いのです。

 

さて、こうしたことをすべて踏まえたうえで、塾というのは、本来戦略と戦術両方を一緒に考えていくところです。受験に必要な科目すべてを一つの塾で学んでない場合は、戦略は自分で考えなければなりません。塾はあくまでも戦術を考えてもらうところになるでしょう。

 

どうすれば地方の高校生が都会の大学に総合型選抜入試で合格できるのか?

カテゴリー:AO入試・総合型選抜入試/小論文対策2023.06.08

有名私大というのは、そのほとんどが東京、関西、名古屋といった三大都市圏に存在しています。それ以外の地域に住んでいる人にとっては、ただでさえ距離を感じるのに、総合型選抜入試で受験となると、その距離はもっと遠く感じることでしょう。

 

とはいえ、不利な点だけではなく地方に住んでいることが有利に働くこともありますので、そのあたりについて話をしていきます。

 

まず、不利な点として挙げられるのは相談相手がいないということでしょう。

・学校の先生

・地元の塾

・同級生

に相談しても求めているような答えは返ってこないでしょう。特に、学校の先生は地元国立志向が強いために、大学の情報自体が間違っていたり、偏見にとらわれていたりすることが多く見られます。

 

また、総合型選抜入試の制度そのものがわからないというのも弱みかもしれません。これまでに学校で多くの合格者数がいれば、何となくでも制度が分かりますが、周りにいないとなると、

・何をすれば良いのかが分からない

・合格のポイントが分からない

 

ということに悩んでしまいます。こうした悩みを解消するには、相談できる人を探すのが手っ取り早いのですが、そのほとんどは都会の塾に頼ることになるでしょう。そうすると、いったい何を基準に塾を選べば良いのかも分かりづらいはずですので、そのポイントを押さえましょう。

 

まず、 総合型選抜の場合は、一般受験と違って学部・学科によってやるべきことが異なるので、試験自体の説明だけに終わっているところは要注意です。というのも、小論や志望理由書の書き方や面接の問答などは全員に共通するものであり、学部学科に関係なく学ばなければならないこともありますが、内容そのものに踏み込めば、学部・学科によって知っておくべきことやおさえておくべき知識が異なりますので、その内容を相談できるかどうかがポイントとなります。

 

たとえば

・文学部哲学科に行きたい

・商学部に行きたい

・法学部に行きたい

といった三人では、読むべき本も、知っておくべき知識も、その専門知と社会との接点もまったく異なるので、自分の志望する志望学部・学科の押さえるべき点を適切に指導してもらえるかどうかを聞いた方が良いでしょう。単なる「小論文の書き方」だけでは、合格するための小論文にはなりません。あくまでも志望する学部・学科に合わせた小論を書けたほうが良いでしょう。

 

一方で地方から都会に出ることの強みもあります。たとえば、早稲田大学や慶応大学は、多様性を求め、多くの地域から生徒が来ることを望んではいますが、その思いとは裏腹に、関東圏の合格率が高まっています。これを解消するために、「地域ブロック枠」というのを採用していますが、ほとんどの人は知りません。調べるとすぐに出てきますので、興味のある人は調べてみてください。

 

こうした制度を利用すれば、合格率は高まります。

 

また、地元に貢献するという視点がもてれば、武器が一つ増えます。

 

たとえば、地元の観光産業をもっと盛んにするために○○大学◇◇学部で学びたいとすれば、漠然と観光産業に携わりたいと思うよりも、具体的に考えられます。

 

上記のような強みをいかしながら、弱みを消していけば、合格率は圧倒的に高まるでしょう。これからますます高まる総合型選抜入試に、みなさんがチャレンジしてくれるのを楽しみにしています。

相談があればいつでも相談してください。

 

 

 

 

勉強を始めるまでに時間がかかる人はどうすれば良いの?

カテゴリー:勉強方法2023.06.06

「宿題する時間でしょ」

そんな自分のセリフを何度も言った後に、ようやく机には座ったものの、まったく勉強を始める様子がないわが子・・・。そういう姿を見て、イライラされている保護者の方も多いでしょう。

こういうときはどうすれば良いのでしょうか?

 

そもそも、取り組むまでに時間がかかる人は、気持ちが次の状況に追いついていないので、その気持ちを換えるきっかけをつくってあげることができれば状況は少し改善されます。外出したくなくても、メイクをしたことで、外に出たという経験をお持ちのお母様もいらっしゃるでしょう。会社に行きたくないが、ネクタイを締めることで気持ちが変化するお父様もいらっしゃるでしょう。人は、決まった儀式をすることで、いつもの行動にスムーズに移ることができます。勉強を始めるときも同様です。

こうした人の習性を利用して、今から勉強をするというときに、スイッチが変わるような儀式をすることをお勧めします。その儀式は、「歌を歌う」ことでも、「踊る」ことでも「特定の音を鳴らす」ことでも、「目をつぶってゆっくりと10秒かぞえること」でも何でも良いでしょう。

ポイントは、たとえ集中が長く続かなかったとしても「良し」とすることです。とにかく、学習を始めるまでの時間を早くすることが目的だということを意識することです。

休校のお知らせ

カテゴリー:お知らせ2023.06.02

本日(6月2日金曜日)は、大雨暴風のため塾が休校となります。

お間違いのないようお願いいたします。